安倍内閣と与党は2015.7.15-16、衆議院で安全保障関連法案(政府案)を強行採決した。国会での“審議”が進めば進むほど、同法案に対する国民(有権者)の「反対意見」は強まっている。それにも拘わらず、内閣・与党は国民の意見に耳と傾けるつもりはないようだ。彼らの結論は、初めから決まっているのだ。
当ブログ2015.7.16「前回衆院選で与党を勝たせた結果がこれ」
安倍首相一派は安全保障上の必要性を言い立て、その事を以って、平気で憲法を蔑(ないが)ろにしている。確かに、安全保障は国にとって極めて重要な問題だ。しかし国を強く・豊かに・安定的に繁栄させるためにも、立憲主義とデモクラシー(民主主義)を重視する必要がある。この事こそが根源的であり、その前提の上に安全保障論はあるべきなのだ。それが、歴史から学ぶべき英知だ。
「憲法を守って国が滅んだらどうするんだ?!」というような事を言う御仁(ごじん)には、この事をぜひ認識してもらいたい。そして、「現憲法の下では日本にとって必要な安全保障上の対応ができない」と思うのなら、憲法改定の必要性を主張したら良い。
同法案の内実が明らかになるにつれて、安倍政治の欺瞞性と胡散臭さがより分かりやすい形で有権者に見えるようになってきた。この週末に行なわれたマスコミ各社の世論調査の結果は、そのことを示している。
*以下、質問・回答文で簡略化した部分がある。「分からない・無回答」「関心がない」等は省略した。
(1)共同通信社の最新世論調査(2015.7.17-18 全国電話調査)
「47NEWS」2015.7.18「【共同通信】安倍内閣支持急落37% 不支持過半数で逆転」
*「東京新聞」2015.7.19(朝刊)も参照。
*( )内は前回調査(2015.6.20-21)の結果。
【問】安倍内閣を支持しますか。
「支持する」 37.7% (47.4%)
「支持しない」 51.6% (43.0%)
【問】どの政党を支持しますか。
「自民党」 31.9% (37.0%)
「民主党」 11.2% (10.1%)
「維新の党」 3.6% ( 5.3%)
「公明党」 2.9% ( 3.6%)
「共産党」 7.3% ( 4.8%)
「社民党」 2.1% ( 0.9%)
「次世代の党」 0.4% ( 0.6%)
*以下省略
(2)毎日新聞社の最新世論調査(2015.7.17-18 全国電話調査)
「毎日新聞」2015.7.19(朝刊)「毎日新聞世論調査:内閣支持、急落35% 不支持51%」
*( )内は前回調査(2015.7.4-5)の結果。
【問】安倍内閣を支持しますか。
「支持する」 35% (42%)
「支持しない」 51% (43%)
【問】どの政党を支持しますか。
「自民党」 28% (31%)
「民主党」 10% ( 7%)
「維新の党」 6% ( 5%)
「公明党」 4% ( 4%)
「共産党」 5% ( 4%)
「社民党」 2% ( 2%)
「次世代の党」 0% ( 0%)
*以下省略
≪「共同通信」「毎日新聞」最新世論調査の紹介終わり≫
ここに来て、安倍内閣の支持率は急落し、不支持率は急上昇している。そして、「不支持」が「支持」を大きく上回った。これは「瞬間風速」であり、「突風」であるのかもしれない。しかし今後の展開は、風のように「自然頼み」であるわけではない。事は、私たちの意識と意思によって規定されるのだ。
安倍政治を推し進める勢力は、有権者の多くが時間の経過とともに「この怒り」を忘れることを期待している。事実、私たちは時間とともに、記憶も怒りも薄らいで行くのが常だ。特に、「安倍政治、感じ悪いよね!」「ムカつくよね!」といった感情面での怒りは、時と共に薄らいで行くことが予想される。
だからこそ、私たちはこの怒りを抱きつつも、「立憲デモクラシーへの冒涜」「屁理屈による憲法(9条)の骨抜き」といった論理面での「怒り」も併せ持つ必要がある、と思うのだ。もしそうでなければ、安倍政治が今後くり出すであろう「パンとサーカス」的な人気取り政策と自然忘却の相乗効果によって、感情面の「いやな感じ」「怒り」は徐々に薄れて行くかもしれない。そして、私たちがウカウカしていると、内閣と与党の支持率はまたぞろ上昇する可能性もある。安倍政治の中枢は、宣伝と世論操作のプロを抱え込んでいるのだから。
私たちは、「敵」を知り、自らを知る必要がある。「敵を知り己を知れば百戦危うからず」(孫子)だ。
当ブログ2015.7.16「前回衆院選で与党を勝たせた結果がこれ」
安倍首相一派は安全保障上の必要性を言い立て、その事を以って、平気で憲法を蔑(ないが)ろにしている。確かに、安全保障は国にとって極めて重要な問題だ。しかし国を強く・豊かに・安定的に繁栄させるためにも、立憲主義とデモクラシー(民主主義)を重視する必要がある。この事こそが根源的であり、その前提の上に安全保障論はあるべきなのだ。それが、歴史から学ぶべき英知だ。
「憲法を守って国が滅んだらどうするんだ?!」というような事を言う御仁(ごじん)には、この事をぜひ認識してもらいたい。そして、「現憲法の下では日本にとって必要な安全保障上の対応ができない」と思うのなら、憲法改定の必要性を主張したら良い。
同法案の内実が明らかになるにつれて、安倍政治の欺瞞性と胡散臭さがより分かりやすい形で有権者に見えるようになってきた。この週末に行なわれたマスコミ各社の世論調査の結果は、そのことを示している。
*以下、質問・回答文で簡略化した部分がある。「分からない・無回答」「関心がない」等は省略した。
(1)共同通信社の最新世論調査(2015.7.17-18 全国電話調査)
「47NEWS」2015.7.18「【共同通信】安倍内閣支持急落37% 不支持過半数で逆転」
*「東京新聞」2015.7.19(朝刊)も参照。
*( )内は前回調査(2015.6.20-21)の結果。
【問】安倍内閣を支持しますか。
「支持する」 37.7% (47.4%)
「支持しない」 51.6% (43.0%)
【問】どの政党を支持しますか。
「自民党」 31.9% (37.0%)
「民主党」 11.2% (10.1%)
「維新の党」 3.6% ( 5.3%)
「公明党」 2.9% ( 3.6%)
「共産党」 7.3% ( 4.8%)
「社民党」 2.1% ( 0.9%)
「次世代の党」 0.4% ( 0.6%)
*以下省略
(2)毎日新聞社の最新世論調査(2015.7.17-18 全国電話調査)
「毎日新聞」2015.7.19(朝刊)「毎日新聞世論調査:内閣支持、急落35% 不支持51%」
*( )内は前回調査(2015.7.4-5)の結果。
【問】安倍内閣を支持しますか。
「支持する」 35% (42%)
「支持しない」 51% (43%)
【問】どの政党を支持しますか。
「自民党」 28% (31%)
「民主党」 10% ( 7%)
「維新の党」 6% ( 5%)
「公明党」 4% ( 4%)
「共産党」 5% ( 4%)
「社民党」 2% ( 2%)
「次世代の党」 0% ( 0%)
*以下省略
≪「共同通信」「毎日新聞」最新世論調査の紹介終わり≫
ここに来て、安倍内閣の支持率は急落し、不支持率は急上昇している。そして、「不支持」が「支持」を大きく上回った。これは「瞬間風速」であり、「突風」であるのかもしれない。しかし今後の展開は、風のように「自然頼み」であるわけではない。事は、私たちの意識と意思によって規定されるのだ。
安倍政治を推し進める勢力は、有権者の多くが時間の経過とともに「この怒り」を忘れることを期待している。事実、私たちは時間とともに、記憶も怒りも薄らいで行くのが常だ。特に、「安倍政治、感じ悪いよね!」「ムカつくよね!」といった感情面での怒りは、時と共に薄らいで行くことが予想される。
だからこそ、私たちはこの怒りを抱きつつも、「立憲デモクラシーへの冒涜」「屁理屈による憲法(9条)の骨抜き」といった論理面での「怒り」も併せ持つ必要がある、と思うのだ。もしそうでなければ、安倍政治が今後くり出すであろう「パンとサーカス」的な人気取り政策と自然忘却の相乗効果によって、感情面の「いやな感じ」「怒り」は徐々に薄れて行くかもしれない。そして、私たちがウカウカしていると、内閣と与党の支持率はまたぞろ上昇する可能性もある。安倍政治の中枢は、宣伝と世論操作のプロを抱え込んでいるのだから。
私たちは、「敵」を知り、自らを知る必要がある。「敵を知り己を知れば百戦危うからず」(孫子)だ。
安保法制がとおってしまえば、今後自衛隊が国外で、平和維持活動ではなく戦闘に参加する可能性は飛躍的に高まります。今までだって、自衛隊が海外で戦死者を出さなかったのは奇跡に近い幸運だったと思いますが、今後は確実に死者が出る。
さらに言えば、イスラム過激派の攻撃の矛先が、直接日本国内に向くことだって、今後は充分にありえます。
どちらもあってほしくないことですが、安保法制がとおってしまえば、ほとんど避けがたいことでしょう。
そのとき、政府はどう対応し、国民はどう反応することになるのかな、と思います。
そういった状況に至った場合、「許せない!」「彼らの死を無駄にするな!」としてさらなる武力行使を求める勢力と、反対勢力とに、 世論は大きく二分されるでしょう。
そこで、第2か第3の攻防戦になるのでしょうが、まずは第1の攻防戦(安保法制化を潰す闘い)に勝利したいものです。