鑿壁偸光 漢字検定一級抔

since 2006.6.11(漢検1級受験日) by 白魚一寸

書き取り間違い病の諸相

2007年04月15日 | 私の経験と学習の軌跡

「本試験型」第16回を解きました。正答率69%(修正75%)。書き取りでは、「三点セット」にないものは、無視をしますが、「辞典」や「四字熟語」の見出し語にあるものも沢山間違いました。この中には、昔遣った筈なのに、書けないものが結構あります。解答や「辞典」を見るとああそうかなんて思います。 以前も少し書きましたが、そういう書き取りの間違い方を分類してみました。間違った字の内、赤字は常用、緑字は準1級配当です。尚、まだ解いていない方は、ネタばれご注意あれ。

1、 部首間違い病

 見張り番の兵 ほしょう ×歩硝 ○
 猛暑⇔しょうかん ×悄寒 ○峭寒
 泣いてばしょくを斬る(出典「三国史」・「十八史略」) ×馬稷 ○馬謖

2、 部首忘れ病

 皆一時に面を覆いて飲泣嗚咽し、満室きょきに充ちて(内田魯庵「牛岳遺事」より) ○歔欷 音符は孰れも書けたが、部首の欠が全く出て来ませんでした。

3, 音符間違い病

 暫時≒しょうじ ×霄時 ○霎時
 
ろうそく ×(虫+鼠)燭 ○蠟(蝋)燭

4, 音符一部忘れ病

 載籍こうかん ○浩瀚  翰の羽の上の人を忘れました。

5, 音符一部過剰病

 きょうらん怒濤 ○狂瀾  瀾の音符に草冠を付けて蘭にしてしまいました。

6, 新旧字体混乱病

 ふんまんやるかたない思い ○憤(忿)懣ですが、懣の音符を新字体の満にしてしまいました。

7, 全く違う字を書いてしまう病

 けんしょう炎(16-2Kにも) ×腱踵 ○
 煩悩≒じんこう ×塵巷 ○
 湿れたる雨衣を玄関に脱ぎ棄つる間ももどかしくそうこう居間に通れば・・ ×怱倥 ○倉皇

8, 全く字が浮かばない病

 新茶のふくよかな香り 
 牛皮をいためる 
 国字うぐい 
 とり (原注)腹中  肚裏(「本試験型」の解答には、肚裡とあるが、「辞典」では裡は、裏の異体字)

書き取り間違い病は、私にとって宿痾のようです。理屈で憶えようとしてもうまくいかないし、何度も書いて、体で憶えるしかないんでしょうね。



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