ABBAのヒットナンバーで繰り広げられるミュージカル「マンマ・ミーア!」(2008)の続編。前作のキャストにリリー・ジェイムズが加わり、「マリーゴールド・ホテル」シリーズで脚本を手掛けたオル・パーカーが監督・脚本を務めています。
マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー (Mamma Mia! Here We Go Again)
ギリシャ・カロカイリ島。ソフィ(アマンダ・サイフリッド)は、母ドナ(メリル・ストリープ)との夢だったリゾートホテルを完成させ、オープニングパーティの準備に追われていました。そんな折、ニューヨークにいる夫のスカイ(ドミニク・クーパー)から、いっしょにこちらで暮らさないかと誘われ、心が揺れ動きます..。
前作「マンマ・ミーア!」は映画もブロードウェイの舞台も見ている大好きなミュージカル。続編の本作は、シアターで何度も予告を見る機会があり、そのたびに音楽に合わせて体をゆらしながら楽しみにしていました。私はABBAを聴いた世代なので、ヒット曲はだいたい知っていますが、当時は健全すぎるサウンドがあまり好みではなかったのです。
でも今、ストーリーにのせながら聴くと、メロディにも歌詞にも自然と感情移入するのを感じます。時代を経ても色あせない魅力があるのはすごいことだと、ただただ感服します。思いっきりハッピーになれるすてきな作品でした。
映画は、ソフィがホテルの準備に奮闘する現在と、ドナの若き日の物語とが、リンクするような形で進行していきます。若き日のドナを演じるのがリリー・ジェイムズ。本作ではメリル・ストリープは陰にまわり、アマンダ・サイフリッドとリリー・ジェイムズのダブル主演となっています。
そして、ソフィにはどうして3人のパパがいるのか? ドナは3人とどうやって出会ったのか? その秘密が明らかになります。3人のパパと、ダイナモス(ドナが若い頃に結成したボーカルグループ)の3人は、現在と若い頃とそれぞれ2人の俳優が演じていますが、雰囲気をよく似せていてびっくり。
たとえばハリー(コリン・ファース)は、若い頃から理屈っぽくて生真面目だったし、ビル(ステラン・スカルスガルド)は気ままな遊び人風といった感じ。サム(ピアーズ・ブロスナン)の若い頃を演じていたのが「戦火の馬」(2011)のジェレミー・アーヴァインだったのもうれしいサプライズでした。
リリー・ジェイムズもすごくチャーミングでした。メリル・ストリープにそれほど似ているわけではないのに、陽気で人懐こくて生命力にあふれていて、きっとドナの若い頃はこんな感じだったんだなーと思わせる力がありました。アマンダ・サイフリッドの美声は「レ・ミゼラブル」で知っていましたが、どの俳優さんも歌と踊りがすばらしかったです。
冒頭からノンストップでノリノリの音楽が繰り広げられますが、一番盛り上がったのはやはりダンシング・クイーンの場面です。
ホテルのオープニングの準備がすっかり整った時に、嵐がやってきてすべてが台無しになってしまいます。船も欠航し、誰もパーティに来てくれない...とソフィが涙ぐんだところに、満艦飾の船。そして全員によるダンシング・クイーン! ここは予告で何度も見たシーンなのに、感動してほろりとしてしまいました。
そしてパーティが始まるころ、満を持してソフィの祖母が登場。演じるのは歌姫シェール! シェールのラスボス感が半端なく、彼女が歌い始めたとたん、これまでのストーリーが全部持っていかれるほどのすさまじい破壊力でした。^^;
やがてソフィに赤ちゃんが生まれ、洗礼式の場面も感動的でした。祖母から母、そして娘、孫へとつながっていく命のバトンに胸が熱くなりました。
この映画の前作は舞台作品を超えてとても良かったですよね。
ABBAの健全さがこの作品らしさでもあり、同じ頃に3人の男性と…というビッチな話なのに全くそれを思わせないところも、この爽やかな歌あってこそなのでしょうね(笑)
2作目も気になっていますが、1作目で観ている時には楽しかった幸せオーラ全開ストーリーにちょっとだけ気持ちが付いていけない私でした…
ドナ、よく考えたらすごい設定ですが
3人の男性とあと腐れなく、今もすてきな関係を続けていられるのは
彼女の魅力と人徳ですね。^^
若い頃を演じるリリー・ジェイムズもすごくよかったですよ。
個人的には前作以上に楽しめましたが
気持ちが乗らない時もありますよね。
メリル ストリープが近年ポストなどの映画で忙しく、マンマ ミアへのフル出演を検討するとあと1年半待たないといけなかったらしく、苦肉の策で死んでもらう…と、彼女も納得のストーリー展開にし、出番を少なくしたらしいです。ちょっと無理のある展開でしたが、そこはABBAマジックでオッケーみたいな。その穴にシェールを配置し大成功でしたよね。素晴らしい歌でした、フェルナンド!!!
最高に楽しい作品でしたね♪
前作もおもしろかったですが、今回の監督さんは
年を重ねた女性や男性を魅力的に描くのがすごく上手なので
前作以上に楽しめた気がします。
そしてもちろんABBAの音楽も魅力もありますね!
メリル・ストリープ、なんとそういうわけだったんですね!!!
序盤でいきなり明らかになって、え???と驚きましたが
その分、リリー・ジェイムズとアマンダ・サイフリッドがよくがんばっていましたね。
クライマックスでシェールの歌、そして洗礼式ではメリルのシーンもあって
大満足のエンディングでした☆