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oregonian way of life. 

オレゴンでの学生生活から南下して社会人生活へ。IT産業でホットなサンフランシスコ・ベイエリアで地味~に文系の仕事してます

ポートランドの自転車配達便🎵

2013-06-04 | 自転車
朝食を取りにパール地区のあるレストランに行くと、 画像の自転車配達便に出くわしました。
そのレストランにコーヒーを届けにきたようです。

この自転車配達便、ポートランドに来てからちらほら見ます。
昨日はパン屋の自転車配達便を見ました。
アメリカ大都市の自転車フレンドリーさで、ミネアポリスと1、2位を争うポートランドらしい風景と言えるのかもしれません。

ちなみにこのコーヒー配達便の方は、ヨーロッパ系でモデルのようにスラリとした若い女性でした。
こんな方がヘルメットをかぶって自転車でコーヒーを配達している、というのも自分にはポートランドらしく思えます。



そのレストランで食べたテンペ・スクランブルです。
アボカドに玄米、サルサソースなどがついてメキシコ風でした。
大食漢の自分にも十分満足なボリューム!
パンはいらないです。

「自転車タウンUSA」でサイクる♪

2007-06-21 | 自転車
カリフォルニア州ディビス(Davis, California)に来ています。サンフランシスコの北東、カリフォルニア大学ディビス校がある大学町です。

ディビスといえば、何といっても"The Bicycle Capital of the U.S."。ある自転車団体が行った全米の「自転車フレンドリー度」の格付けで、わたしが住んでいる町は銀メダル(他にも数都市あり)、ポートランドやボルダーは金メダル(やはり他にも数都市あり)。その金メダルをも上回って唯一のプラチナの評価を得たのが、ここディビス。アメリカでディビスといえば自転車、自転車といえばディビス。自転車の輪はこの町のシンボルマークにもなっています(上の写真は、ダウンタウンにある自転車の車輪のオブジェ)。

アムトラック鉄道で今朝ディビスに到着して間もなく気付いたのが、街がコンパクトであること。ダウンタウンの東端にあるアムトラック駅から宿泊先のモーテルまで徒歩5分。そこからカリフォルニア大学のキャンパスまでも徒歩ですぐ。自転車はおろか、徒歩だけでも日常生活を送るのには支障がないのでは、と思われるくらいです。しかも、ダウンタウンは賑わっているのに混雑していないという、わたしが好きな街の条件を満たしている(夏休みで学生が少ないせいもあるのかもしれないけれど)。サンフランシスコの近くにあるバークリー(カリフォルニア大学バークリー校)やパロアルト(スタンフォード大学)でもカレッジ・タウンを満喫できるけれど、ディビスもです。

徒歩だけでも十分とは言ったものの、ここは「自転車タウンUSA」。ディビスに来て自転車に乗らない手はない、ということでレンタサイクルをゲット。大学図書館の他にもファーマーズ・マーケットや生協にも立ち寄りました。明日はこのマーケットと生協の話題を。

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人力車は民主主義の象徴?

2006-07-29 | 自転車
この町のダウンタウンで昨日の夕方開かれたのが、「People Powered Festival」と題した自転車の祭典。自転車の利用促進を目的としたのであろうこの祭典、「フェスティバル」と呼ぶにはちょっと苦しかったような・・・。市内のいくつかの自転車屋&団体がブースを設置していたけれど、人はほとんどいなし、屋台はホット・ドッグ一台のみ。ステージで演奏していたバンドの大きな音が逆に、フェスティバルの寂しい雰囲気を増幅していたような・・・。

祭典自体よりもわたしが興味を持ったのが、このフェスティバルの名前。「Bicycle Festival(自転車祭)」と素直にいわずに「People Powered Festival」と銘打っていますね。「People Powered」とは、「人間(people)の力で作動させる(powered)」いう実際のテクニック以外に、政治表明(political statement)でもあるのでしょう。「自転車=people powered」ということは「車=oil powered」であるように、自動車と対比してみると分かり易いですね。世界総人口5%のアメリカが30%の石油を消費しているほか、戦争反対派が主張するように、イラク戦争の真の目的が中東での石油利権の確保にあるのならば(写真下)、「oil powered=資源乱用、公害&地球温暖化悪化、戦争加担」。車を運転するということは環境破壊に加担するだけではなく、一部の政府高官や石油ビジネス(つまり、エリートたち)を儲けさせること?



対照的に「people powered」の「people」とは、リンカーン大統領の「government of the people, by the people, for the people (人民の、人民による、人民のための政治)」という文句で有名なように、一般市民のこと。エリートだけではなく、一般市民も政治/経済/社会/文化的powerを持っていることが、民主主義の基本。「people powered」である自転車に乗ることは、民主主義を体現することになるのでしょうか?エコの立場から自転車を利用するだけではなく、「アメリカの伝統である民主主義を守るためにも自転車を!」というのが、「People Powered Festival」という名前に込められたメッセージであるとわたしは解釈しました。

ちなみに、「People Powered」って日本語に直訳すると「人力」。ということは、人力車って民主主義的な乗り物?人力車は人間の脚力で動くエコな乗り物。自動車よりも歩行者と自転車優先の街づくりを今後推進するならば、タクシーの代わりとして人力車を復活!?(今では自転車タクシーもあるけれど。)運動部の学生なんて、トレーニングとアルバイトを兼ねて人力車の車夫(婦)をするとよさそうですよね。夏はむちゃくちゃ暑そうですが。

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オレゴンで、ロハスなバケーションはいかが?

2006-06-17 | 自転車
わたしが勝手に決めたベジタリアン・フレンドリーな州No.1、オレゴン。そんな「the vegetarian state」のオレゴンが現在、自転車フレンドリーでもNo.1を目指し、「the bicycle state」の称号も手に入れようと色んな政策を練っているようです。オレゴン州唯一の国立公園、クレイター・レイク(写真)に「car-free day(車での立ち入りを禁止する日)」を儲け、自転車愛好家に存分に楽しんでもらおうとする案や、オレゴンに観光で来る自転車愛好家への対応窓口として、州政府が「自転車コンシェルジュ」を雇う案なども出ています。

つまり、自転車を州観光促進の手段として利用しようというのです。もっと悪い言い方をすると、地球温暖化、肥満、それにガソリン代値上げなどでにわかに脚光を浴びている自転車人気に便乗し、「環境に優しい州(a "green" state)」をアピールすることで金儲けをしようというのです。まるで、日本でのロハス人気に便乗して一儲けをたくらむ人たち?

便乗するのがいいとか悪いとかを決める「judgmental」なことは「大岡越前の守」に任せるとして、ポートランド市内でもオレゴン州全体でも、サイクリング・ロードがどんどんできていたり計画されていたりするようです。というわけで夏の間、ベジタリアン&自転車フレンドリーなオレゴンでヘルシーなバケーションはいかがですか?(←あんた、先日は確かカレッジ・タウンがお勧めって・・・?)バケーションをベジタリアン&自転車を軸にして楽しむって・・・、まさにロハス!?

「わたくしにアメリカに来てほしければ、まずはイラク戦争を終わらせてくださいまし。いくらオレゴンとはいえ、わたしく、イラク戦争をしているアメリカになど、金を落としたくはございませんので、オホホ!」

はあ~、分かりました・・・。こう言われてしまうと、何も言えません!

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自転車のタイヤ購入者には、もれなく○○がついてくる!

2006-03-10 | 自転車
この町で犯罪を犯すのが最適なのはいつか?

毎月最終金曜日、午後5時半から7時の間だそうです。なぜ?この間警察は、自転車促進運動家(という言葉があるのかは定かではありませんが)の取締りに躍起になっているからだとか。運動家集団が自転車で大通りを走って、自動車の交通妨害をしているそうです。多くの警官がこの取り締まりに出るので、この間に犯罪を犯せば捕まる確率が低い、という皮肉たっぷりの投書が、地元の新聞&週刊情報誌に掲載されていました。

「Critical Mass」という名の、この自転車利用促進団体。1992年9月に、やはりあのサンフランシスコで発祥したそうです。石油依存へ警鐘を鳴らし、自転車専用レーンの増加を訴えています。金曜日の午後5時半から7時というのは恐らく、週の中で一番交通量が多い時なのでしょう。その時間に自動車の交通妨害を行うことによって、自分らのメッセージをより効果的に伝えようとしているのでしょうね。

話は変わりますが、記事タイトルの○○には何が入るのか?答えは、「豆腐」。わたしが自転車を購入した自転車屋が3月25日まで、タイヤを購入した客に、この町で生産されている豆腐(下の写真)をプレゼントするのだとか。自転車こいで豆腐を食らう―。これぞ、「Oregonian Way of Life」ですね!



(一番上の写真は、週刊情報誌を配って回っている自転車。ダウンタウン周辺の店やポストには雨の日でも、特別に改造したこの自転車で配って回るそうです。それ以外の所にはさすがに車を使うそうですが。)

自転車でエクササイズ♪

2006-01-16 | 自転車
最近は少なくなったけれど、肥満に関する報道が1、2年前まで多かったアメリカ。子どもの肥満も急増しているということで、学校までスクールバスや車を利用するのではなく、徒歩や自転車を奨励している自治体も多くなったようです。この町のある高校でも、「Smart Ways to School」という団体が、集団登校の斡旋をしています。

ウォーキングもだろうけれど、自転車も確かにエクササイズに最適。わたしは毎日、平均1時間くらいは乗ってるでしょうか?その間それなりのスピードでこいでいると、結構な運動量になります。10分や15分もこいでいると、冬でも軽く汗をかいてきますから。わたしは現在、特に運動をしているわけではないですが、体重が維持できているのは、自転車によるところが大きいとみています。

蘭丸さんが、モノを増やさない工夫のひとつとして、『専用の物は買わない。』と言っておられますが、物だけではなく、行動についても言えるのかもしれません。目的地へ移動しながらエクササイズ―。こうするだけで、このスリムなボディー(?)も維持できているのなら、「一石三鳥」ですね。(このことわざ、動物愛護の視点からすると、思いっ切り「政治的に不適切(politically incorrect)」な表現ですね。)

(写真は、行きつけのコーヒー・ハウスに現在飾られている絵です。自転車の後ろの籠に、子どもを乗せて走っている人は実際よく見かけるけれど、絵のように、犬を乗せる人もいるのでしょうね)

自転車愛好家には、1割引の特典!

2006-01-08 | 自転車
写真は、先ほど購入した自転車用手袋。もちろん防水です。行方不明中の古い手袋を、心当たりがあるコーヒー・ショップへ問い合わせればいいかな、と思ったのですが、その手袋はどっちみち、雨臭いというか湿気臭いというか・・・。洗濯しなければ、とずっと思っていたので、この際、新しい手袋を買ってしまいました!ここ最近、ずっと雨模様だし。(古い手袋も探しに行きます。)この製品を選んだ主な理由は、色。自転車用手袋は、なぜかほとんどが黒。古い手袋も黒いためか、しょっちゅう失くしそうになっていました。バックパックの中の色も黒なので、中に入っている手袋が見えない、ということもよくありました。この色なら、真っ黒よりはまだマシかな、と思って。

この手袋、『根っからの自転車野郎』で取り上げたアウトドア・ショップで購入しました。その記事で紹介した「自転車野郎」の店員さん、わたしが自転車愛好家だとわかると、1割引にしてくれたのです!定価59ドルが、53ドルになりました。この一割引きは予期してなかっただけに、非常に嬉しくなってしまいました。それでも、「手袋の色、もっと種類を増やしてほしい」と、消費者としての要求をしっかりと突きつけておきました。(その店員から、「I've never had my driver's license(今まで運転免許を持ったことが一度もない)」と、また聞かされました。その店に行く度に聞かされてます。

この店のように、社会全体が、自転車愛好家をもっと優遇してほしいもの。税金安くするとか(!)、商品全品割引(!)とか。トヨタのプリウス運転者には、詳しいことは忘れたけれど、何かしらの優遇措置を取っている、または取ることを検討している州があるようだし。それに、コーヒー・ハウスでの豆乳割高が、逆に牛乳割高に早くならないかな・・・。この社会、まだまだ進化する余地がいっぱいありますね。

「世界に一つだけの自転車」

2006-01-03 | 自転車
わたしが好きな映画のワンシーンに、『恋人達の予感』(1989年)の次のやりとりがあります。

―――――
シカゴからニューヨークまでのドライブ旅行の途中、食事を取るためダイナーに寄ったシェルドンとサリー。

[Waitress] What can I get you?
[Sheldon] I'll have the Number Three.
[Sally] I'd like the chef salad, please, with the oil and vinegar on the side. And the apple pie a la mode....But I'd like the pie heated, and I don't want the ice cream on top. I want it on the side. And I'd like strawberry instead of vanilla if you have it. If not, then no ice cream, just whipped cream, but only if it's real. If it's out of a can, then nothing.
[Waitress] Not even the pie?
[Sally] No, just the pie. But then not heated.

以下が日本語訳です。

[ウエイトレス] ご注文は?
[シェルドン] 3番を
[サリー] シェフ・サラダを、オイルと酢を(サラダにかけないで)別に。それとアップルパイのアラモードを。パイは温めて、アイスクリームはパイの上にのせないで横に。もしあれば、(アイスクリームは)バニラではなくいちごを。もしいちごのアイスクリームがなければアイスクリームはいらないから、ホイップクリームだけで。ただしそれがreal(本物、つまり最初から手作りしたもの?)ならば。缶のホイップクリームしかなければ、何もいりません。
[ウエイトレス](アップル)パイもいらないの?
[サリー] パイだけください。でも、(アップルパイだけなら)温めなくていいです。
―――――

この映画の主人公である、シェルドンとサリーの性格の違いを強調したこの場面。特にサリーの注文の仕方が、彼女の気難しい(picky, fastidious)性格をよく表しています。この注文の仕方は大げさだとしても、アメリカのレストランで注文するとき、料理名だけを告げるのではなく、自分好みにアレンジするのはよくあること。だからこそわたしが普段、「卵を抜いて」、「豆を少なめにして、その分ライスを多めに」などの注文にも気安く応じてくれるのだと思うし、そういう意味で、ベジタリアンが生活しやすい環境になっているのだと思います。(もちろん、自分のわがままをきいてくれたら、チップをはずむことを忘れてはいけませんが。)この「自分好みの料理にアレンジする」というのをよく表しているのが、アメリカの多くのサンドイッチ店。以前わたしが住んでいたアメリカ中西部のある町に、サンドイッチの種類を何十種類もメニューに載せていたうえ、「欲しい組み合わせがメニューになければ、作りますのでお知らせください」と記載していた店がありました。もう、ひれ伏すしかありませんね。

何でも最初から丸ごとセットされている日本と比較すると、アメリカは、個人の好みを主張しやすい国。食べ物だけではなく、自転車もそうです。わたしが現在使用している自転車を購入したとき、ハンドルを高いものに変えてもらったうえに、ベル、かご、スタンド、ライトなどの付属品は全て、後で自分で好みのものを購入する仕組みになっていました。つまり、文字通り「世界に一つだけの自転車」(写真)にできるわけです。

サンドイッチにしろ自転車にしろ、個人の好みをかなり反映できて、世界でひとつ、自分オリジナルのものを作る、または作ってもらえるアメリカ。個人主義の国、とアメリカがいわれる所以でしょうか?


(すでに何度かこのブログで紹介したわたしの「世界に一つだけの自転車」。ポートランドのアムトラック(Amtrak)の駅構内で、12月31日撮影。アムトラックは、日本のJRに相当します。自転車を載せることができるので、自転車代を往復で10ドル払い、ポートランドまで持って行きました。ポートランドの街中も、この自転車でスーイスイ。)

イケメンは自転車に乗る(ようになる)

2005-12-14 | 自転車
わたしの愛読書が『クレヨンしんちゃん』であるように、わたしはおバカなコメディが好み。そのジャンルのハリウッド映画を、この3ヵ月で2本鑑賞しました。特に2本目の映画は気に入って、すでに2回観ています。

ただ、これらの映画を見て気になったのが、車ではなく自転車に乗るヤツはダサい、というふうに描かれていたこと。先日『ガラス=勝ち組』で述べたように、メディアではモノに文化的な意味を持たせることが多々ありますが、車や自転車にも、当然製作者の意図が含まれています。特に二本目の映画は、

自転車→専用ジェット機→ポルシェ→自転車→バス(タクシーが予約で一杯で仕方なく)→飛行機のエコノミー席

など、主人公が利用する交通手段から、主人公の置かれた状況が分かるようになっていました。当然(?)、自転車に乗っているときはカッコ悪い、もしくは運が下り坂のとき。バスに乗るときも同じです。バスの主な乗客は経済的に車を買うことができない貧困層、みたいな見方が、まだアメリカにはあるのでしょうね。

映画や広告などのメディアは、一般庶民の世界観を反映しているのか、逆にそれとも、メディア自体が一般庶民の世界観を形成しようとしているのか、という議論は、専門家の間で活発に議論が行われいるようです。この問題についには、本が丸々一冊書けてしまうので触れませんが、大衆文化と呼ばれる漫画やドラマ、それに映画などは、時代を映し出す鏡。ただ単におもしろい、つまんない、だけの媒体ではありません。

特に最近のハリウッド映画は、女性の描き方が以前とは変わりました。一昔前までは、女性は「白馬に乗った王子様」を待つがごとく、アクション・ヒーローがか弱い女性を助けてハッピー・エンドのような映画が多かったようですが、最近の映画では、女性も一緒に戦います。去年公開された『ミスター・インクレデブル』や現在日本で公開されている(?)『Mr. & Mrs. Smith』などはその典型ですね。

女性の描き方を変えたように、ハリウッドは早く、「自転車に乗っているヤツはダサイ」という見方も改めてほしいもの。イケメンがスポーツ・カーに乗っている、というのはAmerican Way of Lifeの価値観の表れ。そんな「20世紀の遺物」を早く捨て去って、カッコいい主人公が颯爽と自転車に乗っている、という映画を製作してほしいものです。そして、未来の歴史家が次のように評価するのです。

「21世紀初頭を境にして、ハリウッド映画では、いわゆる『カッコいい』主人公は車ではなく自転車に乗るようになった。その時代に問題になっていた地球温暖化に対処すべく、ハリウッドも自転車利用を積極的に推進するようになったからであろう。」



(毎日通る川沿いのサイクリング・ロード。この町はベジタリアン・フレンドリーなだけではなく、全米でも屈指の自転車・フレンドリーな町でもあります。この記事の冒頭の写真が、わたしの自転車)

根っからの自転車野郎

2005-11-17 | 自転車
わたしが時々利用するアウトドア用品店が、行きつけのコーヒーショップのすぐ近くにあります。「時々利用する」というのは、言い換えると、行くのはほとんど割引セールの時だけ、ということです。『クレヨンしんちゃん』の母・みさえのように、わたしも「バーゲン」、「割引」、それに「無料」という言葉に弱いタイプ。わたしが好きなメーカーの服の半額セールなどが時々あって、その度にフリースなどを購入しています。このメーカーの多くの衣服がオーガニックの綿を使用しているのも、わたしがこのメーカーを支持している理由のひとつです。このようなメーカーを応援することが、消費者としての義務でしょう。とは言いつつ、割引でしか購入しませんが。この店の店員の一人も、やはりこのメーカーの製品を薦めています。

ちなみにこの店員の自慢は、「車の運転免許を持ったことがない」ということ。50歳代半ばのアメリカ人で運転免許を持っていないというのは、諸事情により運転ができない人、および貧困層を除けば、非常に珍しいのではないかと思います。この方は元々、自転車の修理工をやっていたという、ばりばりの「自転車&アウトドア野郎」。今でも月に3度はアウトドア(つまり山)に出かけるのだとか(そこまでも自転車で行くの?)。何はともあれ、車と、それに牛肉というのが、American Way of Lifeの象徴。運転免許を持ったことがないということは、そのような生活様式を否定している方だと理解していいでしょう。こういう方にとって、自転車に乗るということは、まさに政治的表明(political statement)。これで、牛肉食ってたら笑えますが。

本人に聞いたことはありませんが、50歳代半ばということは、1970年代にアメリカで環境運動が盛り上がっていたときに、この方は20歳代だったということ。おそらく、そんな運動に関わってきたのでしょう。実は日本に行ったことがあるそうです。行った場所は鎌倉。なぜそこに行ったのか本人にきいていませんが、もしかして禅の修業とか?

自転車にやさしくない、日本の某古都

2005-11-08 | 自転車
わたしはオレゴンに来る前、日本の某古都に2年住んでいました。その古都について今感じるのは、いかに自転車にやさしくない町であったかということです。2年のうち、1年半ほど自転車を利用してましたがその間、違法駐車で2回、遠くの「違法自転車駐輪場」に2千何百円か払って引き取りに行きました。違法駐車するほうが悪いといってしまえばそれまでですが、問題は、なぜ自転車を駐輪する場所がない?

その町は、大学生の割合が日本で一番高いはず。大学生の多くは、普段の移動手段として自転車を利用しています。ところが、町のいたる所が駐輪禁止。繁華街にいたっては、駐輪する所は皆無。だから、某デパートの駐輪場を、そこで買い物をするふりをして利用していました。車の駐車場はあちこちにあるのに、なして自転車の駐輪場がない?おそらくこの町は、戦後の高度経済発展期に、車中心の街づくりをしたのでしょう。古都だということを売りにしても、所詮は「コンクリートのジャングル」でしたし。

この夏、日本で夕方のニュースを見ていると、この町の自転車の運転のマナーの悪さが特集されていました。歩行者とシェアする歩道を猛スピードで疾走する、繁華街の車道を自転車でいく・・・。確かにマナーが悪い人はいるでしょう。しかし、町が自転車にやさしい街づくりをすれば、解決する問題も多いはず。わたしもよく、繁華街の車道の端を自転車でいっていました。歩道は歩行者でいっぱいだからです。なして自転車専用レーンを設けない?アメリカみたいに道が広くないから?だったら車のレーンを減らしてその分自転車に割り当てなさい!このニュースを見たあと、すぐにそのテレビ局に抗議の電話をしました。自転車の運転マナーの悪さを特集する前に、自転車にやさしい(bicycle friendlyな)街づくりをするよう問題提起するほうが先でしょう、と。

東京のレインボー・ブリッジは自転車は通れないとか。東京とオレゴン州ポートランド、状況は違うから簡単な比較はできないでしょうか、ポートランドの橋はすべて、歩行者や自転車が通れるようになっています。アメリカもそうだけど、日本も自動車より自転車にやさしい街づくりをしてほしいものです。

雨ニモ負ケズ・・・

2005-11-05 | 自転車
オレゴンは雨季です。「ウキウキ」しちゃいます(日本でいう「親父ギャグ」でした。すいません)。ガラス張りのコーヒーショップに座っていると、雨が降ったと思ったら次の瞬間には晴れていたり。それからちょっとすると、また雨が降っていたり。「オレゴンの天気は5分毎に変わる」というジョークがありますが、これはあながちジョークとはいえないかも。ちなみにオレゴンといっても、州の東部、アイダホ州に近いほうは乾燥地帯で雨は少ないようです。

わたしの普段の移動手段は自転車。「雨が降っても自転車に乗ってるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。はい、乗ってます。ここではしっかり防水の雨具がそろいます。ジャケットにズボン、帽子、手袋、そして靴。これだけ防備していれば、ちょっとした大雨でもなんとかしのげます。雨具で全身を覆い、ずぶ濡れになりながら自転車をこぐ・・・。これがOregonian (オレゴンの住民)の正しい姿(?)なのです。そして、雨が降ったあとの川岸の木々の美しさを堪能(appreciate)しながら、今日もわたしはひたすら自転車をこぐのです。

(写真はその川岸で撮影。ここから下宿先まで自転車で5分。この川は、コンクリート堤防がなくて自然な感じが◎。雨が降ってアヒルは元気に「クワッ! クワッ!」)

Bicycle Way of Life

2005-10-29 | 自転車
マックはAmerican Way of Lifeだったと言ったので、それに関連して。

今わたしがいるコーヒーショップの隣は、Paul’s Bicycle Way of Life という名の自転車屋です。おそらくPaulという名の方が創めたんだと思いますが、いつ操業したのかは知りません。それはともかく、American Way of Lifeをもじったこの「Bicycle Way of Life」というのは、反体制文化のにおいがぷんぷんします。

「American」を「自転車」に置き換えたということは、「American」=「車」だと思っていいでしょう。下の記事でも言ったように、車は、マックや郊外の住宅やショッピング・モールとともに、American Way of Lifeの一部であったことに異論を挟む人はいないでしょう。その車に代わって自転車を利用する生活をするということは、見方を変えると、自転車で生活できるような都市設計にならなければならないことを意味します。American Way of Lifeでは、郊外の家に住んで、移動手段はほとんど全てが自家用車でした。そういう都市設計になっていましたから。「アメリカでは地下鉄が発達している大都市以外は車は必需品」だと思っている方が多いようですが、この町では道路の多くに自転車専用レーンを設け、公共バスには自転車を乗せられるようになっており(これは時々問題がありますが)、車は必需品ではありません。現在では、「Bicycle Way of Life」はガソリンを使わず、よって空気を汚さず、地球温暖化防止に協力し、それなりに運動をすることで肥満を防止し、国を悩ましている肥満による医療費の増大防止に協力する、というように、公益に貢献していると言っても過言ではないでしょう。

肥満のひとつの原因が車への頼りすぎ、ということは一致した意見です。最近は、肥満防止の一環として歩く、自転車に乗る、ということを奨励している学校や自治体もあるようです。でもそのためには、町自体もそういう移動手段がしやすいような設計にならなくてはなりません。それを受けて、最近はダウンタウンの再開発が盛んなようです。American Way of Lifeというライフスタイルの元では郊外が主役でした。しかし、Bicycle Way of Life、または「Walk Way of Life」の元ではダウンタウンに人が住み、徒歩や自転車でショッピングやレストランに行ったりすることができるような都市づくりをしているようです。もちろん、ダウンタウンがあるそれなりの規模の町や都市に限った話ですが。

(写真はPaul’s Bicycle Way of Lifeで購入したわたしの自転車。わたしが自転車に乗っていることに、別に政治的メッセージはありません。ただ、車を買うお金がないから?)

政治的表明の手段としての自転車

2005-10-25 | 自転車
右の写真は、行きつけの自然食品店の掲示板に張ってあったチラシです。Oil Warsとはつまりイラク戦争のことで、「ブッシュ政権が戦争をしているのは石油利権を守るためで、そんな戦争で得たガソリンを使って走る車なんか乗らなくて自転車に乗るぞ!」っと言っているのでしょうか?

「石油戦争」反対や地球温暖化防止への協力など、自転車を政治的表明の手段として意識的に利用しているような人を、この町ではよく見かけます。たとえば、このコーヒーショップに止めてあった自転車に「One Less Car」というステッカーがはってありました。「自分が車の代わりに自転車乗ってるから、その分空気を汚してないぞ」とでも言いたげです。それに、「Slow Food」とかいたステッカーを貼って、自転車で製品を運んでいる地元の食品会社(だと思われる)の人もいます。

この町では、無料で発行されている週刊情報誌が、街角の至る所やレストランなどで手に入りますが、この情報誌を配達してまわるのも自転車です。リヤカーのような大きなものにどっさり載せて引いてまわっているので、思わず「車でまわればいいのに」と思いましたが、あえて自転車で配達することが、この情報誌のポリシーなのでしょう。