まほろば俳句日記

毎日見たこと聞いたこと感じたことを俳句にします。JーPOP論にチャレンジ。その他評論・エッセー、学習ノート。競馬も。

思春期/雑句雑感Ⅴ~プロローグ4の始まり(その35)

2015-03-24 00:14:54 | 雑句雑感Ⅴ
太陽の塔の空洞冬つばめ  思春期を二度鳴く鶏で押し通す  ブコウスキーの知らぬ晩春の空ばかり  寒つばめ黙示録第三章独唱す  盆梅や父の死顔の幸福論  山本耀司の黒より紺が好き春愁  高柳重信忌の天使が街にやって来た  ヘッドギアぽろりと龍之介忌となれり  木犀と木星ボーダー上の遊星群  初蝶来人類は何度滅びたか

トヨペットクラウン/雑句雑感Ⅴ~プロローグ4の始まり(その35)

2015-03-23 14:20:45 | 雑句雑感Ⅴ
人は誰もただひとり閑けしや  呆けてなほ散歩大事や春うらら  誰も走らず誰も語らず長閑なり  うららかや火を継ぐ者は火だるまに  獄門台より誰かゴロリと春うらら  スカイツリー天戸開きは麗らかに  老人ホームのパソコン教室春うらら  長閑さやトヨペットクラウン走りだす  長閑けしとあるのみ船長日誌捨つ  ヘブライは戸来と化せり春うらら

てけてけとめけめけ/雑句雑感Ⅴ~プロローグ4の始まり(その35)

2015-03-21 11:12:59 | 雑句雑感Ⅴ
春分の日のアバターの空白さます  人も柱も東京アンダーグラウンド1995(地下鉄サリン事件20周年) 彼岸晴れどの空からも鬨の声  どうにもならぬ死にあと一歩安部完市忌(2/19)  おいてけぼりの春の鳥たちもう鳴かぬ  春焚火東京への原爆投下は未遂  ○に/の道路標識 春燕またも去る  てけてけとめけめけ春空の遠ざかる  春服のほうほうの体で帰還せり  テンプレートの「春眠暁を覚えず」誰か消す

彼岸1/雑句雑感Ⅴ~プロローグ4の始まり(その35)

2015-03-20 12:04:47 | 雑句雑感Ⅴ
お彼岸の空に雲があれば足りる  パーラミータよ彼岸は喰って寝るところ  スーパーの半値で彼岸の花を買ふ  猫たちの巨大な空腹彼岸入り  彼岸入りひょうたん島のひょっこりと  仏壇通りの空の仏壇彼岸入  春の彼岸そのまた彼岸をただよへり  彼岸西風なにねがうなくおもうなく  彼岸晴れ空のぱちんとちぢこまる  彼岸婆まさか母とはわかるまい  彼岸冷算盤の珠は縦ならび

リンカーネーション/雑句雑感Ⅴ~プロローグ4の終わり(その35)

2015-03-19 21:36:11 | 雑句雑感Ⅴ
春焚火徴兵忌避の人の群れ  肉体の破片(かけら)に春の鼓動あり  アーユルヴェーダ人間がいて象を撃つ  鉄柵を越えて鵜飼の火だるまに  リンカーネーション永劫の春の激しさよ  鉄塔の螺旋階段春つばめ  平家蟹の甲羅は真紅の影を持つ  春の雨は巨人の涙か未来がない  剪定やまさかの純愛成就せず  前の世もランニング一枚失踪す  春の闇誰もが鳩に餌をやる  白木蓮遣らずの雨にすすり泣く  沈丁花たった一言さようなら