原孝至の法学徒然草

司法試験予備校講師(弁護士)のブログです。

ぶんせき本(司法試験過去問分析本)原稿完成!

2015-02-23 | 講座案内・各種お知らせ
今日は、福岡本校と名古屋本校で新年度のガイダンス。福岡から名古屋の移動に、はじめてスターフライヤーの機材(ANAとのコードシェア便)に乗りましたが、なかなか悪くないですね。これならまた使うかも。

さてさて、基礎講座の全国ガイダンス行脚をしつつ、ぶんせき本の執筆をしておりました。今年も、私は刑事系を担当。解説部分の監修をして、専任講師のコメントを執筆するわけですが、このぶんせき本は受験生のかなりの方が使う、言うなれば、「影響力の大きい」本なので、わりと気を遣うのです。受験生だけでなく、LSの教員の先生なんかの目に触れるかもしれないと思うとなおさら(LS生がぶんせき本を持って過去問の質問をするなんてことは容易に想像できますし)。

既に出版されている、「論文 解説&合格エッセンス」(辰已法律研究所)もそれから採点実感の分析講義も私は刑事系を担当しているので、平成26年司法試験の刑事系の問題(加えて、出題趣旨・採点実感)は、飽きるくらい見ているわけですが、何度見てもよい問題ですね。聞いていることは極めて基本的なんですが、実に差が付きやすい。要するに、「細かいことを知っていますか?」ということを問うているのではなくて、「基本的なことを(具体的意味を伴って)しっかりと理解してますか?」ということを問うていることがよくわかります。長期間勉強してたくさんの知識を身に付けたからといって有利になる問題ではない。「表層」しか理解していない受験生を分別できる問題になっている。

その意味では、例えば、「LSは卒業したんだけども、日々の課題に追われていて、ちゃんと法律がわかったとか思えない」という人には、かなり厳しい問題になっています。この、「LSは卒業したんだけども…」というのは、実によく聞く悩みでして、思い切って言うと、「だったら、基礎講座から、イチから巻き直しをしたらどうか?」と回答したい。中途半端な小手先の対策をしても改善しないんです。その繰り返しをしているうちに5年が経過してしまう…。本当に悩んでいるなら、早めの巻き直しをお勧めします。手遅れにならないうちに。

…と話がそれましたが、ぶんせき本の講師コメントって難しいんですね。何が難しいかというと、そりゃ当然、出題趣旨や採点実感を読んで書きますから、自然と「採点実感も言ってるように、こんな答案を書いているようじゃだめじゃないか!」みたいな、説教口調というか上から目線というか、そんな感じになりやすいんですね。私は、出題趣旨や採点実感をとは別の視点から、また、それを補うように書いたつもりです。間もなく出版されるでしょうから、読んでみてください。

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