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メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『おかしな関係』

2007-07-24 23:13:51 | 映画
『おかしな関係』~The War Between Men and Women(1972)アメリカ
監督:メルヴィル・シェイヴルソン
出演:ジャック・レモン、バーバラ・ハリス、ジェイソン・ロバーズ ほか

TSUTAYAの中が配置替えされていて、おまけにおススメヨーロッパ映画コーナーまで
設けられていた(タイムリーな企画だ
そのおかげか、今まで隠れていた名作がぽこぽこ出てきて、ひと回りしただけでも、
これまで観たくてもどこにも探せなかったタイトルがたくさん!

その中でも目を引いたのは大好きなジャック・レモンのコーナー。
愛嬌のある顔だちで、シリアスからコメディもあらゆる役を見事に演じる素晴らしい役者。
「アパートの鍵貸します」や「あなただけ今晩は」などビリー・ワイルダー作品でも
なくてはならない存在だった(永遠に現役で活躍していて欲しかったひとりだったなあ

彼の出演作を片っ端から観てた時、探せなかったものをいろいろ見つけて嬉しい
女と子供と犬が大キライな偏屈マンガ家が恋をして家庭を持つってストーリーが
書いてあって、またお得意のドタバタ人情コメディで笑わせてくれるのかなって
想像してたけど、描いたマンガが動きだしたり、実写と一緒に展開したりして、
一風変わった映画だった。
でも、観終わったあとにほっこり心があったまるのはJ・レモンの映画らしい。

story
男尊女卑で皮肉屋なマンガ家ピーターは眼科で知り合ったテリーと会ううちに
自分がずぅっと避けてきた家庭生活にどっぷり漬かってしまう。
そこにテリーの元夫で戦争写真家のスティーブも帰ってきて、フシギな家族団らんに。
長女は朝帰りするし、次女は吃音に悩んでいる。末っ子の男の子は極度の心配性だ。
ピーターとスティーブは一晩飲み明かして男同士の話ですっかり意気投合。
翌朝スティーブは戦地に戻り、ピーターは悪化して失明寸前の眼を手術し、
吃音のひどいリンダのためにおぼろげな視力でふたたびヘタっぴな絵を描きはじめる。

恋愛話のはずが戦争と平和の話で終わっている。ピーターの描いたマンガ「The Last Flower」はとてもいい話。
戦後、瓦礫となった町で人々は心を失っていたけれども、1組の男女がたった1本残った花を
世話するうちに愛情や歌を思い出し、町は活気をとりもどす。そしてまた戦争がはじまって
すべてを瓦礫に戻してしまう。そして、また残った1組の男女と1本の花の物語がはじまる。


ストリートジャズ

2007-07-22 23:55:00 | 日記
土曜夕方にもストリート情報を見かけてもう遅いだろうとあきらめたんだけど、
日曜日も演るとのことで友だち誘って出かけることにした
19:30~南口って予定が、dr.丈二さんとbass.イワカワさんだけウロウロ。
お隣りさんはシタールを奏でていて、そちらもステキ。
丈二さんが場所を変えるとのことで、ハイついてゆきますとも!(南口で聴いたことないなw
前回と同じくバイクやらたくさんとまっている場所に移動。
そしてまた待つこと数十分。待つ間入った近所のお店であいでっぷがかかってたv
作った本人らが近くにいるのを知ってか知らずか
そして、やっと藤枝さんが到着しました~
なにやら忙しさのあまり眠りこんで寝坊したらしい
あんまし遅いので、三輪車をこいで来たのかと噂をしてましたw

20:30すぎあたりからスタートして、ラスト22:30くらいまでガッツリ聴けて大満足
なかなかストリートで最後まで聴けるってないから嬉しすぎる。
寝起きでもこんなに吹けるんだからやっぱさすがです。
こんな至近距離で、本格的なジャズがしかもタダで聴けちゃうって(すいません)改めてすごい。
一瞬、ニューヨークにでもいるんじゃないかって錯覚がおこる。
演奏も熱いけど、気温もとにかく暑い!立ってるだけでも汗が流れる。

休憩のときにこないだあいでっぷ祭りで買ったDVDにサインをしてもらった。
デモCDもやっと買えたv ジャケがエロくてカッチョいい。赤いし。
Fusikもあいでっぷもアルバムリリースに向けて順調とのこと。
Fusikのコンピへの1曲参加は8月3日(だっけ?)で、ミニアルバムは8月29日発売。

■Fusik「Sunset Dance」 Rainbow Entertainment/AZtribeより9曲入り

それに先駆けて今月末開かれる恒例のイベントでアルバム曲がチラっと聴けるらしいv
■7/29(日)DYNAMIC!!!6th高円寺JIROKICHI
open 18:00 start 19:30 2stage charge 2400

毎回ステキなフライヤーのデザインを担当しているのは白土勝也さん(藤枝さんのお友達)。
サンセットはFusikの曲タイトルをイメージしたのかな?
一つのアルバムが完成するまでに生音の録音後もさらにたくさんの工程があるってわかった。
それは演奏自体とはかけ離れた作業だけど、どういった聴こえ方にしたいかって試行錯誤するのも大事な音楽を創る過程の一つなんだ。

帰る頃にはもう雲も流れて、晴れ間ものぞいてたな。いい夜だった


バンバントート

2007-07-22 23:54:00 | 日記
前回スペシャボーイズに福島さんがゲストで出た際、出演者プレゼントとして
バンバンのトートバッグが抽選で当たるらしかったのだが、ライブ友が何気に応募したら
なんと当たって、それをわたしにプレゼントしてくれたっ!
このデザインがレコードみたくてカワイイんだよね。
実際LP盤を持って歩けそうなサイズと丈夫なつくりになってた。
ほんとうにありがとうううう! いつもいつもいつもいつも感謝です/深礼

ゆうべの熱帯夜の寝苦しい中見た夢はなぜか超リアルで、熱や匂いまでハッキリ感じた夢だった。こんなの初めて/驚
誰かに連れられて、友達と建物の上にあがると、足元が不安定な石造りで、
田舎で昔嗅いだことがあるような石の匂いがして、友達に「石の匂いがする!」ってゆったら、友達も同意してくれた。
外に出ると、連れてきた人が誰か高貴な人の悲しい生い立ちを語り始めて、
それにフラッシュバックの映像が伴って、目の前で展開された。
炎が周りをぐるっと回って燃えて、その熱がハッキリ感じられた。
目の前にたくさんのゴミが浮かぶ汚い川が見えて、「川で産まれたの?川で拾われたの?」
と思っていると、連れてきた人は、歌うように♪川で~って説明しはじめたけど、
急に意識が戻って目が覚めたことを実感した。夢から覚めるのをはっきり意識するのも変な感じ。
あの続きが見たかったなあ。。
映画をよく観るせいなのか何なのか、夢がリアルな物語になってるときがある。
そのまま映像化したらとんでもない大ヒット映画になるんじゃないかって毎回思うけど、
全部を覚えていられなくて、いつも肝心な感動場面を忘れてしまうから仕方ない

今朝のめざましでは三谷幸喜の新作の話題で爆!いつも軽部さんのエンタメコーナーで
本人がケータイに電話をかけてきて、宣伝にもならない宣伝をするのが恒例になってるんだけど、忙しいはずの監督が早朝から愛犬の散歩をしていて、6時台は電波が悪かったのか話も
通じないまま、7時台に持ち越して、その間ずっとわんこの散歩で「時間つぶしてました」って/爆
映画なのかな?「3分に一度笑わせる」てゆうテーマで撮ってる意欲作。楽しみだ。
わんこが可愛いかったなあ!
ちなみに「脳内メーカー」サイトも紹介されてたw


水の中の事

2007-07-22 09:34:57 | 日記
『fai AOYAMA 10周年記念』にスカパラも出るのか~
ナカムラさんがDJで参加するし、行きたくなったけど、しかし高いな
いや、これだけのメンツ集まるんだから安いか。copa salvoも気になってる。。
PVもヤヴァイ→♪Bonita こんど見に行こう。行かない?w このラテンは踊れる。
翌日が『LOVE & RESPECT FESTIVAL 2007』だから連ちゃんはどのみちキビシイ。
9月にTabooがあればってゆってたけど、なにげに立て込んできたから心配になってきた。
もしほかのとかぶったら、Tabooを選ばざるをえないし


■夏の1曲コーナー
プールにて/PUFFY
ゆらゆらとゆるりと 水の中でもっと
悩み事人事 水の中の事

PUFFYは一時期よく聴いてて、カラオケでも歌ってた。いまでもたまに聴きたくなる。
♪たららん ♪MOTHER などなど民生の書いた曲はシンプルなのに詩が深い。
けっこービートルズやザ・フー、スライなんかのベタなパクり(あ、サンプリング?)
もあって笑えるし。
そいやその昔、ジョン・レノンがヨーコと組んだアルバムも、ファンはヨーコの
歌を飛ばして聴いてたとかどこかで読んだ(ブッ飛んでて面白いのにねw
わたしもユニコーンやパフィのアルバムから民生の書いた曲だけを抜き取って聴いている
民生いわく「イイ曲は全部パフィにいっちゃうから、自分のアルバムは地味なのばっかりになる」w
『SPIKE』

Boogie Woogie Number 5/PUFFY
ではスカパラホーン隊も参加してる。

誰がそれを/PUFFY

いま、Sotte Bosseにカバーしてほしい曲を募集中みたいだけど、PUFFYもcanaちゃんの声に合うんじゃないかなあ?
別のファンがフィッシュマンズの♪いかれたBaby を挙げてて、それもヤヴァイ!
絶対泣けるな。わたしもカラオケでよく歌う1曲。
■楽曲応募はこちら。当選したらグッズももらえるとかv


photo:会社でもらったこんにゃく麺。キョトキョトした感じの麺。スープが美味しいけど、
全然満腹感なし


『危険な関係』

2007-07-22 01:04:54 | 映画
『危険な関係』(1959)
監督:ロジェ・ヴァディム 原作:ピエール・コデルロス・ド・ラクロ
出演:ジェラール・フィリップ、ジャンヌ・モロー、アネット・ヴァディム、
ジャンヌ・ヴァレリー、ジャン・ルイ・トランティニャン ほか

モローとJ・フィリップ、トランティニャン、その上ボリス・ヴィアンまで共演してる!
こんな刺激的なキャスティングはほかにない。しかも、J・フィリップの遺作らしい。
耽美な二枚目スターでどこか哀しげな面影が好きだったが、今作では毒のある
ドンファン役。
トランティニャンは生真面目な学生役で若くて美しい。
そっか、のちにジョン・マルコビッチ主演でリメイクされてて、そちらは観たんだった。

story
ヴァルモンとジュリエットは互いに愛し合う夫婦ながら、刺激を求めて自由な恋愛を楽しみ、
それを報告し合ってるフシギな夫婦。
ジュリエットの愛人コートが婚約したと知って、その相手セシルを堕落させて渡そうと
夫に誘惑を頼み、その計画実行のスキー場で、人妻マリアンヌにひと目惚れして、
貞淑な彼女をなんとかものにしようとする様子を逐一手紙で妻に知らせているヴァルモン。
一方、ジュリエットもセシルの恋人ダンスニ(トランティニャン)を誘惑した上、
セシルが夫の子どもを妊娠していることを告げ、怒ったダンスニはヴァルモンに殴りかかり・・・

自由恋愛を楽しむフリをして、ついには遊びと本気が交錯して、歪んだ愛情を交わす2人が
とても空虚で哀しげに見える。
妖しげなクラブで生演奏される激しいジャズが素晴らしい。アート・ブレイキーって有名な
黒人ドラマーらしい。この時代のジャズって生々しくて、ハートに直接突き刺さる音。
ほかにもバルネ・ウィラン(テナーサックス)、セロニアス・モンク(ピアノ)、
リー・モーガン(ペット)、デューク・ジョーダン(ビバップ系のピアニスト)などなど。
そいえばボリスはビバップを支持していたな。

■サントラ『危険な関係~アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズ』

ムーミン皿

2007-07-21 17:55:57 | 日記
会社の近所にもアジアン雑貨のお店があって、ランチ後に散歩しながら、見るのが楽しい。
わたしの頭の中は最近、インド綿とフランス映画ばかりだな。
TSUTAYAのヨーロッパコーナーを制覇したくて1ヵ月ほど休みたいくらいだw
でも、忙しい合間に観るからいいんだろうなぁ。
173分もある映画で2巻に分かれているから、1巻目を見終えた時点で洗濯をはじめたら
なぜか大掃除に発展して、汗だくでほうぼうを片付けた(見た目は大して変わってないが
家事はとにかく片手間に始めるとやたらはかどるからフシギ。「今日はやろうっ」なんて
思うだけでも疲れちゃうじゃない?w

木曜の夜帰ってきたら、家のカギをかけ忘れていて焦った
盗聴器や隠しカメラがフツーに秋葉原で売ってるこのご時世、調べたら何かあるかもって
思うとコワイ。
盗聴器を発見する機械も売ってるらしいけど、見つかったら余計コワイから調べないでおこう。
ないモノはない勢いだな秋葉原。

会社の席に撮影の余りものなのか、いろんな癒し系グッズもたくさん置いてあるんだけど、
その中に巨大ミーを発見してビックリ!デ・デカイっ!
サンクスでまたムーミングッズのキャンペーンをやってるんだね。
前回もらったムーミンマグカップは今や1番のお気に入りで、毎日大活躍しているから
ムーミン皿もつい欲しくなって通ってしまった末に1枚ゲットv

金曜の夜は、玄関の先に何かモゾモゾ動いて見える黒い物体があって、それが一体何なのか
近づいて見る勇気もなく(仕事以外は裸眼でほとんど見えてない)、その謎の生命体?を
見極めるのに玄関前で数分も費やしてしまった。たぶん影だろう。うん、きっとそーだ。


beautiful people

2007-07-21 17:54:00 | 日記
金曜のランチは、例のジャズがかかってるお店で食べてたら、隣りで喋ってる男女2人の会話が聞こえてきて、会社の同僚らしく、しきりに男性が女性に向かって「お前にはメスを感じない」
てゆってて、それを聞いてる女性のほうも気にせずバカ笑いしてた。
こんな会話、自分にはあり得ないなあ。お酒を飲む人たちの会話だな。
とりあえず「飲みに行こう」でつながってしまうdrinkin' peopleの生態はフシギで、
ときに羨ましくもある。
木曜に中華屋さんで食べた卵とエビのランチは美味しかった!
ダイエットブームに逆行して、会社のランチで食い倒れる勢いです

ついに席替えの波が襲ってきて、自分も来週から1番奥の席に移ることになった。
1ヶ月の暫定らしく、1つの部署が別のビルに移ったら全体的な席替えがあって
入力チームに戻れるらしいが。
ケイト似のコも一緒に引越しになったから何気に嬉しいんだけど、せっかく慣れた宅急便係をもうやらなくていいのが寂しいし、隣りがSEの男性になったから緊張気味です
(ほとんど席には来ないらしいけど
ケイトの隣りはなんと副社長らしいw ここってエラい人もほかの社員と同じ扱いだから
画期的だ。ムダな中間職もいないしね。

圧倒的に女性が多いんだけど、みんなそれぞれ個性的な美人ばかり。
わたしが男性社員だったら、毎日会社に来るのが楽しいだろうなw
美人っていえば、クラブ系の人たちってみんなオシャレで美形揃いだなあっていつも思う。
ステージの上の人も、その取り巻きも、お客さんも、ライブハウスのスタッフまで。
だから余計にドキドキして、アウェイ感満載な気分がする


勤め帰りの道は、けっこーわんこをお散歩させている人も多い。
金曜の帰り道は、まだ小さい雑種のコが楽しそうに飼い主と歩いてた
みーちゃんもあんな風に小さくて、ピョンピョン飛び跳ねてた時期があったなあ。
わんこも、家族も、友人も、みんなが健康で元気に暮らしているっていう奇跡の連続に
ただただ感謝したくなる。

最近見かけるTVのCMで、「お願いだからゆっくり歳をとってね」ってゆうのがあるよね。

嗚呼

嗚呼

ほんとだね。


『パリは燃えているか』

2007-07-21 16:41:18 | 映画
『パリは燃えているか』~Is Paris Burning?(1966)フランス/アメリカ
監督:ルネ・クレマン 原作:ラリー・コリンズ、ドミニク・ラピエール
出演:ジャン・ポール・ベルモンド、シャルル・ボワイエ、レスリー・キャロン、
アラン・ドロン、カーク・ダグラス、イヴ・モンタン、アンソニー・パーキンス、
オーソン・ウェルズ、ジャン・ルイ・トランティニャン ほか

おおよそ当時の各国の有名俳優が一挙に見れる壮大な戦争映画。
1944年の第2次世界大戦中、ドイツ軍に占領されて4年半になるパリでは、
レジスタンスの活動が活発になり、パリ全滅作戦を阻止して、連合軍に援軍を頼み、
パリを解放するまでの2週間を描いた。

豪華キャストとはいえ、チョイ役も多く、トランティニャンもほんの1シーンのみ。
血気盛んな運動家の若者を騙して武器を譲ると誘いだし、皆殺しにするという役を演じている。
彼の持つ独特な冷たさはどっちかといえば悪役向きかも。飄々とした感じはどの組織からもはずれてる雰囲気があるけど。

story
レジスタンスのリーダーは政治犯がドイツへ送られ処刑される列車に乗る直前に銃殺された。
2派に分かれたレジスタンスの幹部らはそれぞれ行動を起こす時だと決心する。
警察本部や主要な建物を奪還し、ドイツ兵と闘うも戦力に欠ける。
幹部のひとりがアメリカ軍とドイツ軍がにらみあう森に潜入し、援軍を頼む力説をする。
一方、ノートルダム寺院やルーブル美術館など主要な建物を爆破する計画が進められるが、
ヒトラーの異常な言動を見たパリ占領軍司令官は、ドイツ軍の敗北を予感し、
捕虜を赤十字に渡したり、休戦に応じたり、作戦を引き延ばす。
連合軍はついにパリに入り、民衆の熱烈な歓迎を受け、とうとう本部を攻めて司令官らを
捕虜とし、長い占領は終わりを告げる。

「まさかパリに来れるとは思わなかったよ!」と観光客気分のアメリカ兵役・A.パーキンス
(『サイコ』で有名)がバズーカで戦車を撃破して祝杯をあげた直後に撃たれてあっけなく
死んでしまうシーンなど、戦争の不条理さ、無常さがちゃんと撮られている。
願わくば、フランス人はフランス語で、ドイツ人はドイツ語で、アメリカ人は英語でセリフを
喋って欲しかったな(全編英語)戦争映画だけに、それぞれの国訛りが気になる。

当時の記録フィルムもまじえ、モノクロ映像で統一されてリアル感が増す効果あり。
解放されたラストで初めてカラーになり、歴史あるパリの美しい町並みが空撮されている。
人の歴史はそのまま戦争の歴史でもある。ひとつの戦争が終わっても、また懲りずに
別の戦争がはじまって、いつもどこかで誰かが誰かを支配しようとして戦っている。
戦争をはじめるのは会議の部屋であって、実際に戦地で殺し合うのはそれぞれの町で産まれ育った人たちだ。
殺す人も、殺された人もみんな1人の母親のお腹から産まれた普通の人たちなんだ。


『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』

2007-07-18 23:55:55 | 日記
『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』(ネタバレあり)

パート1も2も話をすっかり忘れてしまった上、今作もまったく展開が見えてなかったけど、
映像がすごかったから、まいっか。
いかにも、大金かけましたぜ~、ディズニー&ハリウッドでっせ~!どぅーでっかー
ダダァーン!     みたいなのもたまには悪くないw
始終、海の上かあるいは中にいるものだから、画面からかなり湿っぽさが伝わってくる
そして、登場人物の薄汚いメイクやら同じく薄汚いセットが毎回超リアル。
とくに、タコおじさんのタコ足1本1本の動きが気になって凝視しまくりです

別にファンじゃないけど、オーリーがカッコよく見えたな。
キーラ・ナイトレイはしゃくれ気味のアゴが気になって仕方ないんだよね
2人が戦闘の真っ只中に婚約を交わすシーンなんて面白い。
エンドロールも終わったラストにも映像があるから見逃すなってゆわれてたけど、
ほんとに短い1シーンのみで、ここまで引き留める必要があるかどうか。

シンガポールの海賊頭役にはチョウ・ユン・ファが出てて驚いた。さすがの迫力。
彼の持っている海図をもとに死の世界で幻影を見てるジャックを連れ戻し、
海賊の会議を設けて、イギリス艦隊と闘おうと誓うみたいな流れだった気がする。
手助けを求めた海の女神カリプソは、どうやらデイヴィ・ジョーンズと
昔は恋仲だったみたい。

巨大な渦の中で2隻の船が巻き込まれつつの戦闘シーンは見どころ。
毎回出てくるいろんな「海賊の掟」が楽しい。どんなに荒くれ者のルール破りな
連中でも命を懸けて守らなきゃならないって思ってるところが面白い。
ジョニデのジャック役もこれで打ち止めかと思うと寂しいねぇ。



『想い出のサンジェルマン』

2007-07-17 22:31:57 | 映画
『想い出のサンジェルマン』~LE DESORDRE A 20 ANS(1967) フランス
監督:ジャック・バラティエ
出演:ボリス・ヴィアン、ジュリエット・グレコ、ロジェ・ヴァディム、ジャン・コクトー ほか

何かひとつの事柄にハマりはじめると、次から次へとその先が知りたくなって
止まらなくなってしまう。今ではフランス映画のコーナーの前に張り付いて、
この1本1本の中に一体どんな夢が詰まっているのかと想像するといてもたっても
いられない。これは渇望に近い。

そういえば、今年はまだ冷牟田竜之presentsの恒例DJイベント『Taboo』
開かれていないんだった。本人は9月ってゆってたけど、それなら今年も
まだまだ楽しめるってわけ。

そもそもヴィアンにハマったきっかけは、ヒヤムが彼の小説を読んで、DJイベントの
名前もそれにちなんだと知ってから。アングラのヤヴァい感じを忘れちゃダメだって常々
ゆってるヒヤムのことだから、きっと『Taboo』も今作に出てくるような本来はもっと
いかがわしい感じのイベントにしていたいんじゃないかしら。
小説はどれもハズレがないが、1番好きなのは『うたかたの日々』
自由な想像力、自由な言葉で書かれる独特な文体で惑わされてしまうけど、
実はとてもシンプルで、限りなく純粋なラブストーリー。

そのヴィアンが出演する今作には、ほかにも先日観た『素直な悪女』、『スエーデンの城』ほか
数々の映画を撮った監督ロジェ・ヴァディムなども出演している貴重なドキュメンタリー映画。
(うん、いろいろつながってきてるな
1940年代に様々な才能ある若者がたむろしたサンジェルマン界隈の様子と、
そこにいた当人が当時を思い出して語る20年後の1960年代の対比で構成されてる。
ジャズで踊っていた時代とサイケデリックなファンクで踊る若者の対比が面白い。
(わたしはこの'60-'70サウンドでうねるように踊る独特な踊り方が好きだ
しかしそれももうすでに30年以上も前の話。現代のサンジェルマンはどんな感じだろうか。

天才的な作家・詩人でもあり、ジャズ・トランペッターでもあり、ジャズ評論家でもあり、
シャンソンの作詞作曲家でもあり etc.. ヴィアンは知れば知るほど多才で、多面的。
本作でも自作の演劇を自ら演じたり、ギターを弾きながら歌を披露したりしてる。
病に怯えながら(ペットは命を縮めると言われていた)、最期は小説『墓に唾をかけろ』が
映画化され、封切初日の劇場で命を落とした。享年39歳。


『(中略)かわいい少女たちとの恋愛、それとニューオリンズの、つまりデューク・エリントンの音楽。他のものは消え失せたっていい、醜いんだから。』(ボリス・ヴィアン『日々の泡の「まえがき」より』




追記。
本作に出てきた難しい言葉の意味を調べたメモ。
実存主義:人間の実存を哲学の中心におく思想的立場。合理主義・実証主義に対抗しておこり、20世紀、特に第二次大戦後に文学・芸術を含む思想運動として展開される。キルケゴール・ニーチェらに始まり、ヤスパース・ハイデッガー・マルセル・サルトルらが代表者。実存哲学。

ミュゼット:1バグパイプの一種。ふいごで送風する方式で、17~18世紀にフランスで流行した。2牧歌風の三拍子の舞曲。