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千里山ブラウズ

SENRIYAMA BROWSE 千里山の商店街や街並みを散策しながら、素敵な人やお店そして風景と出会えれば‥‥

蝉の亡骸

2008-08-19 21:45:40 | 千里山トラスト

 今年は蝉の羽化する様子を初めて身近に見たり、朝方の強烈な蝉時雨を聴いたりと、例年にもまして楽しませて貰ったように思います。それだけに最近の千里山でも歩道脇に命尽きた蝉たちの亡骸が、点々と落ちている光景には一入の感慨を憶えます。中にはわずかに手足の震えている瞬間の蝉も見ます。7年間を土の中で幼虫として過ごし、羽化してから繁殖期は1週間といいますが、そのような蝉の一生が何か人の営みと重ね合わさり、それぞれに感慨を想わせるものとなるのでしょうか。住民は朝の忙しい通勤時間にも、蝉の亡骸を踏みつけないように気を付けて歩きます。千里山団地の掃除のおばさんが時々集めて回っています。
 それでも今日の千里山ではまだまだ蒸し暑い天気が続き、蝉の最後の鳴き声も窓越しに僕の仕事部屋にも大きく響いてきています。立秋はとうに過ぎていても去年の残暑の厳しさを想い出すと、そんなに簡単に秋の気配が感じられるようにはならないと思いますが、今夜の天気図を見ると台湾辺りに台風が上陸していますので、そろそろ進路が孤を描いてこちらに向かってくる時期も近付いているようです。台風が一つでも日本列島をかすめて進めば、一過たちまち暑かった夏も終わり爽やかさがもたらされるはずです。
 それまでしばらくは夏の名残りの、蝉の懸命な鳴き声を楽しむことにしましょう。

蝉時雨の朝

2008-07-31 21:04:15 | 千里山トラスト

 今日は久しぶりに通勤時間帯にクライアントへ出掛ける必要があり、千里山団地の桜並木が陰を作る歩道を通りますと、蝉時雨が耳を痺れさせるほどに強烈な声で落ちてきました。
 僕は徳島の自然に囲まれて育ちましたので、この季節の蝉の喧しさは良く知っていた積もりですが、今朝のそれはこれまで経験した中で一番で、ややもすると頭の中で反響し合って増幅していくような、尋常ではない音でした。
 思わず立ち止まって上を見上げますと、一本の幹に夥しい数の蝉たちが群がっているのが見えました。こんな群れ方を見るのも初めてで、緑の少ない都会の蝉たちの適応したある種の生態系を思いました。子孫を残そうとする蝉たちの本能の声と営みに煽られ、暑さに絶えだえの僕の中にも生命力への共鳴や刺激が蘇ってくるのを感じます。
 帰りに再び並木の下を通ったお昼過ぎにはもういつもの鳴き声でしたので、蝉も朝方のほうがエネルギーも満タンで元気なのでしょうか。明日も同じ時間にこの蝉時雨の下を出掛けますので、また刺激を貰えるのを今から少し楽しみにしています。

※ 写真の幹に最低20匹は見えています(木の反対側にも同じようにいるでしょう)。

蝉の羽化

2008-07-18 20:55:10 | 千里山トラスト

 昨夜8時頃に千里山駅から団地の周りの生け垣の道を月が丘方面に帰っていましたら、前を歩いているおじさんが時々生け垣を覗き込んでいます。
 「蝉ですか?」と僕は思わず問いかけました。先日の記事でも書きましたが、蝉の羽化は深夜にならなければ見られないと思い込んでいました。
 「はい」とおじさんは少し駅の方へ戻って、葉陰のあるところを指差しました。見ると駅ホームの遠明かりに浮かび上がって、今まさに脱皮の真っ最中です。
 「こんな時間に見られるんですね!」と、早速携帯カメラで撮ろうとしたのですが、光量不足で上手く写りません。近くの自転車ショップ「ブーメラン」さんに入っていき懐中電灯をお借りしました。でも羽化をずっと見守るにはとても暑かったので‥‥。

‥‥そして11時頃、余りの蒸し暑さに冷たい飲み物を求めて外に出た時に、蝉の羽化のことを思い出しました。再び駅の方まで行って見ますと脱皮は完了していましたが、柔らかそうな半透明の羽をまとい、蝉はまだその葉陰でじっとしていました。しばらく見ていると若者の人影が通りかかりましたので声を掛けました。
 「蝉ですよ」
 「羽化ですか!」と直ぐに近寄って来きます。
 「写真撮りたいので、携帯で照らして貰えませんか?」
 10分位の間二人はそれぞれの携帯で写真を撮り合いながら、静かに眺めた後どちらからともなく挨拶を交わし別れました。薄暗かったのでこの近くに住んでいるということの他は、若者の顔もはっきりとは憶えていませんでしたが、僕には心の交流が感じられる楽しい時間でした。

‥‥そして今日のお昼前に同じところを通った時に確認をしていましたら、またタイミング良く「飛んで行きましたか?」と声が掛けられ、振り返ると昨夜の若者が微笑んでいます。
 「もういませんね。ところでお名前は?」「Eです。」「E君は学生さん?」「今は大学院生ですが、大学は関西大学でした。」そんな会話を交わしながら駅まで歩きました。

蝉の初鳴きを聞きました

2008-07-16 20:06:05 | 千里山トラスト

 先週蝉の抜け殻が道路脇のフェンスのコンクリート礎石に取り付いているのを、通りがかりに見つけて携帯で撮影していたのですが、今日は今年初めて蝉の鳴き声が少し聞こえました。
 このところの連日の猛暑で蝉が鳴き乱れても不思議じゃないと思えるのですが、やはり蝉たちにも十分な用意が必要なのでしょうか、蝉時雨という夏本番にはまだ日にちが掛かりそうです。その頃になると部屋で仕事をしていても、締め切ったガラス窓を通して、近くの木々の喧噪が聞こえてきます。
 秋の夜長に鳴く虫の声を風流なものとして愛でるのは日本人しかいないとよく言われますが、そういう静かな声だけではなく、僕は蝉の喧噪も風流では無いですが季節を味わう景色として無くてはならないものと感じています。もちろん網を手に木に登って蝉を捕らえた想い出や、その羽の繊細な模様そして指に伝わる逃れようとする震動、それらの夏のできごとが諸々に瑞々しく蘇ってくるのです。
 今年こそマンションの子供たちを誘い、敷地内の立木を夜通し見守り、蝉が羽化する神秘的な写真を撮ってみたいと思っています。

【追記】夕方から少し涼しくなって、一瞬ですが綺麗なパープルスカイに染まりました。

平成の名水百選

2008-06-09 22:53:38 | 千里山トラスト

 先日、平成の名水百選が環境省から発表され、テレビ・ニュースやインターネット新聞などで各県ごとの記事にも採り上げられています。以前のものと合わせて二百選ということになるのだそうです。
 今回の選考の中に、従来の清流系の名水だけではなく、僕らにも身近な住宅地の疎水でありながら選ばれた、静岡県三島市の源兵衛川は大変興味深く思いました。数年前は日本のどこにでも見られるように、生活排水が流れ込み悪臭の漂うとても汚染された川でしたが、周辺住民が一念発起し市民の定期的な清掃活動などで水辺環境が向上しました。写真では蘇った奇麗な水辺で子供達が遊び、また散策のための木道が差し渡されて気持ちのよい風景ですが、汚れていた当時の写真もサイトには掲載されており、それを見ると淀んだドブ川と化していたのがよく分ります。
 実行委員会のWEBサイトには「‥‥そこで、ふるさとの原風景・原体験を取り戻そうと多くの市民が立ち上がり、市民・NPO・行政・企業とがパートナーシップを組み‥‥」とその活動の経緯が簡単に記されていますが、今日の成果を見るには粘り強い努力と愛情・思いが必要であったであろうと思われます。
 翻って千里山の防護柵に隔てられた上の川溜め池の惨状があります。悪臭の上ってくる夏が近づきつつあるこの時期に、吹田市の生活環境の豊かさについて考えさせられるニュースでした。

千里山の野生動物

2007-12-21 01:19:44 | 千里山トラスト
野生動物といっても千里山の場合は主に野鳥と昆虫そして蛙やメダカなどで、ほ乳類と言えばコウモリくらいになるのですが‥‥。
阪急山田駅や南千里駅のホームに掲示されたイラスト木板に表示されているように、多くの種類の鳥たちが吹田に飛来してきます。ブログを始めた2年前からは、カルガモの番やアオサギ、ウグイスやジョービタキといった鳥たちの姿を、動画などでも撮影することができました。特にアオサギは田植え頃の里山を悠々と歩き廻り、その一帯を一気に魅力的な風景に変えてくれました。
また昆虫では何といっても竹藪の小径の辺りに棲息するヒメボタルを、夜遅く街の人達と一緒に観察に行ったことが印象的でした。故郷の徳島で子供の頃によく捕まえた平家蛍などとは少し違った小さなものでしたが、吹田ホタルの会の皆さんの情報により、身近にそのような自然が残されているということを実感することができました。環境意識や浄化の技術がもっと高まり、佐井寺の里山や糸田川で源氏蛍などが復活する日もいつかやってくるかも知れません。
ほ乳類も写真には撮れていませんが、一度夕方にイタチのようなものが目の前を一瞬横切ったのを憶えています。大きなネズミかも知れませんが、知人に聞くと確かにイタチは居るそうです。来年はどんな動物たちに新たに出会えるか楽しみです。

※ 千里山.NETでも「RABINI」から、野生動物の紹介ページにリンクさせました。

千里山団地を撮ろう

2007-10-05 00:00:55 | 千里山トラスト
先日テレビニュースで『団地萌えな人々』という特集があり、ブログにも書かせて貰いましたが、改めて千里山団地の写真を撮り残しておこうと感じました。
そこで、“まち歩き”の時々にロケーションなどを検討しながら、いつも携行しているコンパクト・デジカメで試し撮りし、来年くらいにデジタル一眼レフの手頃なものを手に入れ撮影しようと思っています。
これまでもかなり撮ってきましたが、それは散歩者の目線的なものが多かったように思います。今日はもう少し生活者のアングルから景色を見てみようと思い、棟の入り口のグランド・レベルへと石段を降りて歩いてみました。石段の土手にはこんもりと灌木が生い茂っています。また見上げる建物はよりパースペクティブに見え、上の道路を人や自転車などが行き交います。何年後かに取り壊されて再開発される予定ですので、住民は徐々に減り寂寥感もする空間ですが、ゴミなどは比較的少なくしっとりと心地よく感じられました。
次は建物の中へ、そして部屋の窓から見える千里山の風景など、より生活感のあるアングルに向かっていくことになるでしょう。実際の生活者の想い出などもお聞きしながら‥‥。
帰りかけてふと気がつくと、草むらから猫が「何してるの?」とでも言いたげに僕を見つめていました。こちらも見てやると傍の猫じゃらしに顔を撫でさせ、トンッと身を翻して行ってしまいました。

団地萌えな人々

2007-09-30 01:17:15 | 千里山トラスト


 昨日のMBSの夕刊ニユース「VOICE」の特集で、「団地に萌える」人達のことを紹介していました。高度成長期を担った多くの人達のための憧れの住まいとして、都市周辺に開発された団地が老朽化し、建て替え時期になってきているのは周知のことです。しかし、今またその時代の生活を彩った夢や空間のアート性が、懐かしい世代ばかりではなく、新しい世代(若者)にまで広く見直されるようになっています。
 千里山にも関西で初めて公団の集合住宅団地として開発された千里山団地があり、いわゆる千里ニュータウンよりも約10年ほど早く建設され、もう既に半世紀が過ぎています。特集にも出てきました人気のスターハウス(星型住宅)も、その長い年月を感じさせないままに何棟か残されています。千里山団地は起伏のある丘(霧が丘・星ヶ丘・虹ヶ丘・月が丘)に作られていますので、坂道の途中にある桜の木立に囲まれたスターハウスは、また特別にその美しい個性を発しているのを感じます。
 建物が老朽化するのと同じように桜の木々達も老木になり、最近は立ち枯れて切り株になってしまった跡を見るようになりました。でも住人が少なくなった現在でも、その庭園や道端などには四季の草花が咲き乱れ、野鳥や虫たちがたくさん息づいています。再開発の計画が進み建物が変わっても、半世紀をかけて“街山”(里山に対してこう呼びたいです)となっているこの貴重な自然は、住民の願いで守り活かしていかなければと思います。

※「千里山.NET」×「街並み案内」から「公団千里山団地」ページをご覧下さい。

小さな触れあい

2007-09-19 00:13:04 | 千里山トラスト
暑いというよりも眩しいくらいの今日の青空の深さに惹かれ、上ばかり見ながら歩いていたら、アスファルトの模様に紛れて見えにくかった足元のツチイナゴを、もう少しで踏みつけてしまうところでした。
おそらく、近くの草むらが綺麗に刈り取られて、棲処を無くし路上まで迷い出てしまったのだろうと思われます。人見知りをしない性質なのか、またお腹が空いていたのか、僕がデシカメを近づけても警戒をする様子もありません。ツチイナゴは幼虫の頃は緑色ですが、成虫はこのように茶グレーと変わります。大きさ(小ささ)から言えばオスですが、メスを探して絶食中なのかも知れません。
ともかくも見つけてしまった以上、こんな危険な路上に置いて行くわけにも行かないので、お尻を突つこうと指を近づけた時、パッとフェンスを超えて阪急電車の線路の方へ飛んで行きました。でもそちらの方が少しは雑草が多く、危険に出会う頻度も低いと思いました。
千里山は50年にもなる古い公団もあり、周辺の緑に比較的恵まれている街ですので、まだまだこのような小さな触れあいがたくさんあります。街の緑や自然というものは、単に人間が見て美しいからというレベルでは無く、他の生き物と触れあえるものになって初めて、人間にとっても本当に癒される環境と言えるのではないでしょうか。

緑地の手入れ

2007-08-25 00:00:07 | 千里山トラスト
雨で一息つけたのは昨日一日だけで、今日から週末にかけては猛暑日に近い暑さが続くということですので、熱中症などに未だまだ気を付けて頂きたいと思います。
今夏注目された商品に、この暑さ対策のためのものが幾つかありました。その中で面白かったのが「熱中飴」という熱中症に効く飴で、しかも製造するのは大阪府豊中市の井関食品という会社です。ある建設会社が昨年春、「炎天下で働く作業員は熱中症予防に、仕事の合間に塩をなめている。でも味気ないし、市販の塩飴では塩分が少ない、イオン飲料とかあっても仕事中に手軽に摂れるものでもないし‥‥」と、新しい飴の製造を依頼してきたのがきっかけだったそうです。来年の夏はこれにヒントを得た多様なアイテムが出てくるのでしょうか。
さて、その猛暑の千里山団地の中で、桜や灌木などの植栽の手入れが始まりました。こういう人工的な環境で植えられている植物は、そのまま自然に放っておくとエネルギーを使いすぎてしまい、樹生が弱まるということを聞いたことがあります。自然の森林や里山の生態系に比べると、やはりかなり歪な環境に置かれているのです。人の手による季節の定期的なメンテナンスが必要になってきます。
仕事とはいえ厳しい残暑の中で頑張って頂く作業者の方達なくして、都市の自然は守れないということに感謝しつつ、緑陰を歩きたいと思います。

桜坂の蝉しぐれ

2007-08-15 00:09:27 | 千里山トラスト


相変わらず日中は真夏日の記録更新が続いていますが、夕方には風の流れに乗ってトンボが浮かんでいたり、夜になると線路脇の草むらからコオロギの鳴く声が聞こえ、ゆっくりと季節が変わりつつあるのも感じられる今日この頃です。
先日NHKのネイチャー番組「ダーウィンが来た」で、アメリカのシカゴで17年周期で大発生する「17年蝉」の不思議が採り上げられていました。その周期にあたる年以外はセミが居なくて、17年目に半端な数ではなく大発生するというものでした。シカゴの街の人達はガード下にも匹敵する凄い騒音や、辺り構わず飛び回るセミ達に悩まされつつも、17年目の邂逅をカーニバルのように楽しんでもいるようでした。
我が千里山団地の桜坂のセミも最盛期とばかりに鳴いているという情報があり、17年蝉のことを思えば可愛い声を聴いておこうと行ってみました。午後4時頃だったのですが、日差しはまだ厳しいものがありました。しかし両側から桜の並木や庭の草むらの緑の効果で2.3度は体感温度は低く感じられます。セミの声はさすがに両側から降り注ぐので相当のものでしたが、ガード下のような騒音には遠く及ばず、これも夏の風情と感じられるのではないかと余裕の感想を覚えました。
しばらくするとツクツクボウシの鳴き声に変わり、今年の暑い夏も終わるでしょう(「千里山の音」にも収録しています)。

まちづくり指針

2007-07-31 00:54:50 | 千里山トラスト
千里ニュータウン佐竹台の池公園の畔りに現在建築中のマンションの折り込みチラシに、「千里ニュータウンまちづくり指針」に則り開発していますという文言が載っていました。これはニュータウン開発後既に40年ほどが経過し、建物の老朽化と住民の高齢化に伴い、民間ディベロッパーによるマンション再開発が多くなることに対し、住民と事業者そして吹田市の三者での一定の取り決めなどを策定し、平成16年6月1日より実施されているものです。
佐竹台はかつて千里ニュータウンのまち開き式も行われ、またメタセコイアの木立が影を映す美しい池公園にも恵まれた住環境で、ニュータウンの象徴的な地域ということも、このマンションの開発ディベロッパー(阪急不動産&NTT都市開発)が敢えて「指針」をアピールする理由だと思われます。
開発事業に関しては東京のような都市も含めて、日本はとても規制の少ない国だと言われています。例えばアメリカなどでは民間開発はもちろん、公共施設や個人住宅の改築などにおいても、殆どが先ず反対され許可がなかなか下りないのが普通のようです。確かに映画やテレビなどで、住宅地の樹木や芝ガーデンなどが美しく保たれた光景はよく見られます。隣の家や庭も一つの景色として相互の環境資産として考えられているのでしょう。
千里山では現在、東公園に面した菱川医院跡地でのマンション計画に対し、階層の低減化や建坪率による圧迫感への配慮など、住民との話し合いが進められていますが、千里山の環境に準じた「まちづくり指針」とも言えるものの重要性が増しているように思います。

緑のカーテン

2007-07-26 01:59:36 | 千里山トラスト
大阪は東京や名古屋など日本の主要都市の中では、最も緑地の面積が少ない都市と言われています。梅雨もようやく明けて日差しが強まる夏期には、このことがヒートアイランド現象による気温の上昇にも関わって、生活快適度も比較的に低い街になってしまいます。行政の方でも企業や公共施設などの、屋上やビル壁面の緑化を進めようとしていますが、周辺都市との開きがますます大きくなっています。
そこで民間による環境改善アプローチとして、「緑のカーテン」の普及が推奨されるようになってきました。マンションのベランダを利用して、トレリスに朝顔やツタなどの蔓性植物を這わせたり、小学校の教室の窓際にゴーヤやヘチマなどの大きな緑の簾を作り、日差しを遮るクーリング効果と省エネ教育などに役立てています。近辺では佐竹台小学校が「NPO法人すいた環境学習協会」の皆さんの協力を得て、「緑のカーテン」でゴーヤを育てて採り入れまで行っているということです。
佐竹台小学校の前には、メタセコイヤに囲まれた素晴らしい池公園もあり、その上にこのような楽しく自然環境の意味を深く感じられる経験ができることは、子供達にとってとても幸せなことではないでしょうか。

・写真はこちらの素敵なサイト「緑のカーテンを町中に拡げよう!」からお借りしています。

セミの初鳴き

2007-07-21 00:50:03 | 千里山トラスト
千里山の僕の住むマンションでは、今朝セミの初鳴きが聞こえてきました。いよいよ本格的な夏がやってくるのだと思いながら、窓を閉めてエアコンのドライをかけ仕事を始めます‥‥。
気が付くともうお昼前になっていました。今日は何を食べようかと悩みつつ駅までの道を下りていきます。ふと千里山団地の周囲の生け垣に目をやると、まだ梅雨は明けないようですが、この短い晴れ間に一斉にセミの羽化が始まったらしく、その葉裏には数多くの抜け殻が残されています。中にはどう迷ったものか歩道フェンスのコンクリートによじ登り、羽化をしているセミも何匹かいます。
毎年のことですが、セミの抜け殻を見るとそのシンボリックな生の営みを想います。何年もの長い間を土の中で過ごし、地上に出てからの一週間ばかりの生命を、懸命に燃焼させるというその物語を自分にあてはめて想像したことは有りませんか? 自分はもう羽化しているのだろうか、或いはまだ土の中にいるのだろうかなどと‥‥。羽化しているのだとすれば、もうわずかの時間しか残されていないのではないか、自分は懸命になって最後まで生ききれるのだろうかとか‥‥。
目を凝らすとすぐ側に芙蓉のつぼみが脹らんで、これも生命の夏を迎えようとしています。

佐井寺の遊歩道(千里緑地に沿って)

2007-07-01 00:32:23 | 千里山トラスト


千里山高塚から佐井寺4丁目を通り、南千里へとつながる道に沿って、千里丘陵の雑木林の面影が色濃く残された、緑豊かな遊歩道が続いています。
昼間でも鬱蒼としてほの暗い雑木林の中に分け入ると、くねくねと続く細道で日傘をさしたお婆さんに出会いました。
「暑いですネ。この道はどこまで続くのですか?」
「暑いね。公園の横を通ってずうっとつづく‥‥」
ずうっとには耐えられないので、途中で僕は引き返して、今度は南千里の方へと歩き出しました。時々前後から来る車などに気をつけながら、右側に広がる雑木林の枝葉の間に覗く千里ニュータウンにシャッターを切ります。春には見物となりそうな大きな桜の木が道を覆い、向かいの煉瓦造りのマンションに適度な日陰を伸ばしています。
南千里と千里山への分岐点となる場所には、キリスト教日本大阪教会の建物が静かな佇まいを見せています。教会付属のテニスコートを横に見ながら、千里山へと回帰する竹藪の小径に続く坂道を登ることにしました。ここはヒメボタルが見られた竹林を抜ける道でもあります。阪急電車の音を足下に聴きながら、小一時間のウォーキングを楽しめました。

※ 「千里山.NET」×「街並み案内」に、佐井寺4丁目遊歩道のページを作成しましたのでご覧下さい。