まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

マスタークライム2(まさむら、デジパチ)

2014-01-27 20:50:18 | 現金機デジパチ

1993年(平成5年)登場の新要件デジパチ「マスタークライム2」(まさむら)

★賞球:7&15
★大当り確率:1/240
★大当り図柄:0~9、ロケット、ヘリコプター、戦闘機など15種類
★最高16ラウンド継続(10カウント機)
★出玉:約2300個
★保留玉連チャン機(連チャンは保1~3で発生。連チャン率…27.1%(自力連を除く)


★当時の首都圏・設置ホール(一部)

・新宿駅(東口アルタ裏)「モナコ」
・池袋駅(西口)「百億」
・池袋駅(西口)「一番街」
・渋谷駅(井の頭ガードそば)「柳小路」
・代々木駅「ムサシ」
・上野駅(丸井裏)「マルゼン」
・浅草駅(ROX近く)「パーラーJOY」
・東十条駅「国際会館」
・千歳烏山駅(南口)「ゴールドマイン」
・荻窪駅(北口)「荻窪会館」
・西荻窪駅(南口)「ニュージャパン」
・阿佐ヶ谷駅(南口)「サンシャイン」
・立川駅(南口)「うま」
・蒲田駅(西口)「グランプリ」
・綱島駅(西口)「ピア綱島」
・綱島駅(東口)「サンパレス」
・横浜駅(西口)「888」(スリーエイト)
・溝の口駅「日拓EO」
・溝の口駅「ニューパレスII」
・川崎駅(小川町)「タイガー7」
・船橋駅(南口)「パチンコ光月」
・大宮駅(東口)「ベルサイユの薔薇」

などなど


タテ型のドットデジタル(スクロール方向も縦)と、両脇で動くゴリラの役物が印象深い本機。

中央デジタル部分は、かの「エンパイヤ・ステート・ビルディング」がモチーフか。それによじ登るゴリラは、映画「キングコング」の有名シーンを彷彿とさせた。大当り時BGMはドンキーコングっぽい。

なお、メインデジタルの上に2ケタの小デジタル(7セグ)があり、「77」が出るとヘソチャッカー下のミニアタッカーが約1秒開放。ミニアタッカーは始動チャッカーを兼ねており、玉持ちと回転率アップをサポート。但し、アタッカー開放時間が1秒と短いのが難点。小デジタル当選率は常に1/25

 

デジタル両脇のゴリラは、互い違いに上下運動を繰り返している。ゴリラの手(戦闘機を握っている)にタイミング良く拾われた玉は、上部入賞口からデジタル裏を通り、「EXIT」と書かれた出口から再び現れ、真下のヘソチャッカーにアプローチする。

これが、本機の「ワープルート」となっており、デジタルの回転率に影響した。止め打ちで効率的にワープへ拾わせると、玉持ちが良くなるともいわれた。ゴリラが下降すると、外側に広がったゴリラの手が玉を最大2個拾う。左のゴリラが下がった時に、玉を3個だけ打つ方法などがあった。

 


★リーチについて

リーチアクションはノーマルとスーパーの2種類。上・中デジタルテンパイでリーチとなり、1周以上して下デジタルが停止せずにサウンドが変わると、スーパー突入。スーパーに発展すると、大当り若しくはプラス1コマでしか停止しない。この時、当り図柄を通り過ぎてから1コマ戻って当るパターンもある。スーパーからの当りが多いが、ノーマルで当る事もある。

 


★連チャン性について

本機最大のお楽しみは、やはり大当り終了後の「保留玉連チャン」であろう。連チャンは保1~3で発生し、保4は自力連チャンのみ。

以下、連チャンシステムについて解説。

 

 (連チャンの仕組み)

本機の大当り抽選は、2段階判定方式を採用。

一次抽選(1/24)と二次抽選(1/10)をクリアすると、大当りとなる。

・一次抽選用カウンター…「0~23」の24通り。当選値は「0」
・二次抽選用カウンター…「0~9」の10通り。当選値は「5」

大当り判定に当選すると、上段デジタル用のハズレ出目カウンター値を大当り出目とする。

 

連チャン発生の条件は、以下の2つ。

(1)最終16ラウンド目に、アタッカーVゾーンへ玉を4~7個入れる。
⇒3個以下や8個以上だとNG。また、15Rまでにパンクしてもダメ。
⇒7個入賞したら打ち出し停止→アタッカー閉鎖待ち。但し、下の条件(2)も満たす必要アリ。

(2)最後にVゾーンへ入ってから、19秒以内にアタッカーが閉鎖すること。
⇒最終V入賞から19秒を超えると、V入賞個数のメモリーがリセットされてしまう為。
⇒アタッカー開放時間は29.5秒。4個目V入賞の時点で、開放開始から10.5秒経っていれば、7個目V入賞後に打ち出し停止→フルオープンでも、連チャン条件はクリアする。早々とVに4個入賞した場合は、しばらく打ち出しを止める。
⇒15Rまでは普通に打って良いが、Vゾーンに入り易いストロークを見つけておく。

 

上記(1)(2)の条件を満たすと、保留エリア1~3個目の強制的な書換えが起こり、一次判定がフリーパスとなる(一次判定値を、当選値「0」に書き換える処理が働く)。
(敢えて言えば、条件(3)=「書換え処理前に保3以上点灯」だが、これは問題ないだろう。)

書き換えられた保1~3は、それぞれ二次抽選の1/10をクリアすれば、連チャンする。

 

保1~保3のトータル連チャン率は、1-(9/10×9/10×9/10)=27.1%で、保4の自力連チャン率(1/240)を含めると、約27.5%となる。

 

ここで、上記の大当り判定方式や連チャン条件をみて、京楽初のカラー液晶モニタ機「遊ぶんジャー」(1993年)がピンときた人は、なかなか鋭い。


京楽・新要件デジパチ「遊ぶんジャー」(1993年)
・大当り確率…1/240
・3,7で当ると、次回までの小デジタル確変に突入
・連チャン機…保1~保4の全てで連チャン

 

実は、この「遊ぶんジャー」も本機と同じく、大当り抽選に「2段階判定方式」を採用していた。

一次抽選1/10、二次抽選1/24で、本機とは数値が正反対だが、トータルの確率は同じ。

また、最終RにVゾーンへ4~7個の玉を入れるという連チャン条件も、見事に共通していた。

「遊ぶんジャー」では、連チャン条件を満たすと、保1~保4の一次判定値が全て当選値に書き換えられ、一次抽選フリーパスとなる。

後は、各々が二次判定の1/24をクリアすれば、連チャンが発生(連チャン率は約15.7%)。

両者は同じ京楽系で、登場時期も’93年9月と重なっており、連チャンシステムが酷似していた。同一のプログラマーが担当した可能性も、十分考えられる。

 


 

なお、マスタークライム2には、「数珠つなぎ連チャン」や「モーニング」の噂もあったが、プログラム上は存在しない。

この噂(疑惑)について、有名攻略誌「G」は、「ゴリラだけに保留玉連チャンが精一杯で、数珠つなぎ連チャンまで頭が回るほどお利口さんではないのだ」と評している。

見ようによっては、「ゴリラのド〇ちゃん」でお馴染みのライバル誌「M」を皮肉った物言いだが、当の「M」誌も、解析報告で数珠つなぎ説やモーニング説を完全否定している。

ちなみに「M」誌は、数珠つなぎ連チャンの事を「イモ(片仮名)づる連チャン」と呼んでいた。
(他誌では、「芋(漢字)づる連チャン」「セミダブル」「ペア連チャン」などの呼び名もあった)


 

Vゾーン入賞個数が連チャン率を左右する本機では、メインアタッカー上の釘調整が重要だった。

連チャン重視の店は、「ダービー物語」のVゾーン誘導釘とはいかないまでも、出来るだけVに流れるようなプラス調整を施した。

ただ、店や台によっては、Vに流れづらい「イジワル調整」をするケースもあった。

Vゾーン真上にある山型5本釘の両サイドの2本が内向きである事や、その5本釘の両サイドに打たれた二本釘の下釘が内向きになっている事など、幾つかの急所が存在した。

同時に、大当り時にストロークを調整して、なるべくVに流れるポイントを見つける事も必要。

ちなみに、攻略誌によって「マスタークライム2のアタッカーは、Vゾーンに入りにくい構造」としたり、「基本的に、Vには飛び込みやすい」とするなど、かなりバラバラの特徴を述べていた。まぁ、担当者の実戦ホールが異なれば、釘の違いで見解が分かれるのも、仕方のないところであろう。

 



2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown ()
2014-01-28 08:30:10
さすが、まにあっく懐パチですね、打ったことのない機種が続々と出てきます。雑誌等では見たことあるのですがねぇ・・

当時はお店によって導入メーカーが偏っていたと思いますし、またその店の強い機種が1~2種類くらいありました。旧セブン機や一発台、権利モノに多かったかな。とにかく古い台なのにそのコーナーだけほぼ満席、とか。

店が客を育てて、少しずつ刈り取る(失礼)という循環システムが良く回っていた時代ですね。ジグマ、まではいかなくても、近隣の2~3店舗のどこかに居る、というお客さんも多かったと思います。
返信する
Unknown (猫の錬金術師)
2014-02-02 19:15:06
懐かしいです!!

この台は関西では割と設置が多かったですよ!

同じメーカーの連チャン機THEボートもよく打ったなぁ…
返信する