ここ1~2か月、安倍晋三内閣の支持率は大きく下落した。マスコミ各社の世論調査結果は、「不支持」が「支持」を上回る結果を示している(*全てを確認した訳ではないが)。最近発表された調査結果は、以下のとおり。
*( )内は前回7月調査。「分からない」や無回答の数字は省略した。
(1)日本テレビ世論調査[*2015.8.7-9調査]
【安倍内閣支持率】
「支持する」 37.8%(39.7%)
「支持しない」 46.7%(41.0%)
【政党支持率】
「自民」 41.1%(39.4%)
「民主」 10.7%(12.4%)
「公明」 4.6%( 4.1%)
「維新」 4.4%( 3.6%)
「共産」 5.5%( 4.2%)
*「支持政党なし」を含め以下略。
(2)NHK世論調査[*2015.8.7-9調査]
*「NHK NEWSWEB」2015.8.11「内閣支持率37% 不支持46%」も参照
【安倍内閣支持率】
「支持する」 37%(41%)
「支持しない」 46%(43%)
【政党支持率】
「自民」 34.3%(34.7%)
「民主」 10.9%( 7.7%)
「公明」 3.0%( 4.2%)
「維新」 2.5%( 2.5%)
「共産」 4.2%( 3.3%)
*「支持政党なし」を含め以下略。
両世論調査における内閣支持率・不支持率の数字は、かなり近い。前月からの変化の傾向も、共通している。20日ほど前に行なわれた共同通信社や毎日新聞社の世論調査結果とも、その傾向は基本的に変わらない(*当ブログ2015.7.19「安倍内閣支持率急落 「敵を知り己を知れば百戦危うからず」」参照)。しかし、政党別支持率に目を転じると、ちょっと「いやな感じ」になる。
(1)では、与党である自民・公明の支持率はかえって増加し、民主は減少している。(2)では、自民の支持率は微減に留まっている。
(2)NHK世論調査の安倍内閣支持率の推移を見ると、ここ1年は全体として低下傾向にあり、特にここ数か月は大きく落ち込んでいる、ということが分かる。それに対して、自民党の支持率は、浮き沈みはあるもののさほど変わっていない、という実態が見えてくる。
「自民党支持率さほど下落せず」の状態が続き、「安倍内閣支持率下落」傾向がさらに顕著になれば、政治権力側は総体としてどう考え、どういった方策を追求するだろうか?
その事については、当ブログ2015.7.13「与党高支持率のままなら「次は安倍亜流内閣」の手もある」ですでに述べた。
自民党総裁を安倍氏から他の人物(*よりマイルドな印象の人物)にすげ替え、この新総裁を新しい首相にして新内閣を構成する。こうすれば、少なくとも「一時的には」内閣支持率は上昇するだろう。その内実が「安倍亜流内閣」であろうとも、有権者の多くが受けるイメージは新鮮で「より良い」ものになるに違いない。しかし、「安倍政治」のDNAはその「安倍亜流内閣」に引き継がれ、外見はよりスマートになったとしても、内実は五十歩百歩のものとなる可能性が高い。
私たちは、そういった安倍政治の本質と戦術を見抜き、あらゆる可能性を想定し、先回りして事に臨む必要がある。
*( )内は前回7月調査。「分からない」や無回答の数字は省略した。
(1)日本テレビ世論調査[*2015.8.7-9調査]
【安倍内閣支持率】
「支持する」 37.8%(39.7%)
「支持しない」 46.7%(41.0%)
【政党支持率】
「自民」 41.1%(39.4%)
「民主」 10.7%(12.4%)
「公明」 4.6%( 4.1%)
「維新」 4.4%( 3.6%)
「共産」 5.5%( 4.2%)
*「支持政党なし」を含め以下略。
(2)NHK世論調査[*2015.8.7-9調査]
*「NHK NEWSWEB」2015.8.11「内閣支持率37% 不支持46%」も参照
【安倍内閣支持率】
「支持する」 37%(41%)
「支持しない」 46%(43%)
【政党支持率】
「自民」 34.3%(34.7%)
「民主」 10.9%( 7.7%)
「公明」 3.0%( 4.2%)
「維新」 2.5%( 2.5%)
「共産」 4.2%( 3.3%)
*「支持政党なし」を含め以下略。
両世論調査における内閣支持率・不支持率の数字は、かなり近い。前月からの変化の傾向も、共通している。20日ほど前に行なわれた共同通信社や毎日新聞社の世論調査結果とも、その傾向は基本的に変わらない(*当ブログ2015.7.19「安倍内閣支持率急落 「敵を知り己を知れば百戦危うからず」」参照)。しかし、政党別支持率に目を転じると、ちょっと「いやな感じ」になる。
(1)では、与党である自民・公明の支持率はかえって増加し、民主は減少している。(2)では、自民の支持率は微減に留まっている。
(2)NHK世論調査の安倍内閣支持率の推移を見ると、ここ1年は全体として低下傾向にあり、特にここ数か月は大きく落ち込んでいる、ということが分かる。それに対して、自民党の支持率は、浮き沈みはあるもののさほど変わっていない、という実態が見えてくる。
「自民党支持率さほど下落せず」の状態が続き、「安倍内閣支持率下落」傾向がさらに顕著になれば、政治権力側は総体としてどう考え、どういった方策を追求するだろうか?
その事については、当ブログ2015.7.13「与党高支持率のままなら「次は安倍亜流内閣」の手もある」ですでに述べた。
自民党総裁を安倍氏から他の人物(*よりマイルドな印象の人物)にすげ替え、この新総裁を新しい首相にして新内閣を構成する。こうすれば、少なくとも「一時的には」内閣支持率は上昇するだろう。その内実が「安倍亜流内閣」であろうとも、有権者の多くが受けるイメージは新鮮で「より良い」ものになるに違いない。しかし、「安倍政治」のDNAはその「安倍亜流内閣」に引き継がれ、外見はよりスマートになったとしても、内実は五十歩百歩のものとなる可能性が高い。
私たちは、そういった安倍政治の本質と戦術を見抜き、あらゆる可能性を想定し、先回りして事に臨む必要がある。
歴史認識関連の言動については、表向きは安倍以後内閣に引き継がれない可能性が高いでしょう(*合理主義的理由から)。しかし、自民党を中心とする政治権力の最大関心事は憲法問題と安全保障問題であり、これらの基本路線は継承される、と思います。
安倍内閣は、「2014.7.1閣議決定」によって憲法9条解釈改憲の既成事実を作りました。この既成事実は、最高裁の「違憲」判決が出ない限り、今後の自民党政権で覆されることは無いでしょう。そして、米国政府との安全保障上の「合意」「約束」に基づき、安保法制の確立が追求され続ける。
また、自民党(*谷垣禎一総裁[当時])は2012年4月にあの反立憲民主主義的な「日本国憲法改正草案」を発表し、同年12月に第2次安倍内閣が誕生しました。だから、現在の安倍(明文)改憲路線は自民党の本流なのであり、安倍以後内閣にも(解釈改憲と同時並行で)引き継がれる可能性が高い、と思うのです。
以上の事から、安倍内閣後にも自民党政権が続くのであれば、「安倍亜流内閣」となる可能性が高い旨を述べたのです。
自民党の支持率が落ちるためには今後自民党の内閣ができれば短期間に代わるような状況になることが必要なのではないかとも考えています。政治の格言に内閣改造をすれば政権の体力が落ちるというものがありますが、政党も同じなのではないかとも思います。
その意味では安倍亜流内閣でもとにかく安倍内閣を倒すことが必要であるように思います。その上でその安倍亜流内閣もできるだけ短期に倒すことが必要で、それを繰り返すことでようやく自民党の支持層を崩すこともできるのではないかと思います。
安倍内閣を退陣に追い込むと同時に、自民党政治を終わらせることが重要だと思います。そのためには、反自民・野党の支持率アップと野党連携が重要ですが、そこがなかなか難しいのでしょう。
私は民主党支持なので心苦しいのですが、野党の支持率が低いままなのも野党第一党たる民主党の責任が大きいのも事実です。ただこれは何か妙手があるわけでもなく、地道に時間をかけるしかないのではないかと思っています。
ところで、今回安倍内閣が退陣して安倍亜流内閣ができるということには賛同なのですが、一つ気がかりなのは安倍政権が解散に打って出ないかということです。選挙は相手との兼ね合いですから、どんなに不人気な政権であろうとも、それ以上に野党が弱ければ政権が勝つことになります。今の野党のことを含めて、解散に関してはどうお考えでしょうか。
衆院解散については、私は何か言えるだけの情報を持ち合わせていません。常識的に考えれば、与党が衆院で3分の2以上を占める現状に於いて、近いうちの解散総選挙は考えにくいのでしょう。しかし、安倍首相にこの「常識」が通用するか否かは、分かりません。「来年夏の衆参同日選挙」の可能性を言う人もいます。
いずれにしても、解散権は首相にあるので、野党はいつ解散になっても対応できるよう準備を進める必要があります。しかし、現在の形のままでの民主と維新の連携は、難しいのではないでしょうか。
*本来は、こういった説明をせずに不掲載となります。今回は特別です。
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