竹内しげやす 市政チャレンジ日記

新米議員から四期目を向えて市政にチャレンジする奮戦記。
一歩一歩目標に向け前進する日々の行動を日記風に。

重職心得箇条 第6条

2023年08月02日 | 議員心得箇条
令和5年8月2日(水)
お早うございます。

さて今日は、重職心得箇条(じゅうしょくこころえかじょう)を紹介いたします。
重職心得箇条(じゅうしょくこころえかじょう)とは、幕末の天保・弘化の頃、幕府教学の大宗であった佐藤一斎が、その出身地である岩村藩の為に作った重役の心構えを書き記したものであり、聖徳太子の十七条憲法に擬して十七箇条に説かれています。

第6条
公平を失うては、善き事も行なわれず。
凡そ物事の内に入ては、大体の中すみ見えず、
姑(しばら)く引除て活眼にて惣体の体面を視て中を取るべし。

 物事の判断や決定に際し、公平を失うのは、重職自らがその案件に関わっているときに起きやすいものです。
しかしながら全く関わっていないような案件は、実は殆どなく、そのために、常に判断・決定が公平であるかどうかが問われることになります。
 問題の渦の中に入ってしまえば、何処が問題の中心なのか、何処が端っこなのか見えなくなるので、そのような時は、一旦外に出て、別の目で事態を監察し、全体を見たうえで適切な判断、行動をとることが肝要といっているのです。
 必ずしも「中を取る」と言うことにこだわらなくてもよいでしょう。
 舞台の上にいる人の行動は、客席から丸見えなのと同じように、重職の行動も丸見えなのです。
その時、公平を逸した判断、行動は人々の信頼を失うことになります。
威厳を失えば権力に頼ることになり、ますます人心を失うことになります。
 そのため、重職は、いつも公平を失わないための工夫を持っていなければなりません。

 この箇条は、後継者を選ぶときなどに例を見ることがあります。
特に、重職自身がその渦中にある場合など、自分の居る位置を見失い、公平を欠いて失敗する危険があります。
 かって住友の総理事であった伊庭貞剛は「人の仕事のうちで一番大切なことは後継者を得ることと、後継者に仕事を引き継がしむる時期を選ぶことである」と言っています。
惣体を見る工夫がなければ失敗しそうです。


2009年10月18日撮影 三谷祭 海中渡御
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