メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『淵に立つ』(2016)

2019-05-24 11:54:32 | 映画
『淵に立つ』(2016)
監督:深田晃司

出演:
八坂草太郎 浅野忠信

鈴岡利雄 古舘寛治
鈴岡章江 筒井真理子
鈴岡蛍 篠川桃音
鈴岡蛍(8年後) 真広佳奈

山上孝司 太賀
設楽篤 三浦貴大
ほか


以前、賞の話題でメモった時に予告を観て、興味をもったまま忘れていた
「GYAO!」で無料だったから観てみた


【内容抜粋メモ】

オルガン発表会間近の鈴岡蛍
朝食で十字を切るクリスチャンの母・章江とホタル
母蜘蛛を食べる蜘蛛の話をするホタル



会話にほとんど参加しない父・利雄
トシオは家の隣りの作業場で働いている




ふと見ると八坂草太郎がいる
トシオ:お久しぶりです




ヤサカ:
先月出た あすこにいたら痩せこけますよ
敬語もクセになるんだよな
継いだんですね あんなに父と仲が悪かったのに

面会に行かなかったことを謝るト
県の施設で世話になってるヤ 家族は死んだ
山県の知り合いが仕事を手伝わないかと誘ってくれた
ヤ:ちょっと頼みがあるんだけど

作業場で働くヤ
アキエが帰る
今日から働くと自己紹介 昔の友だちと言うト
ト:3週間だけだよ




夕食中に来るヤ
急に奥の部屋に泊まることになり驚くア
ト:前にも住み込みの馬場さんがいたろ
ヤ:迷惑はかけません

風呂上りでパンツだけで出てきて驚くア




ヤが寝ていて、明かりを消すとうなって起きる
ヤ:電気つけっぱなしでお願いします
なぜシャツとズボンのまま寝ている?

朝食では母娘とともに祈ってから食べる とても早飯で驚く これもムショの関係?
食器を自分で洗う




昼間はトと仕事
ホタルにも敬語で話しかけるヤ

ヤ:オルガンの稽古に行かないとお母さん悲しむのでは?
ホ:オルガンは好きだけど、先生が怖いから すぐ怒るの

オルガンも弾けるヤに驚くア
「発表会に今の曲が弾きたい」とホが言い、教えるヤ




郵便局でヤに会うア

ヤ:
小さい頃にちょっとだけ習っていた
奥さんはプロテスタントですか?

ア:私は親がそうだったので

ヤ:
信仰にはサル型とネコ型がある
サルは自分からしがみつく ネコは親が運んでくれる
その親が神さまらしいんです


ア:明日、礼拝なので牧師さんに聞いてみます

夫とヤが相当古い付き合いだと知る

11年ぶりにタバコを吸ってむせるヤ
ト:ありがとな、オルガン 優しいなお前は あんまり甘やかすなよ、オレを




教会にまで来て牧師の話を聞き、チャリティの服を運ぶのを手伝うヤ
日曜学校に行くア




喫茶店でまるで懺悔のように話すヤ



ヤ:
私は独善的な人間でした 約束を命がけで守れというのを守ってきた

犯した過ちは4つ
歪んだ価値観、当然他人も同じだと思っていたこと
私は間違えないと信じたこと、歪んだ価値観で人を殺めたこと

刑務所に入る覚悟はあった 反省からでなく、逃げも隠れもしない男らしさから
死刑になる覚悟もあった 自分の正しさの枠から逃げられなかった

法廷で遺族から罵声を浴びるのを覚悟していたが
母親は能面のようで、自分の頬を打っていた 私ではなく
それから泣き出しました

どうしてそんなことをしたのか分からない
ただ、なんて取り返しのつかないことをしたかと悔いました

私は死刑になるべきだったが生かされている
これからの人生は遺族に預けられていると思っている

話を聞いて泣くア


ア:
ヤの過去のこと聞きました 服役してたこと 殺人のことも
彼のような人こそ神さまに愛されなくちゃいけないのに

ト:すまんな


遺族への手紙を書くヤ
発表会のための服を手作りするのに同じ部屋に来るア

ヤ:10年手紙を書いている ただ送金するだけでは落ち着かないので
アが見たいと言うと断らないヤ




感動し、字を褒めるとムショで写経をしていたと言うヤ
トはヤを週末の川遊びに誘う ホがヤと行きたいと言うから

週末
釣りをするトとヤ
ホの帽子が流され、釣竿では引っかからず、木に引っかかったのを拾うヤ




ト:どこまで話した?

ヤ:
お前のことは何も話してないよ そんなにオレが怖いか?
お前もあそこにいたとか オレがいない間に女作って、ガキまで作って
なんでこの生活がお前なんだ!(まるで別人のヤクザ

冗談だよ 昔のことはどうでもいいんだ
お前が考えてそうなことを言っただけだ

父と娘が寝ている所を写真に撮るア ヤも誘う
ア:ホはヤのこととても慕ってて




2人で散歩に出る
モミジアオイは短命と教えるヤ 突然カラスの真似をして笑うア
ヤからキスされて抱き合う2人




明日が発表会
ドレスが出来て、早速ヤに見せに行くホ 友だちに見せに行くと家を出る




2人きりになりキスする2人
トは仕事場にいて拒むア
違和感を感じ始めるト

1人でパンを食べ、帰りにトを見かける
頭の中で鼻歌を歌う オルガンの歌?




帰宅してまた抱き合うヤとア
アは拒んでヤの腹を蹴る

ホが帰るのを見かけるヤ
夕方になっても帰らないホ




公園で倒れているホ トが駆け寄る
頭から血が出ている アも来る
アに救急車を呼ぶように言い、ヤを探すト



数を数えながら神経質に手を洗っているア
興信所にヤのことをずっと調べてもらっているが結果は出ない




先週から新人・山上孝司が来て
辞める男がホとも写真を撮りたいと言うが戸惑うア
車椅子でほぼ動けないホ

「お兄ちゃん引っ越すことになったんだ また会いに来るからね」






ウサギをもらいホにあげようとするト
ア:あなたもいつまでも子ども扱いしないで

ア:興信所のヤスイさん 報告どうだった?
ト:特に何も

ア:もう止めれば? 充分やったでしょ 8年も経つのに
ト:まだ8年だよ

ア:見つけてどうするの? 私たち興信所の金ヅルじゃない
ト:何があったか知りたいんだ

ホを介護する様子をカメラで見ているト
タカシを昼食に誘う




ホにピアスを買ったタカシ 喜ぶア
ピアスの袋までキレイに洗う

タ:もしよければ、ホを絵に描いてもいいですか?






タ:
前、ヤサカって人働いてませんでした? 父親なんすよ 黙っててすいません
おふくろが死んで、遺品整理してたらオヤジからの手紙がいくつか出てきて
その住所がここだったんです

父はどこにいるか全然分からない
オヤジに一度も会ったことがない
ちょうど仕事探してて、これも何かの運命かなと思って

ト:
誰にも言うな アにも!
いや・・・お父さん、大変な時に急に辞めちゃったから


ホの体のマッサージ、ストレッチ、歯みがきもするア
(1人で自宅介護は並大抵じゃないよ
ピアスをつけて出掛ける2人

教会の鐘の音に反応するホ


フツーに仕事を教えるト




ト:ご両親は離婚したの? 名字が違うから

タ:
結婚してないみたい 連絡もない
最後に連絡あったのはだいぶ前
(川に行った時の写真を見せる

これが送られたきたのが8年くらい前
ここに来ればオヤジの消息が分かるんじゃないか
会っても話すことないすよ

急にタをぶって謝り、なんでもないと去るト




またホの絵を描くタ
タ:おふくろも不潔恐怖症で

ア:なぜ絵を描くの?

タ:
知りたいから 絵を描く時、普段と見方が変わる
見過ごしてたものがまったく別のものに見えるのが楽しい

おふくろは厳しかった 寝たきりになって、オレが介護して
屈辱で「オレにそんなことさせるなら死にたい」って
「殺してくれ」って何度も言われました

娘さんはアに感謝してますよ
父は会ったことなくて オレが生まれたことも知らないと思う


タのリュックが落ちて、中から川での写真が出てくるのを見るア

タ:
オヤジの写真なんです 何かしちゃったんすか?
オヤジ、ヤクザ者で人を殺して刑務所入ってて

おふくろは捨てられてるのに最期までベタ惚れだった
「共犯者のことは絶対口を割らなかった」って
社長には言わないでって言われたんですけど

トに電話してと留守録を入れるア 意味もなく手を洗う 強迫性障害だな

モニターを見るとホの顔を覗きこんでいるタ
ア:何してるの? 早く出てって!
タ:息しているのかなと思って
叫び始めるホ

荷物を持って走り出るタ
1人で仕事をするト

ベランダにも手を洗う水道がある
洗濯ものの影にヤがいる 幻影? 数えながら手を洗い続けるア






タのアパートを訪ねるがいない
ア:タはここ辞めるって どうするの、彼?

ト:
お前さえよければ、ここに置こうと思うけど
ヤとの接点になるかもしれないし

ア:
そういえば、ヤが人を殺した時、共犯者がいたんだって
あなた知ってるんじゃないの?

ト:
オレだよ 足を押さえてただけ 首を絞めたのはあいつ
ヤはずっと黙ってた ホは罰じゃないかと思う お前ヤとデキてたろ?
ホがあんなになってどっかでホッとしたんだ
8年前、オレたちはやっと夫婦になったんだ

泣きながら自分をぶつア
ア:近寄るな! ホは生きてるのよ! 吐き気がする

またホが叫んでいる
ア:もう疲れました


ヤと背格好の似た人を調査員が発見したと報告する

ト:もう忘れることにしました

アに電話 電車の音で聞こえない 走り出す


クルマにホ、ア、タを乗せているト
ア:なんで誘われたと思う? もしヤを見つけたら、あいつの目の前であなたを殺すためだから ウソ
タ:いいっすよ それで気が済むなら

ヤらしき男を見かけた場所に来る
最近、引っ越してきたと近隣住民から聞く




写真にある家に行くとピアノの音がする あの曲
家で女の子にピアノを教えている 振り向くと別人




ト:帰るか


公園にいると、ホが隣りに座る
目の前は海 夢から覚めて泣いているア ホも泣いている




タバコ屋から戻るとアとホがいない 探すトとタ
橋の上にいるのを見つけて止める

ヤも笑って立っているのが見えて川に飛び込む
助けに川に入るト ホは自分で泳いで上がるのを見る

3人は岸辺に倒れている
アを叩いて蘇生させる タもホも息がなく泣き出すタ
4人で川の字になり、いつかの写真の時のよう

ホに心臓マッサージする 人口呼吸は?
そのまま暗くなってエンドロールって、そりゃないよ

ホの謎も分からないままだし、ヤの行方も分からないし
ヤが以前、誰をなぜ殺したのかも分からないし
なぜトが殺しを手伝ったのかも分からない

イヤな終わり方


最後の女性ヴォーカルの音楽はよい

深田晃司監督、浅野忠信主演「淵に立つ」主題歌はHARUHIの新曲に決定!

“全編英語詞の「Lullaby」は、今作のためのオリジナル楽曲として
 HARUHIによって書き下ろされ、編曲には小林武史も参加した。

 深田監督は、主題歌について「大変な難題であることに気づきました。
 必要な言葉はもうすべて映画のなかにあるよ、と生意気にも考えていたからです」と述壊。

 そこでHARUHIに「絶望も希望も歌いあげないでください。
 この映画は崖の淵から下を見るように人の心の闇、
 生きることの闇をできるだけ理性的にのぞき込もうと試みています」



カンヌ受賞映画「淵に立つ」主題歌・HARUHI『Lullaby』・深田晃司監督初ミュージックビデオ作品

和訳




HARUHI 『ひずみ』(Music Video)
映画「世界から猫が消えたなら」の主題歌もこの人だったんだ
にゃんこかぶりもの可愛い

でも、こちらの映画はさらにスプラッタなかおりがするから観ないと思う



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