oregonian way of life. 

オレゴンでの学生生活から南下して社会人生活へ。IT産業でホットなサンフランシスコ・ベイエリアで地味~に文系の仕事してます

労働者に優しいアパレル・メーカー

2006-02-05 | 消費文化
写真は、昨日紹介したベーグル屋のすぐ隣に、12月にオープンしたアパレル・ショップ。(写真に写っている人物は、ただの通行人です。よそ見運転は危ないゾ。)「American Apparel」という名のこのショップ、この2年半の間に世界中で100店舗以上をオープンし、急成長しているようです。このショップの「売り」のひとつが、「American Apparel」という名に忠実に、「Made in USA」であること。アメリカの事情をご存知の方はお分かりのように、アメリカで国内製の服を見つけるのは至難の業ですよね。1970年代以降アメリカの多くの製造業が、安い人件費を目的に、発展途上国に工場を移しているのはご承知の通り。

さて、この「American Apparel」のもうひとつの「売り」とは?「sweatshop labor」、つまり、労働者を低賃金・悪条件の工場で扱き使っていない、ということです。ロサンゼルスにある「American Apparel」の裁縫工場。そこの裁縫労働者の平均時間給は、$12.5ドルとのこと。アメリカの最低時間給は、州によって異なると思いますが、7ドル前後だと思います。裁縫労働者の平均賃金はアメリカでいくらか知りませんが、$12.5ドルは高めでしょう。その高い賃金プラス、マッサージ、有給休暇、格安で受けられる保健医療サービス、それに、無料で受講できる英語のクラスを労働者に提供しているそうです。(労働者はほどんど、もしかして全員?、移民なのでしょう。)労働者を好条件で雇い、かつ製品自体も比較的安いのはなぜか?製造からマーケティングまで、全て自社で賄っているからだそうです。つまり、アウトソーシングをしていないから?その辺の経営構造はわかりませんが。

Sweatshop laborをしないのが「売り」の「American Apparel」。言い換えると、他のアパレルメーカーの多くが、労働者を搾取しているということなんでしょうね。いくらこの世が「舞台」であるとはいえ、衣服の購買決定に関しても、見かけだけで判断しないようにしたいものです。

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6 コメント

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高待遇 (マーフィー)
2006-02-05 10:02:45
日本でも、だいたい縫製の賃金は正社員で、一時間あたり700 ~800円 内職なら、400円と低賃金です。工場が出荷するときの製品の値段は、定価の25%くらいです。それから、商社、アパレルメーカー、地方問屋を経て小売り店に入る時には、定価の60%になります。 だから工場直販なら出来る高賃金なんでしょうね!
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なるほど (しんのすけ)
2006-02-05 10:08:25
お詳しいですね~。わたしは全くの素人ですから、だったらどこもどうして工場直販にしないのだろうと思ってしまいます。まあ、いろいろ事情があるのでしょうが・・・。
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元は業界人間 (マーフィー)
2006-02-05 14:45:41
私は元はアパレル会社と提携してた服飾関係の会社にいましたから~。 バブル経済の崩壊、価格破壊の影響と自由貿易政策の結果、中国製品に職を奪われたので、今は寝装品の会社で働いてます。 なぜ直販にしないかは、保守的な考え方が多いからだと思います。 昔から工場は商社から原料を仕入れて、製品にしてまた商社に戻す、委託加工の形態をとってました。だから販売ルートは持って無いのです。 ゆえに工場は直販にはチャレンジせずに、商社やアパレルメーカーに頼っています。 よって小売り価格は高くなるのです。
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アパレル (しんのすけ)
2006-02-05 15:08:27
日本のアパレルメーカーも、やはり労働者を搾取することで成り立っているのでしょうか?一消費者として、アパレルの生産過程ももっと知りたいです。
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カナダ人オーナー (ふぐ太郎)
2006-02-11 00:50:42
ご存知かもしれませんが、社長はカナダ人です。ちょっと前に20・20で彼の特集してるのを見ました。ちょっと危ない社長で、広告も社員を使って、服を着てエッチポーズ?を取らせるそうです。。。カナダ人、飛んでますね。苦笑

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知りませんでした (しんのすけ)
2006-02-11 07:47:17
社長がカナダ人とは知りませんでした。この店をレポートした新聞も、そう書いてはなかったと思います。「American Apparel」という名にふさわしくないからでしょうか?



「カナダ人、飛んでいる」と言えば、わたしが好きな俳優はJim Carrey やRyan Reynolds(バンクーバー出身)など、カナダ出身のコメディが似合う俳優。偶然とは言えカナダ人、なかなかいい味出してますね。
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