白樺小舎便り(しらかばごやだより)

北信濃の田舎暮らしの日々

空家問題

2018年05月09日 22時34分01秒 | 日記

わが家でも、空家を一軒抱えていた。

父と母が住み、最初に父が、やがて母が逝き、すでに8年が過ぎようとしている。

長男の僕が、一応相続した。

けれど、人の住まない家は荒れるのが速い。

それはまるで、気力をなくした人があっという間に老け込んでいくのに似ている。

近所の人の目もあり、そのまま放置するわけにもいかない。

空家は既に資産ではなく、負債であるという言葉が身に沁みた。

そして、今年どうにか売却処分の見通しがついた。

4月に入って解体業者に解体してもらい、更地になった。

父と母の墓前に報告に行った。

特に死後の世界を信じるわけではないが、一応気持ちの区切りを付けたかった。

そこは、父と母がやっとの思いで購入し、僕たち子どももそこで暮らした。

僕が中学2年の時だ。

あれからもう50年以上が過ぎた。

自分たちの後始末のことも考えなければならない年齢になった。

家屋の減失の書類を法務局に提出し、現地確認の後、問題がなければ証明書が発行される。

それが明日だ。

その後、売却についての交渉や手続きが待っている。

今年中には片を付けたいものだ。

 

同時進行で進めていたセルフビルドの小屋はほぼ完成に近いところまで来た。

 

 

更に、我が家のトイレ問題の解決も図った。

築後数年の頃、同居していた義母が水洗トイレを詰まらせて水浸しにしてしまった。

水の止め方も分からず数時間にわたって水が出っぱなしになった。

夜帰宅したときには老化まで水が溜まり、水害にでもあったような状態になっていた。

何とか水を拭き取り、見た目は元に戻った。

その時の水がフロアの下や床板の間に溜まり、徐々に内部をむしばんでいったのだ。

壁や床がとてもここには書けないほどひどい状態になり、業者に頼んで大改修をすることにした。

床板を剥がしたところ、床板やそれを支える根太がいまだに水をたっぷり含んでいた。

腐ったところを削り、今扇風機やドライヤーで乾かしているところだ。

根太を補強し、スタイロホームの断熱材を入れ、床板を張り、フロアのシートを張り、石膏ボードを張り替え、ドア枠を一部取り換え、壁のクロスを張り替える。そして便器の取り付けとなる。

今週いっぱいで終わるだろうか。

 

言い訳になるが、カチューシャマラソンのトレーニングは全くと言っていいほどしていない。

今日ゼッケンが届いた。

あと10日ほどでレースだ。

区の3役の仕事も重なり、農作業も満足にできていない。

 

甲州街道の続きを歩きに行きたい。

新緑と残雪の山に行きたい。

ため息とともに、頭の中でそれらのことが駆け回る日々。

 

お詫びと訂正。

先日の『母さん、僕のあの帽子』の文章の中で、何気なく森村誠一の人間の条件と書いてしまったが、本日、温泉の帰りに、ふと「あれ?人間の条件て、確か五味川純平だったよな。森村誠一のは、人間の証明だ!」

というようなわけで、お詫びして訂正します。

歳は取りたくないもんだ。