オラファー・エリアソンを見に東京都現代美術館を訪れましたが、チケット売り場でポスターに惹かれ、あわせてこちらも見てみることにしました。
カディスト・アート・ファウンデーションとの共同企画展 もつれるものたち
(コロナの影響により日程変更 6/9~9/27 開催)
カディスト・アート・ファウンデーションは、パリとサンフランシスコを拠点に、社会性のある現代美術の作品の収集と展示を行っている組織だそうです。本展では、12人/グループの若手アーティストが参加し、作品を通して現代社会の問題を提言していました。(写真撮影可)
トム・ニコルソン「相対的なモニュメント(シェラル)」2014-2017
第1次世界大戦時に、オーストラリア兵がガザから持ち帰ったシェラル・モザイクが、オーストラリア戦争博物館に展示されているそうです。オーストラリア人アーティストのニコルソンは、新たなシェラル・モザイクを作り、ガザに返還するという展望を持っています。
岩間朝子「ピノッキオ」2020
第2次世界大戦時、日本軍が松の根から航空燃料を得ようとした史実を知った岩間氏は、開発方法や、ドイツやフランスでの松の木の利用について調べ、採取に使用する道具や蒸留装置、人間と松の木をテーマにした作品を作り上げました。
磯部行久「不確かな風向き」1998
風のエネルギーの流れによって絶えず変容する環境を表現したコラージュ的な作品。
磯部行久「国土庁調査 大阪湾 耐震土地条件図」他 1976
地図好きの私の目をとらえた作品です。ペンシルベニア大学で地質学などを学んだ磯部氏は、国土庁から委託され、大阪湾と六甲山のエコロジカル・マッピングに携わりました。科学と美術を織り交ぜた地図作成によって、環境問題への提言を行っています。
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このあと、館内のカフェ「二階のサンドウィッチ」で軽くお昼にしました。
個性的なサンドウィッチが何種類もあって、どれもおいしそう! 私はチキンを使ったバインミーをいただきました。
食後はせっかくなので、美術館所蔵作品も見ることにしました。
MOTコレクション いま―かつて 複数のパースペクティブ
(コロナの影響で日程変更 6/2~9/27開催)
東京都現代美術館は、戦後美術を中心に約5500点を所蔵しています。今回は、3年間の改修期間に寄贈された400点の中から、180点が展示されています。(一部を除き撮影不可)
1階展示室の入口空間に展示されている、アルナルド・ポモドーロの「太陽のジャイロスコープ」。以前は屋外に展示されていたそうですが、この度の美術館改修を機に、修復してこの場所に移設されました。
中世の天球儀から着想を得たというこの作品は、太陽と地球、地球と月、朝と夕という対比が、時の移ろいとともに位置関係を変化させていく様子を表現しているそうです。
松江泰治「JP-13 02」2017
(画像はサイトからお借りしました)
コレクションの中で特に心をとらえたのは、松江泰治さんという写真家です。アンドレアス・グルスキーのような作風で、東京の風景を切り取っています。上の作品は、東京の木場を空撮で撮影したものです。
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