宮崎市市内からだと車で80分ぐらい(高速道路を利用すると60分)。たちばな天文台 は宮崎県都城市高崎町(みやこのじょう市たかざき町)にある公開天文台です(研究者しか利用できない天文台→岡山天文台など)。
私が訪れたのは2020年の2月1日 夜の19時から21時。天候は晴天、外気温10℃。天文マニアではありませんが、星空への憧れは人並みにあります。そして『肉眼で鑑賞できる ❝天の川❞ で感動したい』という願望も。最初に断わっておきますが、残念ながら ❝天の川の感動❞ は体験できませんでした。私の住んでいる宮崎市内の木花(きばな)の星空と、大差ない。←天文ファンに言わせれば全然違うのだと思いますが素人には同程度に感じられる。
夏と冬で比べると天の川の印象も違うそうです。夏の方が星の密度が高いらしい。それなら天体観測は夏季が最適?となりますが・・・夏場は天候が不安定なので、1週間前にスケジュールを組んでも「予想が外れて曇天」というリスクも高い。夜空のど真ん中で満月が強く輝いてる場合も、天の川の観測には不適。
今回は、予約なし・日帰りの星空観察だったので当日の天候判断ができました。たちばな天文台の夜間利用は金・土曜・祝前日(それ以外は要予約)だけなので、要注意。
対象年齢は小学3年~6年生、ぐらいだと思います。入館料310円にしては見どころがたくさんあります。小学生なら100円。
週末限定、しかも晴天の時しか体験できない。なのでこの時の来館者も30名ほどになりました。夜19時のスタート時は6名ほどだったので、天文台最上階にあるドーム内が広く感じたほど(口径50cmの反射望遠鏡)。それが20時近くになると入りきれないほどに。だから後から来館した3人グループ(成人)は1階の観測室で天体観測となりました。
※夜間の部は19~22時となっていて、途中からでも参加できます。大半は子供連れのグループなので、解説も基本は子供向けの内容。しかも天体望遠鏡の覗き口は1か所しかないので、来館者が順番に脚立にのぼって自分の目で見て・・・という段取りになるので、2時間も滞在した割には 薄っぺらい体験となりました。後から来た3人が案内された観測室には口径40cmの反射望遠鏡があるのですが、結果としては 少人数でレクチャーを受けることができた彼らの方が充実した時間を過ごすことができたようです(私だけ途中で ドーム→観察室 と移動したのでそれを実感)。レーザーポインターで星空を指しながらの解説、しかも少人数だからざっくばらんに質疑応答ができる。
この日は運悪く「月面Xの日」だったので、月の観察が中心となりました。上弦の月の昼と夜の境界線上に長さ80kmのバッテンが、ちっちゃく浮かび上がります。でも私が見たいのは「火星」とか「オリオン大星雲」。でも火星にしてもオリオン座にしても、観察できるシーズンとか時間帯が決まっているので もし具体的な要望がある場合は事前に調べるなり問い合わせる必要があります。
さらに話は横道にそれますが・・・お隣の熊本県に南阿蘇ルナ天文台という施設があります。宮崎の北部、延岡とか高千穂あたりから西に向かった山の中(熊本県阿蘇郡南阿蘇村白川1810)。そこまで出かければもっと濃厚な天体観測体験ができるようです。15名ごとに1名の星のコンシェルジュⓇが担当し、天文台やプラネタリウムを巡る100分間のプレミアム・ツアー。毎晩開催してます。
南阿蘇ルナ天文台・オーベルジュ「森のアトリエ」
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このHP上に掲載されてる「天文現象カレンダー」が参考になりそうです。
南阿蘇ルナ天文台は民間の施設。1996年に開設(オーナーは宮本孝志さん)。肉眼の1万3千倍の集光能力を持つ、口径82㎝、高さ6メートル、重さ11トンの九州で2番目に大きい望遠鏡がある。ぜひ行ってみたい!
北きりしまコスモドーム(宮崎県小林市)
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こちらも公開天文台。たちばな天文台のさらに西にあります。活火山に近いので、事前連絡をお勧めします。
※余談ですが、51年前にアポロ計画で持って行った「月着陸船の一部」とか「月面探査車」。月の表側のどこかに打ち捨てられているはず。でも小さすぎて地上の望遠鏡からは確認できないそうです。宇宙探査機からなら可能?
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たちばな天文台 休館日【毎週木曜】
宮崎県都城市高崎町大牟田 1461-22
Tel:0986-62-4936
昼間 10時00分~15時 【閉館 15時~19時】
夜間 19時~22時
※夜は金・土曜・祝前日のみ 【平日、日曜日の夜間は要予約】
この時の外気温10℃、これでも2月にしてはまだ暖かい方です。スリッパに履き替えて入館するのですが、私は防寒対策としてシューズを持参しました。ドームの中とは言え、天井を開放した状態での星空観察となるので原っぱでの星空観察と同程度の寒さを覚悟してください。手袋やニット帽は必須。それと懐中電灯。
ラスパたかざき たちばな天文台に隣接する温泉施設。レストランも利用できます。写真の左に写っているのは25m温水プール。
夜間の天文台が19時開始なので、私の場合は まず「温泉を利用」→軽く「晩御飯」→「夜の天体観測」となりました。あるいは「明るい時間帯に天体観測」→「食事」→「夜の天体観測」という方法もあるのでは? 明るい時間帯でも望遠鏡で観察できる天体もあるらしいです。太陽系の各惑星とか・・・。しかも入館者が少ないから、解説者に質問しやすい。さらにプラネタリウムで夜の観測を予習できる。
天文台からの夕景。目の前に広がる霧島連山。
追記:
夜空の星の密度について。私が住んでる木花(きばな)を基準に評価しましたが、宮崎市内とは言え 夜はかなり暗くなります。なので都会からこの天文台に遊びに来たなら、肉眼で見ることができる星の数は5割増って感じです。
私が運転するタクシーに旅客機のパイロットが乗った際に「夜間飛行」時のコックピットからの眺めについて質問してみました。そしたら「雲の上だし街灯の干渉もないから、天の川までバッチリ鑑賞できる」そうです。航行中、コックピット内の明りは消されています。
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