読書備忘録

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今野敏著「夕暴雨―東京湾臨海署安積班 」

2010-10-08 | 今野敏
夕暴雨=夕立のこと、台湾でいう西北雨、ゲリラ豪雨。
TVドラマ「ハンチョウ」原作の安積警部補シリーズ 。
良識派の頼れる係長・安積。
几帳面で口うるさいが、昔ながらの刑事タイプ形式主義に神経質な村雨。
太り気味コンピューターオタクかもだが抜群のツキとひらめきを持つ須田、
須田と名コンビ不言実行の一流のアスリートタイプの男黒木。
村雨の弟子?若い桜井。
そして部外者だが協力的な交機隊の速水。
個性派揃いの安積班長チームが事件解決にあたるシリーズ。
本庁捜査一課の捜査員だった相楽が、人事異動のため安積と同じベイエリア分署の、
しかも安積の隣のグループの係長に就任してやってきた。
湾岸地域の巨大イベント・ビッグサイトで行われる同人誌即売イベントの爆破予告がネットで発見され、
安積班と相楽班は、警戒警備にあたるが、警備の強化にも関わらず、爆発が起こり、怪我人が複数出てしまう。
やがて成り行きで相良班との無理矢理な解決競争に引き込まれてしまうのだが・・・。
個々のキャラが魅力的に丁寧に書かれ感情移入しやすい。
犯人の動機も最近の無差別殺人や愉快犯の心情がよく書かれている。
特車二課の特殊車両は一体なんだったのか最後まで不明なのは心残り。
「自分が何者か、何が出来るのか、自分の未来がわからない。意味?強いて言えば、俺の存在証明でしょうか」
(P352)
2010年1月角川春樹事務所刊  

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