MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

アオラレ

2021-10-05 23:19:18 | 洋画
本5日より、10月の新作のフライングリリースラッシュです
そんな中でいっちゃんみたかったのがこの「アオラレ」
日本でも煽り運転で人が死んだりと最近ニュースでもこの煽り運転の問題が数多起こってて
刑法も改正されたりしてますが
日本だけの問題ではないようでアメリカっていうか世界的にも煽り運転は問題になってるようで
映画の題材にはもってこいのワンシチュエーションですが
車の走行だけで母プロットとして広げようがないなぁ
ってことでクライマックスではクルマを降りて普通に住宅で行われます
 
煽り運転といってもいいのか、トラックに追われる映画として1971年にスピルバーグは「激突!」と言う煽り運転の恐怖を描いた作品をモノしてらっしゃり
誰でも運転する人はひょんなことで煽りを受けたりした経験は多少はあるでしょうが
今までさほど問題にならなかったには
あおる方もそれなりに節度をって言うのもおかしいが、頭から血が引けばすぐに収まってきていたんですが
 
ここんとこ煽りが問題視されてるのは、世界的に貧富というか人間同士の格差が広がり
その格差から逃れられないもどかしさが、こんなことで鬱々たる思いを解消しているのでしょうね
でもってこんなに表面化してきてるんでしょう
人がぎすぎすしすぎでしょう
そのギスギスが運転だけでなく、歩行中や通勤の満員電車の中で喧嘩が日常茶飯事になっていっちゃうのかなぁ
それはイヤだなぁ
 
この煽りはフィクションの映画の世界では実に面白いシノップスになるのがねぇ
だから映画としては実にスリリングで思ってたより面白かった
ってのも煽る方が、なんとガタイのいいラッセル・クロウであり、彼に追いかけられるのがひ弱な女性って言うのもこれまたパターンとしての
面白い要素でもあるんですよね

ラッセル・クロウのサイコパスぶりをオープニングでしっかりとみせといて
結構派手なイカれ方に追いかけられる普通の人、まさにどう逃げ切るのか、だって予測が全くつかないとこがこの映画の肝でもあったようですね
人間性を失い、生活の全てを失って失うものが何もないサイコパスが一番怖いよね
それに反して失うものの多いお母さん、あまりにも周りの人間たちを殺されて
息子を守ると言うか息子が最後の砦
女は弱し、しかし母は強しっていう作品でもあった
それにしても警察の方は無力だよねぇ

ただ、怒りの対象が自己の境遇と不運からくるものなのに
ちゃんとターゲットの精神的な追い詰め方が、このラッセル・クロウが理に叶いすぎてたなという感じは否めませんが
そこは突っ込んじゃあかんのやろなぁ
仮にちゃんと謝ってもこういう人は絶対に許さないよね

わかりやすいプロットと、短い尺の中で伏線もしっかりと張っていて、ちゃんと伏線も回収していく作りになってるのはラッセル・クロウの映画だからか
 
2020年製作、アメリカ映画
デリック・ボルテ監督作品
出演:ラッセル・クロウ、ジミ・シンプソン、カレン・ピストリウス、ガブリエル・ベイトマン、アン・レイトン、マイケル・パパジョン、ルーシー・ファウスト、オースティン・P・マッケンジー、シルビア・グレース・クリム、グレゴリー・ホーブソン
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

関東やくざ者

2021-10-05 17:20:30 | 邦画
前作「関東流れ者」に続く“関東シリーズ”の第二作
こう言ったシリーズ作品は主人公が定着していたのは健さんの“昭和残俠伝シリーズ”の花田秀次郎(三作目以降定着)
”網走番外地シリーズ“の橘真一、”新網走番外地シリーズ“の末広勝治だっけ
しかしお話としては各作品全くつながりはありません
 
なんと鶴田御大が前作で演じられた栃木・宇都宮の土建請負業大谷組組長の大谷清次郎として鶴田さんが堂々とこの作品で登場してきます
村田英雄さんも前作と同じ役ですが、今では実業家になって渡世から完全に足を洗ってる
前作が明治22年からお話が始まっていましたが
今作は大正8年の米騒動からお話が展開しますから、あれから30年も経過してるから
今では押しも押されぬ宇都宮の大谷清次郎とは言え
全く歳をとってないものの
彼が東京から帰ってくると、組員総出伝説宇都宮駅に勢揃いしてのお出迎えでしたねぇ
そういやこの富山から始まった米騒動の顛末を井上真央で描いた新作映画「大コメ騒動」も見てみたくなってるなぁ
 
今回は東京のやくざ集団関東桜會の会長川上東洋との企業乗っ取りの攻防戦を株主総会で白黒付けようってって言うのがメインシノップス
脚本は今回も小沢茂弘さんが・・・
ここからですかね正義のやくざが着流しで、悪徳やくざがモダンなスーツというか洋装って言う構図が生まれたのは
それにしてもタッパがあるんで丹波哲郎さんのスーツ姿が実に似合ってる
しかし親離れならぬ子離れできんない東洋のはお母ちゃんでしたね原泉さん
そんな母の目前で、敵に斬られることを嫌い、自刃する東洋さんが実にいい
鶴田さんを完全に食っていた丹波さんでしたねェ
 
藤純子さんの一途な思いは髪型で表現されていたんですね
芸者さんでは商売女としての島田だったものを、既婚女性の丸髷日本結い直してきてるあたり
やっぱ東映さんですよね、この時代女性の髪型で商売女かトーシロのは既婚者か髪を見ただけでわかってしまうんですね
結髪さんもそんなカツラをちゃんと揃えてるんですねぇ
 
今作ではクライマックスでの斬り込みはあるものの
丹波さんは自刃しちゃうんでカタルシスは薄いよね
 
1965年製作、日本映画、東映作品
小沢茂弘監脚本・督作品
出演:鶴田浩二、大木実、藤純子、三島ゆり子、村田英雄、山本麟一、楠本健二、汐路章、山城新伍、遠藤太津朗、待田京介、曽根晴美、内田朝雄、北島三郎、藤山寛美
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする