メランコリア

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少年探偵シリーズ45『時計塔の秘密』(ポプラ社)

2015-09-20 15:59:00 | 
少年探偵シリーズ45『時計塔の秘密』(ポプラ社)
江戸川乱歩/作
※notes and movies(1998.4~)からの転記。

再読。

あらすじ(ネタバレ注意
光雄少年の叔父・児玉氏が買い取った時計塔に住むことになる。

江戸時代、金持ちの持ち主が宝物を隠して、自ら作った迷路にハマって死に、
6年前には、そこを買い取ったおばあさんが殺され、
犯人の和田ぎん子は刑務所内で死亡といういわくつき。

光雄少年は、美女Aと会う。
ヤキモチ焼きの友だち・栄子は、Aを疑って恥をかいて失踪。
後に首なし死体で発見されるが、本人ではないと明智青年が暴く。

児玉が襲われ、疑われたAも姿を消す。

明智は捕われて、殺されかけながらも、Aは濡れ衣を晴らすために整形したぎん子で、
結婚を迫る黒川弁護士や、宝を狙う夏子、養子・正造に脅かされていることを調べる。

Aの後を追って、光雄少年と12時に開く時計塔に入り、ドキドキする宝探しをする。
金貨を見つけ、真犯人の正造(猿と戦ってショック死!?)、
正造と結婚までして、結局、Aが犯人でないと分かった栄子。
事件は解決し、児玉は、Aを養女に迎える。


イギリスのミステリー小説『幽霊塔』を、日本の小説家が翻訳してヒットしたものを
乱歩が明智の青年時代の話として再出版したという。

からくり仕掛けや、年月をかけた女の宿命など、見事なプロットで素晴らしい人間ドラマ。


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