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MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

毒娘

2024-09-09 05:05:32 | 邦画
日本映画を積極的に見ていこうという企画と
今まで食わず嫌いだったJホラーも積極的に見ていこうっていう
二つの企画で見た作品だったが
この映画っていうか映画の情報をほとんど入れずに見終わってから周辺情報を探るひとですから、見終わって
いやその前に言わせてもらうならばこの映画「毒娘」ではなくて「毒親」っていう映画だったって思ったのは私だけだろうか
もちろん“毒親”は父親ですし、もう自分勝手で独善的で周りを見れない鬱陶しくかつダル〜な父親
彼を演じてる竹財輝之助さんがハマりすぎでして殺された時ザマぁって思ったのも私だけ?
 
って話がそれましたが見終わって意外だったのが“毒娘”ちーちゃんを演じてたのが伊礼姫奈さんだったこと
今まで何本か彼女の作品見てきてますが慎み深くかどうかは知りませんが静かでおとなしい役の彼女しか見てきてないもので
これにはびっくりしたしメイクで伊礼姫奈さんだとは最後までわからなかった
監督が内藤瑛亮さんで今まで私が見てきた彼の「ミスミソウ」も「許された子どもたち」もみんな中坊が親を殺す映画だった。
 
一般的言っても真っ赤でこの家に執着するちーちゃんに視点論点がどうしてもいきがちですが
私は最初に書いたようにこの映画
家族のあり方っていうか親の娘を育てるというか子が親を、親が子を愛することの大切さを描いた作品で
ちーちゃんの親も実際には親失格の両親だったし、深瀬萌花の父親は後妻に全てを任せぱなしのダメオヤジだったから先妻を殺してしまってたわけでその反省もなく自己中でことを運ぶひと
後妻に入って年頃の娘との付き合い方をてさぐりの佐津川愛美さんって柄が小さいのもあってまさかの姉妹みたいに見えてしまうのがこの映画の難点ではありましたが
 
そんな家庭に窮屈を感じる年ごろの娘
前の事件で手に火傷を負っての登校拒否なんでしょうね
そう言ったつもり積もったものがちーちゃんの自由奔放な生き方に共感されていく心理がわかるだけに
余計父親のクズ加減が萌花の中で増長されていくのもわかる
この監督実にここいらの児童心理をとらえるのが上手ですよね
 
まぁ見る人によって賛否が分かれる作品でしょうが、内藤瑛亮の過去作品を見てきてる私にとっては賛と言える映画
ただ過去作に救いガなかったもののこの映画のラストにはしっかりとした救いを描いておられてたのも評価できるけど
そー言やこのレビューではちーちゃんについてなんも語っていないってドーユーこと。
 
 
2024年製作、日本映画、「毒娘」製作委員会作品
内藤瑛亮共同脚本・監督作品
出演:佐津川愛美、植原星空、竹財輝之助、伊礼姫奈、馬渕英里何、凛美、内田慈、クノ真季子
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修羅のみち7 暴力金融列島

2024-09-08 18:35:27 | 邦画
続けて見てきてる「修羅のみち」シリーズももう7話ですか
監督が小澤啓一さんから佐々木正人さんに代わり
ゲストの又野誠治さんと清水宏次朗さんが居残りってことで
この第7話と次作の第8話と
二本撮りだったようですね

一応お話の手順として龍馬が大神組の三代目を継承し兄の南條が最高顧問
そして大和武士さんが組長代行という最高幹部に就任しての襲名披露から本編が始まり
そこに先代時代の清水宏次朗演じる百瀬がなんと10年ぶりに務所から出てきて
っていうか大神の若者とお約束の悶着もきちんと用意されて見せ場も十分

さらに関西の黒田もなんと殺し屋として軍事会社経営の又野誠治演じる戦闘エキスパート熊沢を雇っており
襲名式での熊沢の先生パンチを浴びる大神組
今作はまた銃弾を顔に被弾すると首が爆発するCGを結構使ってきてまして
劇終直前に龍馬の弾が黒田の顔に命中し黒田は顔をなくして倒れますが
これは影武者だったのね

まぁ関西山王組はなんとか東京に足掛かりをと闇の資金3000億を使ってダミーの金融会社でボロ設けを企むもの大神のシマうちということで蹴散らされ
さらにアメリカマフィアとの連携で政治家と結びついての企業買収をも南條によって潰されてしまった黒田に
龍馬は精鋭を連れて大阪に乗り込み黒田を追い詰めて
先程書いたように黒田を倒したものの影武者だったのね
清水宏次朗さんは黒田に取り入っての二重スパイとして活躍を見せてくれたり
松田優さんと互角にタイマン勝負してましたねぇ
っていうかようやっと、多分隠し撮りなんでしょう
銀座通りを闊歩する大神組の連中の映像も流れましたねぇ

2003年製作、日本映画、ナック作品
佐々木正人監督作品
出演:原田龍二、渡辺裕之、小西博之、力也、松田優、亀石征一郎、清水昭博、大和武士、永倉大輔、又野誠治、若翔洋、横山エミー、C.スピルマン、奈良坂篤、坂本万里子、織田無道、清水宏次朗、力也、松方弘樹
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三十六人の乗客

2024-09-07 18:49:05 | 邦画
1957年の東宝映画
これは衛星劇場で拾っておいたものの録画視聴ですね
っていうかいわゆる16:9のモニターフルサイズ映像でしたが、多分35mmスタンダードサイズの映画を左右の両縁らずにフル画面にトリミングしても衛星劇場側がOAしていたようで完全フル画面で映像が見られました

いや日本映画のある意味隠れた名作と言っても過言ではないサスペンス映画
まさかの扇千景大先生の若き日のお姿を堪能できるとは
ってことで皆さんお若いお若い
天津敏さんなんて若手刑事ですからねぇ

主役は小泉博さん、ホームの東宝映画では線の細い二枚目のイメージで売られてるお方が人生にシギとに疲れて奥さん置いて不倫相手とスキー逃避行しようって言うような刑事役でも汚れ役にさせてないとこは犯人役の佐藤允同様にしっかりとした自社俳優への管理体制ができてるってことなんですかね
志村喬さんが映画を締めておられていましたが

スキー夜行バスは東宝さんですから小田急さんとのタイアップだったようですね
小田急バスの外観塗装は現在と変わらない赤い横線模様なんですね
ただ現在は車体に犬はいない
そういやあの犬はいつ頃からいなくなったんだろうって見てて思ったが全くいついなくなったのか記憶にない

現代なら携帯電話でツーカーですけどこの時代警官がそれぞれの駅に県警の縄張り越えて連絡に来るんですね
一番これはないだろうって思ったのは一応拳銃携帯犯とはいえ、
埼玉県警の刑事が申し送りって刑事に拳銃渡すシーン
いくらなんでも拳銃管理の厳しい機構ですからましてや自県警の警官ならともかくも管轄外の刑事に拳銃譲渡は有り得へんやろって言う見てましたし
犯人に見つかってバス外に捨てらされる羽目になるんですから
もう論外ってその拳銃を地元のバカガふたたびバスに戻すなんてありえへんわ

まぁ犯人は誰かっていうのがメインシノップスになるんで
まぁ怪しい人物ばかりの癖のある役者さんを配しているんですが
役者にそれぞれ振り分けるて配していくとだいたい誰が犯人か見てるこっちには自然とわかってしまうという難点が映画にはあってねぇ
幾らこいつがこうであいつがどうでって小泉博が一人ゴチて見てもわかる寸法ですが
今作ではあえてその裏を製作側が書いてくれた一幕もあったりして
ちょっと凝ったつくりでしたねぇ
いや面白かったというかよく出来てた作品でした

昭和の時代ですからねぇ、夜行バスの中では乗客は車内でタバコ吸い放題なのね

1957年製作、日本映画、東宝作品
杉江敏男監督作品
出演:小泉博、淡路恵子、志村喬、扇千景、千秋実、多々良純、佐々木孝丸、若山セツ子、一の宮あつ子、堺左千男、宮島健一、瀬良明、森川信、天津敏、佐藤允、中谷一郎
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黒い傷あとのブルース

2024-09-06 17:22:22 | 邦画
1961年製作の小林旭と吉永小百合初共演作品だそうで
一応チャンネルNECOでのOAで拾って置いてそのままになってたものが
ようやく日の目を見たって言う感じだが
最初に言っておく、一応ヤクザものの範疇に入る作品でありますが
実に吉永小百合がヒロインとして映画に登場するのは良いとしても
そのためかどうかは知りませんが
映画自体が大甘な作品となってしまって
実に締まらない作品となったんですね
 
吉永小百合と偶然出会いちょっとした恋心を抱いた旭さんが
そのため当初の目的であった復讐という行動原理が少しずつ崩れていくと言う
誠にヤクザの復讐劇としては実に物足りない作品になってしまうと言う体たらく
多分にオープニングとクロージングを挟んで旭の回想として物語が語られているのですが
 
落ち目の堤組を救うために三郎は親分の言いつけで神戸に拳銃の密売に出向くものの
大阪志郎に騙されて彼だけが警察に捕まり、5年の刑期を終えて大阪を求めて横浜に戻ってくると堤組は解散しており姐さんと息子は貧乏暮らし
なんとか弟分の郷鍈治と
を見つけ彼を頼りに大阪志郎を探し当てるもその娘に吉永小百合
二人は密かに恋心が芽生えており
旭を騙した過去の父の悪事を知って詫びとして500万を用意できる娘っていうのもアレだけど大坂志郎の後ろにさらに黒幕がいて
大坂志郎と旭を始末しようとするものの一応逆に撃たれて敵討ちは終わるが
大坂志郎を死なせてしまった負い目から吉永小百合を一人残して夜霧の向こうに去っていく旭
 
まさかの裕次郎さんのムードアクション映画の若者版見たいな作りの映画でしたが
映画自体の軸足が恋にも敵討ちにも比重がかかっていなくて勝手にかたが付いていってしまうと言う実にあっけない作品だったかな
 
1961年製作、日本映画、日活作品
野村孝監督作品
出演:小林旭、吉永小百合、大坂志郎、神山繁、郷鍈治、近藤宏、深江章喜、稲葉義男、東恵美子、明石佳子、紀原土耕、木島一郎、澄川透、久遠利三、松本染升、牧村旬子
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修羅のみち6 血染めの海峡

2024-09-05 17:23:43 | 邦画
綱渡り的な8月末のブログアップ作品のタイトロープでの緊張感持たせてるようやっと止めましたので
1日二本アップの二本目の記事作品として先月から見てきていた「修羅のみち」シリーズを続けていこうかと思っております。
 
前作「修羅のみち5 東北(みちのく)殺しの軍団」で、何が裏で起きていたのかは噂ばかりで真相は知る由もありませんが「修羅が行く」から続いてきてた主役の哀川翔さんが劇中で敵と狙う関西山王組黒田組組長黒田虎雄と命のやり取りの果てに
ついに黒田に斬られてその命を落とすと言う事で
シリーズちょうど前半でシリーズからの降板を余儀なくされて
 
なんと今作から主役を関東共住会大神組は組長を初代、二代目と黒田に殺されて今はトップが空席のまま
一方大阪では関西山王組三代目が急逝し、これまた身内での暗闘の果てに黒田が山王組を継承して
全国制覇の野望に萌えてる時に
なんと山王組本部に一人の若い男が侵入し組員を警棒一つでなぎ倒して一部階を爆破すると言う事件が起きた
防犯カメラからの映像で犯人は大神龍馬とわかり、なんと先代大神組長の忘形見でありなんとフランスの外人部隊の軍曹だった男だと判明
 
日本統一の野望を胸に黒田はまず北海道を山王イロに染めるために北海道に渡る
その黒田を追って龍馬も北海道に現れる
北海道では現地の親分熊寺組が代議士の秘書に義理の息子南條鷹宏を送り込み彼は次期代議士の候補でもあったのだが
代議士と熊寺を黒田に殺されその性分を表す
なんと大神の息子で小学生から今日まで熊寺に預けられて育てられてきたのだった
そんな南條鷹宏を演じるのが渡辺裕之さん、実はこのシリーズ第一作では山王組の組員として出演されたのですが
今作から黒田を狙う実は龍馬とは腹違いの兄としてのでレギュラー出演ですね
 
女子プロレスの井上貴子さんがロシアの殺し屋として出演されておりそのアクションの素晴らしさを見せてくれてましたが
今作は龍馬が元外人部隊っってのもあってけっこうワイヤーアクションが多く採用されていましたねぇ
いや首だけの武蔵拳さんよくできてた造形でした
 
まぁ新章再出発としての一応人物紹介を兼ねての作品でしたが
井上貴子さんが出演されてることでアクションシーンがイキイキと撮られていたのが良かったかな
力也さんが良い役すぎるぜ
 
2003年製作、日本映画、ナック作品
小澤啓一監督作品
出演:原田龍二、渡辺裕之、小西博之、力也、松田優、小林慈央、白国秀樹、清水昭博、大和武士、永倉大輔、武蔵拳、生井健夫、松岡憲幸、伊達弘、田島好人、山下規介、松方弘樹
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夜をひらく 女の市場

2024-09-01 18:19:59 | 邦画
2、3日前に梅宮辰夫さんの「夜の女(スケ)狩り」をブログアップしたときに書いたんですが
この作品を日活の小林旭作品だって思い違いしてたって言うようなことを
そして今見つけました私が思い違いしていた日活の小林旭作品がこの「夜をひらく 女の市場」だったんですね
まぁノロノロ台風とそれによるゲリラ雷雨がいつ起きるかわからん状態で出るにでられぬ缶詰って事で探したらようやっと見つけ出せました
多分に雨模様の影響で気温もすごしやすかったってのも寄与すていたかなぁ
汗かかずにエアコンない部屋で探せたから

そうなんですね梶山季之の原作から始まり主人公をそのままいただいて4本の「女の警察」をシリーズ化して
次に同工異曲な「ネオン警察」2シリーズの間隙に作られたこの作品ですから旭の「女の警察」シリーズの一本として計上されてもおかしくはない位置に存在してる作品でもあるわけで
多分に現在ではその位置に置かれてる作品ではあるんですが

今回初見てみて、何となく雰囲気はシリーズ作品と言ってもいいかもしれない銀座の夜の世界での夜の蝶の引き抜きに他ならないものの
どことなく雰囲気が「女の警察」や「ネオン警察」と明かに違う
まぁこの「女の市場」だけは東映での男と女の夜の世界を描いてきた「夜の歌謡」シリーズのほとんどを書いてきた成沢昌茂さんがこの映画の脚本書いてるのでどうしても男として女の抜き差しならないドラマ何日活って感じがしなかったのも事実ですね

血は水よりも濃いという根源的はプロットを基本として引き抜きというよりは店一件ノロノロ女全員を新店舗日本持ってってしまうという奇想天外にも驚かされし
それによってヤクザに弟分は傷つけられ内縁の女は殺されるという
この映画に関しては血腥さが押し出されてお色気が中途半端に成り下がったのと
何故に中山千夏まで出演してるのかも意味がないような・・・
クライマックスのアクションもうさほど見せ場にもなってなかったし
そういう意味でもこの作品はシリーズの一本というよりかは偶然が重なっての単独作品と見ておいたほうがいいような気がした次第であります。

まぁ青江三奈さんが出演されて「池袋の夜」を劇中で披露してるっていうのも「女の警察」の一本ととみられる要因であるのかもしれない

1969年製作、日本映画、日活作品
江崎実生監督作品
出演:小林旭、山本陽子、中山千夏、青江三奈、内田良平、長谷川照子、川地民夫、加藤嘉、沢知美、松井康子、上田吉二郎、藤田憲子、雪丘恵介、木島一郎、柳瀬志郎、榎木兵衛、浦辺粂子
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高野豆腐店の春

2024-09-01 05:05:19 | 邦画
日本映画を積極的にみていこうという企画で視聴した作品という事で
これは藤竜也さんが主演だし是非にもみたいなぁって思っていたら
なんと私が使わせてもらってるGEOさんには導入されておらず、仕方なしにセル版を手に入れておいたんですが
 
今日はもう早いものでなんと9月1日ノロノロ台風が日本列島でウロウロしてついに雨中の中で8月も終わりを迎えたものの
レンタルとしての9月の初日は4日になるのでこのようにレンタル作品が枯渇してくるとセル版が出てくるしか仕方無く
マァこんな時のために購入しておいたのかって言うような感じもしないでもありますが
いややっぱ買ってでも見る価値のある作品でしたねぇ
日本映画ってやっぱこう言った細やかな人情の機微を描かせると俄然ガラパゴス化が実は生かされてて日本映画も成長してきているんだなぁって思わされる
 
この映画のタイトル実は「たかのとうふてんのはる」って読むようで
劇中でも”アラこうやどうふてん“っていうセリフのやりとりもありましたし
ヒロインの一人高野とうふ店の一人娘の名前も春
ひょっとしたらこの娘の名前の春にもかかっていたのかもっていうように見るのはうがちすぎか
 
尾道の下町の商店街に有る個人経営の豆腐屋さん父娘を中心にして
今では失われ壊れゆくようなコミュニティを描いた作品
ことわりとして齢80前後の主人公っていうことと舞台を尾道に設定していたのは
なんとこの令和の時代の映画でも舞台を尾道にしたことは映画の主人公があの戦争と広島の原爆を映画の根底に入れたかったからだったんですね
そこは監督のこだわりでもあったようですね
 
そんな頑固親父が娘の再婚に奔走するお話を基本コンセプトにして
それを取り巻く人々との人情喜劇
マァこの父娘の2組のちょっとした恋愛模様を二時間弱に収めているんですね
いやまぁ見てると不思議と泣けるお話に仕立てているんですがそれが実に自然であざとくない
これが実にいい
こう言った作品は日本だけに通用するような作品なんだけど日本映画界は世界に通用するようなエンタメは作るつもりがないから
これはこれでいいのだろう
残念ながら私は泣けませんでしたが、久しぶりにいい映画を見たなぁっていう気分にはさせられた
 
2023年製作、日本映画、「高野豆腐店の春」製作委員会作品、東京テアトル配給作品
三原光尋企画・脚本・監督作品
出演:藤竜也、麻生久美子、桂やまと、小林且弥、黒河内りく、宮坂ひろし、赤間麻里子、山田雅人、竹内都子、菅原大吉、徳井優、中村久美
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うさぎのおやこ

2024-08-31 05:05:04 | 邦画
劇団10アンツの主催者でって言っても彼の演劇は見た事はありませんが
上西雄大を初めて知ったのはオールインが作る任侠ドラマのVシネでして
お顔とお名前を一人の俳優さんとして認識させてもらったわけで、こう言った任侠ドラマを見る中で顔と名前を一致させるちゅうことはそれなりに作品の中で何かそうさせる演技をしてるってことでして
 
そんな彼が監督して赤井英和と共演した「ねばぎば 新世界」を見てから、彼の作劇術にハマって「西成ゴロー・・・」二部作のアクション映画を見、さらに彼自身の本来描きたかった社会的弱者に焦点を当てた「ひとくず」や「ヌーのコインロッカーは使用禁止」などほぼ全作品を見てきましての最新作のこの作品
 
今作は「ヌー・・・」でも発達障害者を演じていた徳竹未夏さんを再び起用しての発達障害児と彼女を取り巻く医師と家族との物語を88分の作品にまとめた作品
劇団員の古川藍さんは上西作品全作品に出演されているんですね
今作ではヒロインを見守る行政の福祉課職員でしたねぇ
徳竹未夏さんはほんと小さいお方ですから今ヒロインにはピッタリの感じが良かったかな
そんなヒロインの生活に疲れてギャンブル依存症のネグレクト的な母親を演じてるのも劇団の女優さんだったのね
彼女にも問題があるものの上西監督の目線は実に温かい
 
このような社会的弱者の映画って暗くじめっとした作品になりがちなんですが
それを娯楽映画に昇華させることに関してヒロインの新しい医師を同じ目線で見られるこの人も全く一種の発達障害でもあるわけで彼の場合電車にきちんと行き先まで乗れない
そんな医師にして作品にコメディ風味を加味させてみたり
なんとフーゾクのやくざを絡ませてドラマ性をうまくかみあわせてくるところなど実に見事
っていうかさすがやくざを演らせたら迫力あるよね、人をたらしこむいやらしさと暴力性を見事に演じてる萩野崇さんは上西さんとはオールインでの戦友だし
水上竜司さんまで今回は強面から卒業させていたし
 
フーゾクのお姉さんを演じていた華村あすかさんは女優さんとしては今作全く劇団員じゃなかったのね
なんか他作品を見てみたくなるほどの美人さんでしたねぇ
彼女あれからどーなったんだろう
ってか電車にきちんと乗れない事のために法善寺でロケされてんですかねぇ
あそこは“なんば”で降りるしかないんだけどちょっと歩くの難しいんだよね何線の“なんば”でも
 
きちんと娯楽作品として寄与されてた萩野さんはやっぱすごかったなぁ
それにしても青木玄徳はいらなかったような気もするんですが
まぁフーゾクに華村あすかさんを落としたって事ですよね
 
2021年製作、日本映画、「うさぎのおやこ」作品
上西雄大製作・脚本・編集・出演・監督作品
出演:徳竹未夏、清水裕芽、古川藍、華村あすか、水上竜司、青木玄徳、萩野崇
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夜の女(スケ)狩り

2024-08-30 18:29:23 | 邦画
はじめ邦題から小林旭の日活映画だと思って録画の円盤かけたらなんと岩礁に弾ける波頭の三角マークだできて・・・
時代的には1972年製作ですからあながち日活映画ってさほど遠くはなかったものの
東映さんということで梅宮辰夫さん主演の任侠映画との抱き合わせシスタームービー扱いの作品だったのね
 
まぁ時代的には任侠映画という金看板というか金脈が爛熟期を迎えた時代でもあり猫も杓子も映画のシノプシスにはヤクザと愚連隊がどんな映画にも入り込んでた時代ですから
この作品も主舞台は海外のバンコクにその基本を置いてはいるもののセットとか俳優でゴマかして海外ロケも全くしてない作品
主人公の男は日本で食いつめ指名手配を受けて国外逃亡してバンコクで女衒というか夜の世界に女を手配して利鞘を稼いでいたものの
ここにもいられなくなり日本に舞い戻り刑期を務めて沙婆に出てきてまた夜の世界で今度はバンコクから女を手配するよるの世界で生き始めると土地の愚連隊とぶつかるのは必至
その愚連隊はバンコクで世話になった人の仇でもあると言う事と
 
これまた古い金看板の女親分の一本独鈷の一家の娘がバンコクからの留学生受け入れの施設を作ろうとするものの愚連隊に騙されて
観光ビザではない留学ビザでのジンガイさんを夜の世界には供給するための施設作りに騙されて・・・
相変わらずの梅宮辰夫という特異なキャラを生かしての映画ではあるのですが
なんか同音異曲の三本程のシリーズ作品の一本らしい作品だったようで
映画としてはちゃんと作ってはいるものの
なんだろうあんまり面白くない作品だし光川環世と工藤明子の二枚看板に清川虹子お姉さんも加わってしまうとヒロインの焦点がボケてくるし
 
大団円では敵も味方もどこから手に入れたのか機関銃のかぶっ放しだけで
あとは辰兄いも麟さんもなんとも真でいくというこれでよかったんかいっていうような終わり方と脱げる女優さんを助演にたくさん配してるのにノンヌードだったりと
かなりフラストレーションがたまる作品でした。
 
1972年製作、日本映画、東映作品
内藤誠監督作品
出演:梅宮辰夫、山本麟一、清川虹子、光川環世、工藤明子、岡田眞澄、中山昭二、高宮敬二、藤村有弘、南利明、渡辺やよい、集三枝子、片山由美子、小林千枝、丸山理映子、小林稔侍、八名信夫、中田博久、今井健二

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死闘の伝説

2024-08-29 19:12:36 | 邦画
台風10号発生時の予想では東京は昨日から今日あたり直撃でしたが
未だに九州に停滞している実に困ったちゃんでして
九州はもう居座られており大変だと思われますが、その余波がなんと東京にまで届いており
先程まで豪雨に見舞われて今も雨は強くなったり弱くなったり
そして9月2、3日に東京を通過予定だそうで、このまんま毎日こんな天気が続くようでして・・・
 
閑話休題、本日のもう一本は1964年製作の木下恵介監督脚本作品の
そう実に木下啓介映画に似つかわしくないタイトル「死闘の伝説」という作品
このような作品を木下フィルモグラフィーにあることさえ知らなかったけども
なんと言ったらいいのかそこはやっぱ木下作品だったなぁって見終わって思わされた作品だったけど
この時代の松竹映画的にはタイトル的には実に似つかわしくない作品
そして女優の松竹ここにありった感じの作品
岩下志麻、田中絹代、毛利菊枝、加賀まりこと女優さんが占めてのこのタイトルですからねぇ
 
話は変わるけどこの時代の志麻姐さんは実に清楚でお綺麗だったのね
そして加賀まりこ姉さんもお若くてピチピチしていた
そんな方々が雨に濡れ鼠になり泥に塗れて村人たちから逃げ惑う姿が見どころの映画だったかな
なんて言っちゃいけないんだろうけども見所はそこだけだったよね
 
昭和二十年8月の北海道の寒村、東京から家族で疎開してこの村にやってきた園部一家、村に定住するために村長の息子の嫁にと志麻姐さんが請われるものの躊躇いもあったとこに戦地病養で帰宅してきた長男の加藤剛さん
で迎えた村長の息子には新東宝から売り出し中に潰れて移籍してきた菅原文太さん
二人が顔合わせした時から不穏な空気が流れる
なんと文太さんは戦地で悪行の限りを尽くしていたのだったカレと同じ舞台だった加藤剛さん
それを知ってる兄は縁談をキッパリと断ってから
この園部家への嫌がらせが始まり、エスカレートしていき村八分状態に・・・
 
長兄として新たな疎開先を探しに出てる間に志麻姐さんと文太兄いが道で出くわして
文太兄いに襲われる志麻姐さんを助けたのが園部一家と家族的に付き合ってる加藤喜一家の娘加賀まりこ姉さん
弾みで文太兄いを石で撲殺してしまい
殺されたことと終戦間際で村から徴用された11人の息子たちの戦死がつたわったのとの相乗効果もあって
完全に村人たちは激昂して集団ヒステリー状態で園部家を村全体で襲い始めるというお話
 
まぁ文太さんは一応敵役としては活躍されてましたが肝心な時に園部の長男は留守だから祖母と弟は殺されるは
加藤喜一家も全滅させられるという体たらく
 
オープニングの松竹ロゴからクレジットロールまでとエンディングのエンドマークのみはカラー撮影で現在の村人たちの和気藹々な描写ですが本編はモノクロでしたねぇ
抑圧されてきた村社会がこう言ったひとつの事象で集団行動を浮かされたように起こすって
どこの社会でもあるじゃないですか
そんな社会現象を描いて一つの娯楽作品として昇華させる手腕は流石に見事としか言いようのない木下作品でした。
 
1964年製作、日本映画、松竹作品
木下惠介製作・脚本・監督作品
出演:岩下志麻、加賀まりこ、毛利菊枝、田中絹代、加藤剛、菅原文太、加藤喜、花澤徳衛、浜村純、岡田可愛
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