MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

マキシマム・インパクト

2018-11-02 23:57:51 | 洋画未公開
11月も2日を過ぎると新作リリースのラッシュですが
そんな中でジャケット一瞥レンタルの私にはパブロフのワンちゃんである
ダニー・トレホのおっさんの絵面のジャケットを見つけて
もうそのトレホおっさん以外になんにも見てなくて・・・

実は“ロシアのシュワルツネッガー”こと、アレクサンダー・ネフスキーが出演していて
このブログでも記事にしている「ショウダウン 不死身の弾丸」の次の作品だったんですね
ただしこちらは、アメリカとロシアの緊張が高まる中、両国はモスクワで外相による極秘会談を行うことになって
その会談に向かう専用機で米外相の孫娘の密航がばれて
登録はしてないので一応密航ではあるのだが、
それを知ったテロ組織にその身柄を拉致られてしまい
CIAとFSB(ロシア連邦保安庁)の合同外相孫娘の隠密救出作戦を描いたアクション映画と言う体裁なんですが

そのロシア連邦保安庁のネフスキーとシークレットサービスのケリー・フーがタッグを組んで、孫娘を探しながら、テロリストのマーク・ダカスコスと戦うんだけど
実は随所に映画の小ネタとかコメディ感を挿入させた
ある意味アレクサンダー・ネフスキー出演映画のわりにはアクションも
映画としてのプロットもかなりユルユルな作品でしたねぇ

ということでこの米外相の娘、最終的には敵の手に落ちるんですが
所謂ロシアのSNS相手のミュージシャンと「ローマの休日」ならぬ”モスクワの休日”を楽しむのですが
それに巻き込まれ右往左往する大男と暴力姉ちゃんの凸凹コンビの活躍を・・・
っても先が読める大した捻りも無く進むストーリーにちょいイラつくのも事実

映画ネタをもう一つ、悪役のマーク・ダカスコスは
モスクワの町中でジェット・リーに間違えられるという悪ノリジョークな小ネタもあったりしていて
製作側は結構楽しんでいたのかも

米露合作映画としてなのか出てくる役者が、ある意味殆ど過去の人ではあるのですが
トレホおっさんを筆頭にウィリアム・ボールドウィン、トム・アーノルド、バイ・リン、マシアス・ヒューズ、そしてエリック・ロバーツという豪華さなんですね

2017年製作、アメリカ・ロシア合作映画
アンジェイ・バートコウィアク監督作品
出演:アレクサンドル・ネフスキー、ケリー・フー、イフゲニー・スティチキン、トム・アーノルド、エリック・ロバーツ、ウィリアム・ボールドウィン、マーク・ダカスコス、ダニー・トレホ
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女賭博師乗り込む

2018-11-02 21:28:24 | 邦画
映画「女賭博師」シリーズの「昇り竜のお銀」などで知られる女優の江波杏子さんが、先月27日に肺気腫(慢性閉塞性肺疾患)の急性増悪のため亡くなったことが2日、分かった。76歳だった。所属事務所が公式サイトで明かした。また報道各社にFAXで発表した。
と言うことで”登り竜のお銀さん”こと江波杏子さんがお亡くなりになられたと言うことで
私的には役者さんの訃報に接しても殆ど追悼の記事を書かないのですが

任侠映画ファンとしては”緋牡丹のお竜さん”と”登り竜のお銀さん”は
ある意味特別な存在と言うことで
江波杏子さんの作品を探したら
ここのブログでも江波さんの代表作「女賭博師」シリーズは第一作から五作目まで
一応記事にしていたので

江波杏子さんを偲んで6作目のこの作品を急遽
ってことで、一応任侠映画の範疇に入れていい作品なんですが
もう今日の一日一本任侠映画は「関東無宿」を書いてるので、追悼別枠としておきますね

この「女賭博師」シリーズはYKと言う会社が2000円以下の価格で
移動販売の駅のコンコース当たりで売られていましたが
旧大映の遺産を正式に継承してる角川映画から正式に2017年に全シリーズ販売されたものを
全作購入してまして急遽探しだして来ました

この回は芸者の置屋で育てられた銀子と妹の昌代は
芸者を嫌い姉は壷振り胴師として横井興業の賭場で専属胴師を勤めており
妹は三味線の腕はしっかりとしてるものの、これまた芸子の世界を嫌い女ばっかのGSにはまり
横井のクラブでstageを勤めておりますが無類の博奕好きな女の子

ってことで姉に江波杏子さん、妹に安田(現大楠)道代さん
もう安田さんがプロットの展開で姉の足を引っ張るのが見え見えの展開であるんだけども
何回みても見いってしまいマスよね
今回の敵役は山茶花究さんと
女同士の歪みのベクトルがなんと主人公が今回
女胴師➡芸者➡女胴師ってことで
胴師としては三条魔子さんと芸者としては長谷川待子さんの二方向からせめらる

置き屋の母親の死をきっかけに壺振りを辞め壷に封印するんですね
まさかの壷の封印切りでしたが

こういった凛としたお銀さんが実にいい

このシリーズのクライマックスは任侠映画ではありながら緋牡丹のお竜さんとの違いは
斬った張ったの激闘ではなくて
実にうまい緊張感を観客にしいらせる盆呉座の上での勝負
この緊張感への持ってきかたを楽しむ作品

1968年製作、日本映画、大映作品
長谷川公之脚本、田中重男監督作品
出演:江波杏子、安田道代、三条魔子、長谷川待子、浪花千栄子、滝田裕介、早川雄三、山茶花究、上野山功一
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関東無宿

2018-11-02 03:05:17 | 邦画
1963年製作の日活映画
今年の6月頃にチャンネルNECOで録画したものを視聴
言わずと知れた清順美学の極致の任侠映画と言うことで
「極道の紋章」の合間に一日一本任侠映画を見ていく企画の
本日の一本に・・・

確かに任侠やくざを主人公にして
落ち目の組をなんとか建て直そうと躍起になる小林旭の着流しやくざ映画っていうウリなんだけど
っていうことで確か2、3回は見ている筈で、私の中の認識でも任侠映画の範疇に入れていいって思っていたのですが
そこは清順さんにかかるとって言うか清順マジックで
やくざの世界観を借りてなんと実らない男女のメロドラマだったなぁ
っていうことが今回見直してみて感じたのは何でだろう?

オープニング松原智恵子や中原早苗のセーラー服JKが登場してきますよね
怖いもの見たさで刺青の彫り場面を見たり
落ち目の組員の野呂圭介に中原早苗が売り飛ばされちゃったりと
結構女の扱いがぞんざいスギなんです
その好例が松原・中原とかクレジットではいい位置にいるんで
ネームバリューから言っても、前半のプロットの展開から見てても松原がヒロインで
小林旭とJKながらも恋仲のヒロインっていうような・・・
でもお話の展開の中でいつのまにか松原智恵子はFOしてしまってる

ってことでメロドラマのヒロインはもう何番手かのクレジットの伊藤広子っていう女優さんに移行してしまってる
それもサマ師の女房でありつつ小林との不倫に走ってしまうという

いやこんな映画だったんですね本当は
世間サマでは賭場あらしの二人を斬り捨てたら障子が倒れ真っ赤なホリゾントっていう

こんなシーンが清順映画の真髄みたいに喧伝されていますが
この障子がバタンに拍子木タターンっていう打ち込みが入って
安部徹親分所までの道行きシーンが完全に歌舞伎舞台の演出になっていたのね

障子窓の向こうの外景の色が様々に変わったり
映画じゃご法度なんでしょうが線状の光線とか物体が被写体を横切っていたりと
独特の映像感覚でしたが
そういや野呂圭介も中原早苗探しに行って、伊藤雄之助とのバクチ対決以降これまたFOしちゃってましたねぇ

しかし、ヒロインとなっていた伊藤広子さんって何者?

1963年製作、日本映画、日活作品
鈴木清順監督作品
出演:小林旭、松原智恵子、平田大三郎、中原早苗、伊藤雄之助、野呂圭介、江角英明、柳瀬志郎、長弘、殿山泰司、信欣三、伊藤弘子、高品格、安部徹
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