読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

柴田よしき著「私立探偵・麻生龍太郎」 

2009-06-09 | 柴田よしき
刑事を辞めて事務所を開き私立探偵で暮らし始めた麻生の取り扱った冤罪をテーマにした4つのエピソード。
1編、1編が、人間ドラマとしてもミステリーとしても心に響く物語。
麻生龍太郎の登場する過去の作品を読んだことのない人でも楽しめますが
一連の作品を読んでいたほうがもっと楽しめます。
著者はあとがきで時系列的に「所轄刑事・麻生龍太郎」「聖なる黒夜」と来てこの物語に続き、RIKOシリーズの『聖母の深き淵』『月神の浅き夢』に続く・・・とある。
以上の物語が男娼あがりのヤクザ・山内錬と麻生との腐れ縁で且つ二人の壮絶な愛と憎しみの物語。
(他に山内錬が登場するシリーズに保育園園長兼私立探偵・花咲慎一郎シリーズの「フォー・ディア・ライフ」、「フォー・ユア・プレジャー」があります。)
裏社会で生きようとする美貌の男・山内練に対して、麻生は自らの引き起こした罪を背負い、全てを練に捧げることを誓う。
保釈になった山内とのやりとりを挟みながら天才的なヒラメキと持ち前の
ネバリ強さで事務所にやって来た依頼人の難題を解決していきますが、短編ゆえに盛り上がる展開も少なく謎解きにも、もうひと捻り欲しかった。

2009年2月 角川書店刊


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