読書備忘録

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大沢在昌著「 ブラックチェンバー」

2010-05-13 | 大沢在昌
題名の「ブラックチェンバー」とは?進化する国際犯罪に対抗するため作られた地下組織。
犯罪組織にダメージを与えると同時に、奪ったブラックマネーを資金源としている。
指定広域暴力団(山上連合)とロシアマフィア組織(アルガニザーツィヤ)が共同経営する
六本木のストリップバーを内偵中に拉致された警視庁組織犯罪対策二課の河合は、
殺される寸前(ブラックチェンバー)と名乗る組織に救われる。
ブラックチェンバーは世界各国に支部を置き、国際的な違法取引を監視し犯罪組織に対抗しているという。
刑事捜査のプロとしてスカウトされた河合は、警察を辞めてブラックチェンバーに加わることに。
犯罪組織のブラックマネーを狙って河合は、違法取引を追うべく台北、バンコク、東京へ。
そして河合は、格闘・銃撃戦のプロである女性元北朝鮮の工作員、キム・チヒとチームを組むことに。
山上連合とアルガニザーツィヤが扱おうとしている「商品」とは何か?
そして人類を崩壊に導く恐るべき犯罪計画とは?
法を超えた捜査機関は、はたして正義か強欲か?強欲と正義は両立するか?
やがて、・・・・恐るべき犯罪計画が姿を現す!
広がり複雑化する国際犯罪に対して警察も有効に対処しきれていない現状を国際的地下組織がそれに対抗するというストーリー展開にリアルさが欠けるのが難点だが面白い。
500ページ以上の長編で展開が遅く犯罪の全貌が明らかになるまで、誰が味方で誰が敵か明確にならずイライラさせられるが後半たたみかける展開は流石。
新型インフルエンザや国際的株取引での株価操作などグローバルな話題を織り交ぜて大沢ワールド全開。

2010年3月角川書店刊

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