3 司法試験について
(1)概要
法科大学院修了者,予備試験合格者が上述の要件の範囲内で受験することができます。正確には,司法修習生(法曹になる前の研修。この司法修習のあと「二回試験」と呼ばれる修習終了試験に合格することにより,裁判官・検察官・弁護士になる資格を得られる)になる資格を得るための試験ですが,事実上はこの司法試験が法曹になれるかどうかを決します。
司法試験は,毎年5月の中旬に,5日間にわたって行われます(うち,1日は中休み)。公法系(憲法・行政法中心),民事系(民法・商法・民事訴訟法中心),刑事系(刑法・刑事訴訟法中心)に加えて,論文試験については選択科目(労働法・倒産法など)についても問われます。短答式試験と論文式試験の実に長丁場の試験です。
約4か月後の9月10日前後に,合格発表があります。合格をすると,11月下旬に1年間の司法修習が始まり,翌年の12月以降に裁判官・検察官・弁護士になることができます。
司法試験の受験は,法科大学院卒業あるいは予備試験合格後,5年5回まで認められます。つい最近までは,5年3回までという制限だったのですが,これが緩和されました。3回では実力を発揮できずに終えてしまうケースも多かったのかと思いますが,今後は,それはかなり少なくなっていくものと思われます。なお,現状,合格者は1800人程度で,合格率は20%台となっています。
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