メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

夕闇の迷路

2007-04-30 21:29:55 | lyrics
郷愁をおびたオレンジ色に
包まれた土曜の夜の迷路に
入ってゆく
ホラ、jazz のルーズな
スイングに合わせて
ダンスホールの隅では
film がカラカラ回っている
たった2人の間にもちゃんと
小宇宙がなりたっている

柔らかい扉がゆっくり開くとき
土曜の夜が
一生続くといいのに

預金口座を覘いてこなくちゃ
腰の太いラバが落ち着いて
座っているかもしれない


寂寥を伝える冷たい秋の風がすき
絶望を照らす暖かい春の日差しがすき
でも今夜もルーは大量のチョコレートを
かじってしまった
あれだけ止められていたのに


陽の世界の妖精が
陰の世界の天使に
あいさつをする
「打つ手は揃えた」と

1月最後の日曜の午下がりは
パンケーキを3枚焼いて
J.D.サリンジャーを棚にあげた

不健康なシステムに
組み込まれて
だれもかれも私が書いた文字の上に
腰を下ろして
手も足も出やしない



神はもう
天に召されただろうか
ホラ、魂の救われる音が
聴こえないかい?

Open your mouth wide,
Open your eyes wild,
Here's SATCHMO SMILE!!!

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『ラ・ブーム』

2007-04-30 17:46:38 | 映画
『ラ・ブーム~LA BOUM』(1980)フランス
監督:クロード・ピノトー
出演:ソフィー・マルソー、クロード・ブラッスール、ブリジット・フォセー、
   アレクサンドル・スターラング、ドニーズ・グレー、ベルナール・ジロドー ほか

好きな女優のひとりソフィー・マルソーの初々しいデビュー作。
大ヒットした今作だけど観るのは初めて。実はだいぶ前に間違えて「2」を借りてしまい、
観てるはずなんだけどそのあらすじも忘れてしまったしw
古ぼけたテープに書いてあるキャッチがまたイイ。「ソフィー!唇よ燃えろ!」

主人公は13歳のビック。少女でもなく大人でもなくただただ「大人っぽいこと」に憧れて
あり余るエネルギーをもてあます年頃。
タイトルの「ブーム」とはホームパーティのことなのかな?アナログレコードを回して、
大勢の友だちを誘って、踊ったり、食べたり、コーラやジュースを飲んだり。
スカやレゲエも流してる!ロマンティックなフレンチポップの主題歌が効果的。
ハイテンポの曲が流れてる部屋で、彼が突然ビックにヘッドホンをかけて、
スロウでメロウなこの曲を聴かせる名シーン。そりゃ女のコは参るよねぇ
子どもを心配してクルマで迎えに来た親が外でイライラしながら待たされる光景も微笑ましい。

「なにを着て行ったらいいの!!!」て散々迷った末にあえてメンズっぽいシャツを
ラフに着たソフィや、ダブダブのTシャツを着た友だちのファッション感覚も見所。
同じ目線でいっしょに喜んだり、凹んだり、共犯になってくれる友だちも大事だよね。
目当ての男の子が来たら「話しかけてるフリをしてよ!」て、複雑な乙女ゴコロ分かる、分かるw

初々しい恋愛と同時に、ヒロインの両親の浮気、別居など長く夫婦でいることの難しさ、
いろいろ考えた末の決意など、大人の恋愛も描かれているところも面白い。

ヨーロッパ映画はいいなあ!フランス映画は大抵男女の物語で、分かり合えそうで、
結局スレ違ったまま突然「FIN」て終わるケースが多いけど、今作は珍しく悲しい結末では
ないにせよ、あんなに頑張ってゲットした恋をあっさりと乗り換えてしまうところが
若さってゆうかw
スポットライトに照らされたソフィの恍惚とした表情でのラストも印象的。

ひ孫?!の恋をやさしく見守り、時には叱咤激励してくれるおばあちゃんがまたステキ。
親子同士でも対等の人間同士みたいな会話や、仕事が遅れて残業して帰ってきた旦那が
「まるでチャップリンの『モダンタイムス』みたいに働いたよ!」なんて愚痴るセリフとか。
ロマンスを謳歌するオープンマイドな心を見習って、もっとドキドキしたり、もっと失敗して
泣いたりもしなきゃって思うけどなかなか実際、行動に移すのは大変なエネルギーだものねぇ

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