美しき旋律 麗しき雑音

忘れるための記憶/覚えておかないための記録

考える

2006-04-24 23:23:28 | 詩・散文・ショートストーリー
二日酔いの頭で考える。なんとなく買った、サラリーマン(オレもサラリーマンだが)が好きそうなベストセラー本を読みながら考える。仕事中、資料を作りながら考える。会議中にも考える。もちろん、昼飯食べながらも考える。夕方、運転しながら考える。パンツが見えそうな自転車の女子高生を眺めながら考える。ターンシグナルを一切出さない黒いセドリック(当然ながら全面スモーク)に舌打ちしながら考える。ジムでエアロバイクをこぎながら考える。iPodから流れるFred Frithのギターソロを聴きながら考える。家に帰って天海祐希を見ながら考える。小沢一郎を見ながら考える。カンガルーのことを思い出しながら考える。運河の水の流れを思い出しながら考える。幸宏氏の新作を聴きながら考える。テンピュール枕のことを考えながら考える。考えることを考える。灌漑用水のことも考えてみる。週末のコンパもことも考える。その後のムーンライダーズのライブの日の天気の行方を気にしながら考える。考えて考えて考えて考えてもなかなか回答は出ない。なので、さらに考える。考える。考える。考える。考えて何になるのかを考える。答えのない考え。考えの先にあるのは考えなのか。考えることを止めれば人間ではなくなるのか。考えた結果、考えなかったことと一緒ならば、考えなかった方が良かったのか。いま、ぼくは、考えあぐねている。