落語で「憲法噺」をされているユニークな弁護士、飯田美弥子さんの講演会レポートです。生協が主催(店内に張り出されていたチラシを見て申し込み)。組合員ではありませんが無料でした。
落語風だけど落語ではありません。オチは付かないけど勉強になります。
聴講者全員にレジュメが配られ、そこにあらかじめ噺のポイントが記載されてます。ある意味ネタバレ。憲法とは何か?とか個人の尊厳原理?とか、小難しい言葉が並んでる。これからの1時間半、こんな硬い話ばっかじゃないだろうね~と思っていたら、ずっとでした。でも憲法や法律の話を、最大限噛み砕いて話していただけたので、睡魔に襲われることもなく楽しく拝聴できました。
私の好みとしては、彼女の学生時代のエピソード。学年トップの成績をひけらかしておいて「事実だから仕方ない」とくくるわけですが、自ら憎らしさを演出しているあたり、いい味出てます。
※レジュメを配っているのは「各自で復習するように」という心遣いだそうです。
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関連情報
今の憲法は日本の宝、世界の宝 ~八法亭みややっこの憲法
2015年7月29日 マガジン9
衆院選2021 茨城5区 選挙結果 読売新聞オンライン
追記:
飯田美弥子さんの著書 《八法亭みややっこの憲法噺》2014年 共栄書房。76ページのボリューム(その他にも2冊あります)。内容は、講演内容とほぼ同じでなんですがこれはこれで味わい深い。例えばこんな内容です ↓
自民党改憲草案は、この一三条を、「個人」から「人として」尊重される、に変えてしまおうとしています。
大して違わない、と思われるかもしれませんが、重大な違いです。私が、みややっこを始めたのは、この改悪案が原因とさえ言えます。
市民革命の頃(一八世紀)、人権の観念は普及するものの、そこに、例えば、女性は長らく入っていなかった。アメリカは、独立後一○○年も経ってから、戦争までして、やっと黒人を「人」として認めるようになった。しかし、実際には、女性差別も、人種差別も、二一世紀の今もまだ完全にはなくなっていませんよね。
「人」たるもの、「国民たるもの」「男たるもの」「女たるもの」.....として、尊重される、という、こういう物言いは、危険なんです。
天皇を敬愛しない、日の丸君が代を愛さない(以上、不敬罪で処罰)、国のために命を捨てられない輩は、「非国民」な訳ですよ。
今、マツコ・デラックスさんとか、ミッツ・マングローブさんとか、私から見ても、人か? 妖怪か? と思わないではない、おねえ系と言われるタレントさん達がいますが、彼(女)らは、かつての「男たるもの」の範疇には入らなかったことでしょう。彼(女)ら、よく闘って市民権を得てきた、と私は感心しているのです。正に、不断の努力によって権利を獲得してきた、身近なドラマですよね。
私自身も、かつての「女たるもの」には入れなかったと思っています。服従する能力は全く欠如していますから。
型にはまれば尊重する、ということは、型にはまれ、と強制しているのです。はまらなければ、切り捨てられる.....。
私は私。私個人がどうしたいか、何を幸せと感じるかを、安倍内閣なんかに決められたくない。今の一三条は私を丸ごと肯定してくれる。それに対して自民党改憲案は.....。
「一三条に手をつけようって?とうとう私を怒らせてしまったね、安倍くん」という感じ。負けないぞ。
みややっこより愛を込めて(憲法一三条よ、永遠に)より
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