駿大の森から

豊かな自然に恵まれる駿河台大学(埼玉県飯能市)。
大学の森の自然と私たちが取り組む森林保全の活動を発信していきます。

ムラサキシキブ

2009-06-17 08:21:30 | 里山の花
クマツヅラ科ムラサキシキブ属のムラサキシキブです。
その名の由来は、平安時代に活躍した女性作家紫式部から。
3~5mmほどの小さな花が終わると、直径3mmほどの紫色した球状のかわいい果実をたわわに実らせるので、その美しさを紫式部にたとえたよう。

・・・素朴な疑問。紫式部って、美人だったのでしょうか?(ひ)

ドクダミ

2009-06-16 08:31:02 | 里山の花
「十薬」とも呼ばれるドクダミ(ドクダミ科ドクダミ属)。
そのまま使えば傷の止血に、煎じれば風邪や便秘の治療、高血圧の予防、お風呂に入れれば冷え性に・・・などと、その薬効成分には脱帽!なのですが、強い臭気のために、また雑草のイメージが強いために、ちょっと敬遠されがち。
でもベトナムでは、ミントやパクチーなどとともにドクダミもハーブの一員として美味しく食されています。

ドクダミはちょっと薄暗い半日陰がお好み。
花びらのように見える白い部分は、花ではなく総苞片(そうほうへん)と呼ばれるもので、シベのように見える真ん中の黄色い部分に、ごく小さな花がたくさんついているのです。(ひ)

ドングリ

2009-06-15 07:53:13 | 里山の「?」
♪どんぐりころころどんぐりこ~♪

と、歌われるように、皆様おなじみのドングリ。
ブナ科のうち、コナラ属、シイ属、マテバシイ属に入る木々の果実をドングリといいます。
これはコナラのドングリ。
とんがった方から、エイっと空に向かって芽を伸ばしています。

ドングリはネズミやリス、ツキノワグマなど、多くの森の野生動物の餌になります。
動物たちだけでなく、縄文時代や戦時の非常時には重要な食料であったドングリ。
地域によっては大正時代まで、人々はドングリを重要な食料として利用していました。(ひ)

シジュウカラ

2009-06-13 08:48:47 | 里山の鳥
黒いネクタイに少しだけ黄緑がかった素敵なウェア。
スズメ目シジュウカラ科のシジュウカラです。
全長14.5cmほど、森林害虫の駆除に貢献する優等生です。
人家近くの林にも普通に見られ、壊れたブロック塀の隙間に巣を作るケースも…
市町村の鳥として指定されることが多く、飯能市のお隣秩父市と合併した、荒川村の鳥でもあったとのことです。(ひ)



ガビチョウ

2009-06-12 08:28:39 | 里山の鳥
森に美声が響いています。
美声ですが、う~ん、声はかなり大きい・・・
声の主は、スズメ目チメドリ科のガビチョウです。
全長24cmほどのガビチョウは特定外来生物。
既存の生態系に被害を及ぼす恐れが高い、困った存在なのです。
もともとガビチョウは中国や東南アジアに生息、声の美しさゆえに日本に持ち込まれましたが、何らかの要因で野生化してしまいました。野生化したガビチョウは、管理の行きとどかないヤブ化した里山(←原産地の中国や東南アジアの森に似た環境)に定着し、着実にその数を増やしています。
「ガビチョウの声を聞くようになって、ツグミとかウグイスが減った気がするなあ」と話す地元の方がいらっしゃいました。繁殖力が高いために、生態の似た在来種を排除してしまう恐れも・・・
いやはや、ほんとに困ったものです。(ひ)