社会不安障害:SAD、ボランティアとセカンドライフ

SADで会社を休職したが、一年で復帰し、無事定年を務めて、その後の生活とボランティアについて気ままに掲載中

楽天の英語公用語化が面白い

2013-02-20 21:06:49 | 会社の仕事

楽天の英語公用語化について、ネット上でも賛否両論があり、なかなか面白い。楽天の英語公用語化がビミョーな理由 - 統計学+ε: 米国留学・研究生活に、なかなか鋭く冷静な分析・意見が掲載されており、私的には同感だ。楽天の現状を考慮すると英語公用語化はかなりの無駄が発生しており、本当に必要だったかは今の所ははなはだ疑問だ。もっとも日産みたいに突然英語化が訪れる可能性もある為、それに備えると言う意味では正解かも知れない。が、そうなってみてからでも対応できる気はする。

そして英語化がグローバル化とイコールかと言うと、これも違う。つまり本当の意味でのグローバル化或いはグローバル企業を目指すと言う意味では、三木谷氏は勘違いされていると思う。社内公用語の英語化は、単なる欧米化にすぎない。そしてそれはイコールグローバル化とは全く異なるものだ。

当社は、1兆円を超える世界No.1企業だ。そして、その売上比率は、既に6割以上が海外だ。社員も7割が海外となっている。そう既にグローバル企業となっている。中身がそれに伴っているかどうかは別だが。

そして、言葉も、文化も地域によって異なるし、同じような商品も当然国に寄って要求される物が異なる。日本、中国、アジア・オセアニア、欧州・中東・アフリカ、北米・中南米・南米と各エリア毎に戦略を設定して実行している。当社の役員はおそらくまともに英語が話せる方は少ないと思う。それでもグローバル化していると思う。

当社でも、当初は、英語が話せる人間を社内で育成して、海外へ派遣する時代があっと思う。しかし最早それでは、追いつかない状況となっている。且つ日本人だけでグローバル化を推進できるはずもない。そして全ての国でも英語が万能である訳でもない。当社でも御多分にもれず、新興国での生産と販売を加速している。その中の代表と言えばブラジル。この国で英語がどれだけ通じるだろうか?私はこの国に行った訳ではないので詳しくはない。が当社では、欧州の販売拠点つまりポルトガルから人材を派遣した。

以前私が東京単身赴任時代に、携わっていた仕事の関係では、ブラジルの展示会に出展する為に、新入社員を使った。そうポルトガル語が話せたからだ。もちろん英語もだが・・・。中国で仕事を始めると、もちろん言葉は英語であるはずはない。中国語が必要だ。もちろん最初は通訳を使うが。そこで英語に意味があるだろうか?

企業が海外進出して行くと、ベースとなるノウハウがまず、あって、それを使って海外で仕事をする中で、英語圏であれば英語、中国語であれば、中国語、タイ語ならタイ語と言う形で、それぞれ仕事をして行かなければ、仕事にならない。それについて行けなければ、もはや仕事はできない。ついていけないと言うことになる。会社から一律に英語教育を勉強させてもらって、英語を話せる様になる余裕はない。ついていけなければ、脱落するのみだ。英語が一番なのではない。

既に当社グループでは、英語一辺倒を、遥かに通り越している。

とは言っても、やはり英語ができれば、それは強力な武器であるのは確かだ。私の時代は学校教育の不備で苦労した。全く学校で学んだ物があまり意味をなさなかった。余りにもお粗末な学校教育。そのつけは全て個人につけが回った。そして私は、英語教師を憎んだものだった。

東京の単身赴任時代、海外からのマネージャーを招いて、会議が良く開催された。或いは私が海外に出張しての会議もたくさんあった。メンバーは中国、シンガポール、オランダ、イギリス、オーストラリア、ウルグアイから来日した。さて会議は何語でするか?仕事の関係で言えば、その業界は英語が共通言語だった。良くも悪くも全て英語だった。英語が話せてなくては仕事にならなかったと言う事だ。誰も通訳はしてくれない。電子メールも英語だ。誰かが、言葉は英語にしようなど決める事もなかった。英語が使えなければ仕事にならなかった。

最も、私には別の苦しみもあったのだが・・・。そう英語以前に技術が専門なかった為、両方の面で苦労した。そうベースはやはりノウハウだ。技術等の中身だ。そしてそれを伝える手段として、英語はもちろん必須だった。

そして、今の若い社員は既に、英語が喋れるのは当たり前。第二外国語まで喋る時代だ。そしてそれが出来る事が、有利だと誰も思っていない。そう言う仕事に就きたいとは思いながら・・・。

時代は確実に変化しつつある。私たちの時代は英語ができれば有利だった。それは一つに学校の英語教育の失敗があったからだ。そしてそれは、仕事を進める上では、避けて通れなくなった。

そして今は、使えて当然の時代へと変化している。もちろん英語ではなく、他の言語が使える事がこれから有利になるだろう。

日本で、やはり英語が公用語。もちろん外資系ならわかるが。それに膨大な経費と使って実行して楽天。ある意味凄いが、そんな経費を使う余裕は、普通の企業にはない。そんな事までしなくても、やらなければ仕事ができない。そうなれば、現場で必死に学ぶしかないのだから・・・。

企業トップが英語を話せる必要はないと私は思う。もちろん英語が話せればそれに越したことはないが。それより迅速な判断力があれば、それが一番だ。英語が話せる事がスピードある決断力は全く別物だから・・・。


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