近鉄バッファローズの消滅で、プロ野球12球団中最も日本一から遠ざかっていた
中日ドラゴンズが、ついに53年ぶりに日本シリーズを制しました。
53年前、1954(昭和29)年といえば、自衛隊が発足し、『七人の侍』や『ゴジラ』
が公開された年です。ドラゴンズと日本シリーズで対戦したのは、三原脩監督
率いる西鉄ライオンズ。ドラゴンズは戦前からの老舗球団、ライオンズは2リーグ
分裂後に発足した西鉄クリッパーズと西日本パイレーツが合併してできたばかり
の新球団でしたが共に初のリーグ制覇でした。シリーズは、ライオンズ打線が
「魔球」フォークの使い手・杉下茂投手に手も足も出ず、ドラゴンズの圧勝でした。
私は、豊田泰光の著書で読んだだけですが、落合監督も当時はまだ生後11ヵ月
だったのですね。いやぁ、なんというか、複雑な気分。
中学時代、仲のよかった友人に熱狂的なドラゴンズファンがいまして、私も熱烈
なカープファンでしたが、「アンチ巨人」で意気投合していたこともあり、ドラゴンズ
はセリーグでカープの次に好きな球団でした。
(パリーグでは一応ホークスに注目していますが、故郷の球団だからといって
贔屓にはしていません。どっちかというとマリーンズのほうが好きかも。)
そんなわけで、他人事とも思えない日本シリーズ制覇なのですが、どうもぴんと
きません。
ひとつは忙しくてプロ野球そのものを見聞きする機会が減ったせいもあります。
新聞やネットで結果は見ますが、若い頃ほど夢中にはなれません。
もうひとつの理由は、「球界再編」騒動以降の迷走ぶりにうんざりしていること
です。カープがそのとばっちりをもろに受けているから、というのもありますが・・・。
3年前に始まったパリーグのプレーオフ制度も違和感ありましたが、プレーオフを
制したチームがリーグ優勝ということで、一応整合性は取れていました。
けれども今年は、リーグ戦とは別個にクライマックスシリーズが設けられ、1年目
からリーグ2位のチームが日本シリーズに出場し、日本一にまでなるという異常
事態。
3位までクライマックスシリーズに出られることで、Aクラス争いが盛り上がって
消化試合が減るだろう、というのが当初の目論見だったようですが、蓋を開けて
みればリーグ優勝争いが注目の的であり、特にセリーグは大混戦となって久々
に「面白い」年だったのは何とも皮肉なことでした。
渡邉恒雄は相変わらず吼え、古田選手兼任監督が去る中で、今後どう転ぶか
分かりませんが、ドラフト問題も含め根本的な部分が変わらなければ、長続き
はしないように思います。
ところで、日本シリーズ最終戦で先発したドラゴンズの山井投手は、8回まで
パーフェクトに押さえていたのに、9回は岩瀬投手に代わったのですね。
読売新聞では関係者のこんなコメントが紹介されていました。
プロ野球解説者で元阪神監督の安藤統男さんは「これが今年の中日の
スタイルで非情の采配ではない。正解だと思う。ただ、自分が監督であれば、
果たして交代させられただろうか。見事な決断だった」と評価した。一方、
評論家の玉木正之さんは自身のホームページで「百年に一度あるかないか
のすごい興奮の瞬間よりも、53年ぶりの優勝を確実にしたかったというなら
何と小心な夢のない野球か」と怒りを爆発させた。
8回まで抑えたからと言って9回も抑えられるとは限らないのが野球です。
まして山井投手はプロ6年間で完投が2度(完封1)しかなく、岩瀬投手という
絶対的守護神を擁するドラゴンズなら継投は定石でしょう。
2点差なら1人出すまで続投させたかも知れませんが。
勝負に徹したというより、常に最高の形を求めている職人らしさが出た、という
のが真相ではないかと思います。落合監督は選手時代からそういう人でした
から。(私の勝手な思い込みですが。)
カープの前田選手にちょっと似てますね。
中日ドラゴンズが、ついに53年ぶりに日本シリーズを制しました。
53年前、1954(昭和29)年といえば、自衛隊が発足し、『七人の侍』や『ゴジラ』
が公開された年です。ドラゴンズと日本シリーズで対戦したのは、三原脩監督
率いる西鉄ライオンズ。ドラゴンズは戦前からの老舗球団、ライオンズは2リーグ
分裂後に発足した西鉄クリッパーズと西日本パイレーツが合併してできたばかり
の新球団でしたが共に初のリーグ制覇でした。シリーズは、ライオンズ打線が
「魔球」フォークの使い手・杉下茂投手に手も足も出ず、ドラゴンズの圧勝でした。
私は、豊田泰光の著書で読んだだけですが、落合監督も当時はまだ生後11ヵ月
だったのですね。いやぁ、なんというか、複雑な気分。
中学時代、仲のよかった友人に熱狂的なドラゴンズファンがいまして、私も熱烈
なカープファンでしたが、「アンチ巨人」で意気投合していたこともあり、ドラゴンズ
はセリーグでカープの次に好きな球団でした。
(パリーグでは一応ホークスに注目していますが、故郷の球団だからといって
贔屓にはしていません。どっちかというとマリーンズのほうが好きかも。)
そんなわけで、他人事とも思えない日本シリーズ制覇なのですが、どうもぴんと
きません。
ひとつは忙しくてプロ野球そのものを見聞きする機会が減ったせいもあります。
新聞やネットで結果は見ますが、若い頃ほど夢中にはなれません。
もうひとつの理由は、「球界再編」騒動以降の迷走ぶりにうんざりしていること
です。カープがそのとばっちりをもろに受けているから、というのもありますが・・・。
3年前に始まったパリーグのプレーオフ制度も違和感ありましたが、プレーオフを
制したチームがリーグ優勝ということで、一応整合性は取れていました。
けれども今年は、リーグ戦とは別個にクライマックスシリーズが設けられ、1年目
からリーグ2位のチームが日本シリーズに出場し、日本一にまでなるという異常
事態。
3位までクライマックスシリーズに出られることで、Aクラス争いが盛り上がって
消化試合が減るだろう、というのが当初の目論見だったようですが、蓋を開けて
みればリーグ優勝争いが注目の的であり、特にセリーグは大混戦となって久々
に「面白い」年だったのは何とも皮肉なことでした。
渡邉恒雄は相変わらず吼え、古田選手兼任監督が去る中で、今後どう転ぶか
分かりませんが、ドラフト問題も含め根本的な部分が変わらなければ、長続き
はしないように思います。
ところで、日本シリーズ最終戦で先発したドラゴンズの山井投手は、8回まで
パーフェクトに押さえていたのに、9回は岩瀬投手に代わったのですね。
読売新聞では関係者のこんなコメントが紹介されていました。
プロ野球解説者で元阪神監督の安藤統男さんは「これが今年の中日の
スタイルで非情の采配ではない。正解だと思う。ただ、自分が監督であれば、
果たして交代させられただろうか。見事な決断だった」と評価した。一方、
評論家の玉木正之さんは自身のホームページで「百年に一度あるかないか
のすごい興奮の瞬間よりも、53年ぶりの優勝を確実にしたかったというなら
何と小心な夢のない野球か」と怒りを爆発させた。
8回まで抑えたからと言って9回も抑えられるとは限らないのが野球です。
まして山井投手はプロ6年間で完投が2度(完封1)しかなく、岩瀬投手という
絶対的守護神を擁するドラゴンズなら継投は定石でしょう。
2点差なら1人出すまで続投させたかも知れませんが。
勝負に徹したというより、常に最高の形を求めている職人らしさが出た、という
のが真相ではないかと思います。落合監督は選手時代からそういう人でした
から。(私の勝手な思い込みですが。)
カープの前田選手にちょっと似てますね。
ドラゴンズは落合監督が指揮してるんだからね。
>8回まで抑えたからと言って9回も抑えられるとは限らないのが野球です。
minaさんのいうとおり!
監督は非情でもなんでもない、セ・リーグの代表として最善を尽くして目標達成のため戦ったんだと思います。
moondreamsさんもドラゴンズファンなのですね。おめでとうございます。
日本人はセオリーよりも「美学」が好きですから、ああいう反応は大体想像できましたが、私は情に流されるような監督は、いる必要はないと思っています。
ドラゴンズの選手たちもそれを望んでいなかったようですし。
却ってチームの和を乱すような「雑音」は、本当のファンなら慎んでほしいですね。