俳句に賭ける人間の情熱は凄い。その熱さをたった今痛感させられた。俳句の世界は明治時代の子規・虚子の草創期からまず自由律派が別れ、昭和初期に入って軍国体制に抗して新興俳句運動が巻き起こった。そして戦後は前衛俳句や社会性俳句、人間探求派・・と多種多様な俳句の進化形が生み出された。さらに70年代以降戦後世代による有季・無季の境界さえ相対化する人間の手による一行の詩篇としての俳句が拡散していった。それをささえたのが新興俳句の巨人たちとその系譜に連なる俳人たちであったがそれも大方鬼籍に入った。例えば私が入門時に在籍したいくつかの大結社も一つは空中分解の上、見事に分裂した。もう一つは満を持して大物文化人である3代目が継承したが30年前の中堅ベテランはわずか2名を残して消え去った。浦島太郎状態で昨秋復帰したが9割方中途参加組で占められていたがその中の一支部が派閥化してこの度新結社を結成したようだ。その支部長(新主宰者)と今日2度も長電話で話したが、やはり寄り合い世帯の悲劇を地で行くような話であった。ただ俳句の世界(所謂俳壇)では自ら結社を構えることが俳人としての自立の一番の早道である。その意味で全くの部外者の私のような者まで一(再)入門者としてそのエネルギーの温度を身をもって感じてみるのも手かもしれない。遅ればせながら新結社結成運動というものにちょっとだけ身を置いてみることも何か刺激になるかもしれない。 寄る辺なき白さ鉄塔に秋陽落つ まほろば
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