是枝裕和監督が、カトリーヌ・ドヌーヴ主演、ジュリエット・ビノシュ、イーサン・ホーク共演でおくる、フランスを舞台にしたヒューマンドラマです。
公開時に見逃してしまった本作が Amazon Prime にあったので鑑賞しました。この作品、すご~くよかったです。昨年見ていたらベストに入れていたかも、というくらい私はとっても気に入りました。
フランスを舞台にフランスの名優たちが出演する、フランス映画ではあるのですが、まぎれもない是枝監督の作品になっています。家族がテーマになっているところ、子どもの自然な演技が引き出されているところなど、随所に是枝監督らしさを感じました。
母娘の長年の確執を描いてはいるのですが、重すぎず、むしろ軽やかさがあるのが心地よい。シニカルなセリフが飛び出したり、ところどころにユーモアがしのばせてあったり、流れるようなストーリー展開と会話のキャッチボールを楽しみました。
大女優のファビエンヌ (カトリーヌ・ドヌーヴ) が自伝を出すことになり、ハリウッドで脚本家をしている娘のリュミール (ジュリエット・ビノシュ) が家族とともにパリ郊外に住むファビエンヌのもとに、お祝いという名目で駆けつけます。
ところが自伝の内容は案の定、自分の都合のいいように書かれていて、リュミールは憤慨。長年ファビエンヌの秘書を務めてきたリュックも、自分のことが一言も書かれていないと、がっかりして故郷に帰ってしまいます。
リュミールが何かと話題にする ”サラ” という人物は誰なのか。やがて彼女はファビエンヌのライバル女優で、家庭を顧みないファビエンヌに代わって、リュミールにとっては母親のような存在でもあったらしいことがわかってきます。
母親である前に女優であること。自由奔放でわがまま放題に生きてきたかのように見えて、ファビエンヌ自身も犠牲を払い、自分の生きるべき道を突き進んだきたのでしょう。終盤に彼女がふと見せた素顔。その強さと弱さが彼女の真実の姿なのだと思います。
自伝のタイトルは「真実」ですが、女優が真実なんか書くわけないじゃない、というファビエンヌの開き直りがおもしろい。カトリーヌ・ドヌーヴはさすがの貫禄でした。
リュミールの幼い娘シャルロットが、フランスの子役に「私も女優なの。ハリウッドの」というところがかわいかった。亀のピエールにまつわるあれこれもおかしかったです。
ご覧になられたのですね~!!わーー!!とっても気に入られたみたいで嬉しいです。
私も大好きです♡
そうなんですよね、チャーミングなフランス映画なんだけど是枝監督らしさが見えて、会話もとても洒落てましたね。
>重すぎず、むしろ軽やかさがあるのが心地よい
まさにそうでした(*^-^*)
シリアスに重くも描けるテーマなのにそうじゃなかったですね。作中登場するSF映画の設定も面白かったです。あと母と娘の心に大きく存在するサラの姿を決して回想シーンとかで登場させなかった!!サラに似てるという新進女優の存在を通して見せるところも秀逸だと思いました。
ドヌーブがこの役をやってくれて本当に良かった。
娘ちゃん、可愛かったですね。そうそう、ピエールも(笑)
瞳さんが絶賛していらしたので、期待していましたが
私もこの作品とっても好きです♪
フランス映画でありながら、是枝監督らしさがあってすてきでしたね。
劇中のSF映画が本題としっかりリンクしているところも技あり!でした。
>サラの姿を決して回想シーンとかで登場させなかった!!
これによってより想像力がかきたてられましたね。
ドヌーヴはさすがの存在感でした。
そうそう、これプライムにちょっと前からアップされてるんですよね。
私もすごく見たいのですが、早番が増えたせいで、夜は早くに眠くなっちゃって全然映画が見れてないのです~。
文化の違いはあれど、「家族」っていうテーマは万国共通でしょうし、是枝監督が、フランスを舞台にどういう物語を紡いでいるのか興味津々です。
久しぶりに Amazon Prime をのぞいたら、よさそうな作品がたくさんアップされていたので
時間を作って少しずつ見ていきたいなーと思います。
本作もとってもよかったですよ!
お時間がある時に是非。
どこを舞台にしても、是枝監督の世界を築かれているのが
すばらしいなーと感動しました。
俳優たちの演技や美しいロケーションも魅力的でした。