獅子風蓮のつぶやきブログ

日記風に、日々感じたこと、思ったことを不定期につぶやいていきます。

ガーシー(東谷義和)『死なばもろとも』(12)

2023-11-25 01:48:20 | ガーシー

ガーシーには嫌悪感が先に立つほどだった私ですが、ガーシーのおかげで救われたという人もいたのですね。
また彼は家族思いで、母や妹には今でも慕われているようです。
ガーシーについて、好奇心がわきました。
ガーシーはどのように育ったのでしょうか。
彼なりの正義とはいったいどういうものなのでしょうか。

そこで、ガーシーの自伝的な本があるというので読んでみました。

ガーシー(東谷義和)『死なばもろとも』(幻冬舎、2022.07)

かいつまんで読んでみたいと思います。

(目次)
□序章 ジョーカー誕生
□第1章 逃亡者
□第2章 しゃべりだけで成り上がる
□第3章 芸能界への扉
■第4章 アテンダーという裏稼業
□第5章 酒と女とカネと反社
□第6章 死なばもろとも
□第7章 社会の不満が生んだ怪物

 

第4章 アテンダーという裏稼業
□アテンダーは黒子に徹しろ
□山下智久と亀梨和也はハメられた
□女性タレント9人の中絶もアテンド
□芸能人を盗撮・盗聴する女は許さない
□週刊誌記者から守るアテンド術
□アテンダーになる方法
■人のためにキレられるか
■努力しない女は港区から去れ
■バーで夢を売る技法
□すすきののホステス嬢を87人喰った
□みかじめ料とすすきの
□大阪・北新地のケツモチヤクザ
□豪快だった大物演歌歌手
□賭博ゲーム大国・沖縄の自由度
□関東連合60人が店にやってきた
□ウーロン茶5杯で10万円 ・関東連合から渡されたピン札
□プロ野球選手とJリーガー
□小出恵介をハメた美人局の正体

 


人のためにキレられるか
紳助さんや淳と出会って以来、俺はアテンダーとして常に「目の前にいるこの人を自分が守らなアカン」という意識を強くもって過ごしてきた。有名人の代わりにキレることができるってのも大切なことや。
何百万人、何千万人の視線にさらされる芸能人は、特殊な職業や。彼らは人の目線の動き、ちょっとした表情の変化を動物的勘で敏感に察知する。常に緊張状態で神経過敏な人たちだから、失礼な態度や言動をぶつける者がおればイラッとする。オーダーしたお酒や料理がなかなか出てこなければ、どうしたんだと首を傾げる。「タレントさんがキレそうやな」と思ったら、アテンダーである俺が真っ先にキレるようにしてきた。飲み屋でもメシ屋でも、関西弁で瞬間湯沸かし器や。
誰が悪者になるべきか。みんなを喜ばせるべき女の子が悪者になるのはアカン。女の子がチョンボをやらかしたときには、みんなにバレないように別室や外に連れ出して叱責する。タレントが公衆の面前でキレたらすぐにネタにされる。人気商売で食ってるその人のイメージは丸つぶれやし、座が白けてみんながつまらない思いをする。
何か問題が起きたときには、アテンダーが汚れ役を引き受けてキレればええ。キレるのは悪いことやない。女の子を叱り、対応がまずい店員を叱る。キレることによってすぐに問題解決さえできれば、あとはニコニコしとればええ。
「お前、どないなってんねん!」とブチギレたとき、タレントは俺の意図をよく理解 してくれる。
「ヒガシさん、さっきは俺たちのために怒ってくれたんでしょ?」
そうやってコソッと声をかけてくれる。
「気にせんといてください」
それで終わりや。
紳助さんや ONE OK ROCK の Taka、 UVERworld の TAKUYA∞なんかは、みんな俺の瞬間湯沸かし器ぶりを知っとる。キレたときにバッと前に出る俺の性格を見て、みんなからよくこう言われたわ。
「あんまりキレると、自分が損しすぎるからキレすぎんほうがいいよ」
いやいや、なんも。場の空気を乱す人間が一人でもいたときには、秩序を元に戻すためにササッと軌道修正する。だから俺は飲食店の最近入ったバイトの子の名前や仕事ぶりまで全部頭に入れておく。ちょっとアカンなと思ったら注意する。
タレントが気持ち良く過ごせるよう環境を整えるのもアテンダーの大切な仕事なんや。


努力しない女は港区から去れ
男には社会的ステイタス、しゃべりの能力、カネといったように、顔以外にもモテる要素がたくさんある。努力でモテるようになるんや。けど、こんなん言うたら悪いけど、女の子のモテ要素のうち、見てくれが一番大事なのは明らかや。
昔から俺は「自分はブスアレルギーや。ブサイクな女の子とはしゃべらん」と公言してきた。もちろんそのうえで、生まれもった造作を全否定するわけやない。なぜなら女の子は努力すれば一定以上にはかわいく見えるからや。
ガバガバ酒を飲みくさって、出された料理を豚のように食い散らかしてたら、誰だって太る。暴飲暴食するなら、あとでスポーツジムでカロリーを消費するなり、ダイエットサプリを飲むなり調整すりゃええんや。
痩せてかわいい服を着れば、女の子は誰だってそれなりにかわいくなる。メイクを工夫すれば女の子は別人のように化ける。今の時代、整形だって悪いことではない。
男は顔以外にいくらでもモテる要素があるから整形なんてせんでええ。でも女の子は やっぱり顔や。誰がなんといってもこれが真実や。だから整形したって全然ええ。 ポテッと太ったまま適当な生き方をしている。それじゃモテんのは当たり前や。
アテンダーとして新規の女の子を呼ぶときは、必ず候補者の写真を事前に送ってもらう。その写真を見ただけで「アウト」と判定される子もおる。 連れてきてみたら、アプリで写真に修正をかけすぎていて別人だったりもする。待ち合わせ場所についても本人だと気づかないときすらある。
そんなとき、俺は女の子をめっちゃ叱る。
「なんで俺が怒るかわかるか? タレントは俺よりよっぽどシビアやで。ブサイクが来たら、あの人らはホンマ何もしゃべらんから。そしたらお前だって傷つくやろ」
夜の街でカネを稼ぎたいのなら、血のにじむような努力によって、すこしはかわいくなってから来い。死ぬ気で努力せい。俺はずっとそう思ってきたし、女の子にも厳しい言葉をぶつけてきた。それが嫌なら港区に来なければええねん。
芸能界で生きている連中は、すさまじい競争の嵐にさらされている。ひな壇芸人なんて、自分よりオモロイ若手が現れたらたちまちイスを奪われる。いつクビになるかわからん日雇い労働者と同じや。
俳優は、映画やドラマのオーディションを何十本も受けながら必死で仕事を勝ち取っとる。オーディション会場に行けば、ベテランだろうが若手だろうが関係あらへん。消費の速い世界やから、ベテランはたちまち無名の新人に上書きされてまう。
そんな人たちを喜ばせたいのなら女の子も必死で努力せい。港区の厳しい現実を突きつけながら、俺はアテンダーとして女の子を厳しく鍛えていった。


バーで夢を売る技法
根っから女好きの俺は、学生時代からイベントサークルで女遊びをしまくっていた。女の子に声をかけてナンパするのは全然苦じゃあらへんし、「今日飲みに行かない?」と人集めをするのも朝飯前や。根っからアテンダーが向いてたんやろう。紳助さんや淳と知り合ってからは、自然な成り行きで芸能人に女の子を紹介する役回りを引き受けるようになった。
六本木にMACCA (マッカ)という飲み屋をオープンすると、この店にみんながタレントを連れてくるようになった。
ウチの店の従業員はみんなかわいいから、従業員とは別立てで女の子を呼ぶ必要もない。港区の普通のバーなのに、羽振りのいい客が足しげく通ってくれて1カ月1500万円も売り上げておった。
俺の営業スタンスはムチャクチャや。店が暇な日には、押し売りみたいなやり方で強引に酒を売りこんでまう。客のところにシャンパンをもっていって、本人の了解なしにボン!といきなり抜栓する。関西の商売人はとにかく押しが強い。
「1本くらいええやん。かわいい子らが飲みたい言うとるで」
そう言ってグラスにドボドボシャンパンを注ぎこんだら、男はみんな断れない。飲み始めたら気持ち良くなって、つい「もう1本」となる。ウチの従業員の女の子はみんな酒が強かったから、速攻で飲み終わって「もう1本」「もう1本」と調子に乗る。 ホンマにエゲツないやり方やったけど、こうして売り上げがどんどん積み上がっていった。
もちろんオカネをもってない人には、そんな押し売りまがいの営業なんてやらない。 強引なやり方をするときには、カネに困ってないバブル紳士だけをピンポイントで選ぶようにしておった。
MACCAに来る客は、とにかくかわいい子と仲良うなりたい。かわいい子と楽しくお酒を飲んで、あわよくばお持ち帰りしたい。カネは湯水のようにある。札束をバラまきながら、擬似恋愛を思いきり楽しみたい。俺はそんな客に夢を売っていたんや。

 


解説
ヤクザにはヤクザの道理、半グレには半グレの道理、アテンダーにはアテンダーの道理があるということでしょうか。
ここでもガーシーは、自分勝手な好き放題を言っていますね。

六本木にMACCA (マッカ)という飲み屋をオープンすると、この店にみんながタレントを連れてくるようになった。

これまで培ってきた信用を元手に、回収にかかってきたのでしょうか。


俺の営業スタンスはムチャクチャや。店が暇な日には、押し売りみたいなやり方で強引に酒を売りこんでまう。

自分で白状していますね。
これも自分勝手な言い分です。

 

獅子風蓮



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