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オラファー・エリアソン ときに川は橋となる

2020年08月08日 | アート

東京都現代美術館で開催されている「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」(Olafur Eliasson - Sometimes the river is the bridge) を見に行きました。 

オラファー・エリアソンは、デンマークとアイスランド出身の現代美術家。光や水を使った大がかりなインスタレーション作品で知られています。私が初めて彼の作品に出会ったのは2008年のニューヨークです。

夕暮れのバッテリーパーク♪ (2008-09-02)

この時はエリアソンの名前すら知りませんでしたが、突然現れた巨大な人工の滝に度肝を抜かれ、後でニューヨーク・シティ・ウォーターフォールズというインスタレーションだと知りました。

また金沢21世紀美術館で、屋外の常設展示でエリアソンの「カラー・アクティビティ・ハウス」という作品の中に入ったことも、旅の思い出のひとコマとなっています。

本展ではサステナビリティ(再生可能性)をテーマに、エリアソンの作品17点が展示されています。科学の不思議を取り入れた体験型インスタレーションは、アートの枠を超えて楽しめました。(写真撮影可)

太陽の中心への探査 2017

展示室の中心に大きなガラスの多面体が吊るされています。ソーラーシステムによって周囲に映し出される幾何学的な光の模様が次々と変化し、まるで万華鏡の中に入り込んだような気分を味わいました。

あなたに今起きていること、起きたこと、これから起きること 2020

この展示室にあるのは3色のハロゲンランプだけですが、人が通り、動くことによって、壁に3色の影が映し出され、重なり合います。作品の主役は私たち鑑賞者なのですね。

サステナビリティの研究室 

ベルリンにあるエリアソンのスタジオで日々行われている、新しい作品を生み出すための実験とリサーチの数々。

中でも私を興奮させたのは、ミウラ折りを使った試作品の数々です。ミウラ折りは東京大学宇宙航空研究所の三浦公亮先生が考案した折り方で、宇宙機の太陽電池パネルなどに応用されています。20年ほど前に日本科学未来館で知り、深い感銘を受けました。

人間を超えたレゾネーター 2019

ガラスのリング状プリズムによって分光した光が、壁に同心円を描きます。このプリズムには、灯台の光が遠くまで届くのと同じしくみが使われているそうです。

おそれてる? 2004

3つの円形ガラスに特定の波長の光を反射し、補色が浮かび上がるよう加工されているそうです。次々と変わる3色のガラスと、投影された3色の影の組み合わせによって作り出される、光の不思議の世界を垣間見ました。

ときに川は橋となる 2020

大きな暗闇のテントの中央に置かれた小さなプールに12のスポットライトが当たっています。水に波を起こすと、周囲に12の波紋が映し出されます。波がやがて静まると、円い影となります。

ビューティー 1993

暗闇の中、霧状の水に光を当てて人工的な虹を作り出す、エリアソンの初期の作品です。この水の中を通り抜けることもできます。神秘的な美しさがあって、私は最も惹かれました。


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2 コメント

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☆ ノルウェーまだ~むさま ☆ (セレンディピティ)
2020-08-09 23:02:06
まだ~むさん、こんばんは。
アートとサイエンスが融合した、とても興味深い展示でした。
参加型?の作品も多く、楽しめました☆

エリアソンの作品は、かなり大がかりなものが多いので
どうしても科学の素地が必要となるのでしょうね。
現代のダヴィンチ?といえるのかもしれません。
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興味深い (ノルウェーまだ~む)
2020-08-09 10:50:29
セレンさん☆
どのアートもとても興味を惹かれます~~
インスタレーションは発想の豊かさが試されるのですね。鑑賞者たちが作品の主役だったり一部だったりするのも、とても面白いです。
科学とアートは実はとても同義だったりしますね☆
なんとなくダヴィンチを思い出しました。
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