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読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

今野敏著「TOKAGE 特殊遊撃捜査隊」

2008-04-20 | 今野敏
著者お得意の警察小説。
表題のTOKAGEとは警視庁捜査一課特殊犯捜査係の
覆面捜査部隊の俗称「トカゲ」のこと。
SITの新米隊員上野、その先輩に当る女性捜査員麻田和美の視点と
遊軍新聞記者湯浅の視点で事件が語られる。
大手銀行員3人を誘拐し身代金、10億円を要求した誘拐犯と、交渉窓口
となった銀行内で犯人から掛かってくる電話を仲介にしてSITとの
息詰る交渉のやり取りが始まった。
一方報道協定が結ばれる中、協定解除までに出来る限りの情報を
集めようと必死の取材を行う新聞記者の湯浅。
臨場感タップリに犯人とのやり取りの中で明らかになる合併前にあった
不良債権処理当時の銀行の裏の実態。
残念ながら前半早い時期に犯人の予想・想像は付いてしまったが
チームワークで頑張る「トカゲ」の面々の緊迫した息遣いが聴こえて
来そうで最後まで楽しめました。

朝日新聞出版 、2008年1月発行 1575円
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今野 敏 著『花水木~東京湾臨海署安積班』 

2007-12-13 | 今野敏
お台場のベイエリア分署とも呼ばれる東京湾臨海署。
安積剛志警部補をリーダーとする強行犯係、通称・安積班の活動を
描く警察小説シリーズ。
シリーズ事件簿、5つの短編。
『花水木』・・・ささいな喧嘩にもかかわらず被害届が
出された奇妙な傷害事件が発生する。結局、訴えを取り下げられるが、
独特の感性をもつ部下の須田は何かが気になって仕方ない。
同じ夜、今度は殺人事件と思われる遺体が見つかった。
『入梅』・・・コンビニ強盗発生、容疑者は・・・
『薔薇の色』・・・行きつけのカウンターだけの小さなバーの
一輪挿しの花の色が今日は黄色
馴染みのメンバーで推理するが・・・
『月齢』・・・。お台場で同時に複数の事件が起きる
集団暴行事件には黒木と須田が、傷害事件には村雨
が、そして観覧車の支柱によじ登った男を押えるため
に安積自身が現場へと向かう。さらに暴走族を追って
交通機動隊の速水も出動、それぞれ個別の出来
事のはずだったが、実はある点で繋がっていた・・・。
『聖夜』・・・日曜日のクリスマスイブに起きた傷害事件で・・・
一人一人の個性を描きヒーローの活躍ではなく、安積班メンバーたちの
人間関係が描かれっている。
また、班員を信頼し、個性を生かそうとする安積係長の
手腕も読み応えがある。

2007年9月 角川春樹事務所 1470円

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今野敏 著「膠 着」

2007-10-30 | 今野敏
丸橋啓太が大学を卒業して入社したのは老舗の
接着剤のメーカーで営業部に配属され、
先輩の本庄に付いて見習い修行の身であるが・・・
ある日、注文の数を間違えて10倍の商品を
納入するミスをおかしてしまう。
外資系大企業がTOBを仕掛けてくる噂が聞こえてくる中、
会社の開発部の起死回生の新開発製品は、
「くっつかない接着剤」だった。
社内の産業スパイが暗脈する中,
新人営業マン丸橋啓太は
何とか商品化すべく知恵を絞る 。
もう一捻りが欲しかったが面白い・・・“新商品開発物語”。

2006年 中央公論社 刊
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今野 敏 著「果断 (隠蔽捜査2)」

2007-10-14 | 今野敏
『隠蔽捜査』シリーズ第二弾。
息子の不祥事で左遷されたキャリア竜崎伸也が左遷先の
大森署署長に赴任して起きた事件。その管内で強盗犯の
立てこもり事件が発生。混乱する現場で対立する
捜査一課特殊班(SIT) とSAT。
そして実弾が4発が発砲され・・・現場で指揮する
竜崎の下した決断は・・・。
警察内部の人間関係や裏話、マスコミ新聞との裏事情、
複雑な縦割り警察組織に知恵と勇気と信念でぶつかる
竜崎に妻の緊急入院が重なり、 後半明らかになる真事実
・・・一気読みの面白い警察小説です。
2007年   新潮社刊
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