宝島が別冊シリーズで、1960~90年代の10年区切りの時代論を出版した。60年代と、その破綻と断絶の時代としての70年代については、一般に言われている通りの定説に沿ったものだった。しかし、80年代の結論として【スカだった】と言い切ったことは注目に値する。スカとはくじの当たり外れの《外れ》のことで、その前提として何者かが博打を打ったことがある。その博打の主体とは、いったい誰なのだろうか?同シリーズが手許にないので、その時代を直視することを余儀なくされた70年代世代の一人として、可能な限りその主体について推測してみたい。当時、ごく身近にいた何人かについて考察してみる。・・・《続く》
1980年代の最先端の《知》とされた【構造主義】の日本版トップランナー浅田彰の代表作。軽やかに《知》と戯れてみたい、とある。前世代のわたしにとって軽やかに思考し、生きることなどほど遠かった。