まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

アラベスクR(山佐、4号機)

2014-04-08 17:39:47 | パチスロ4号機

(C)YAMASA

 

2000年(平成12年)3月に山佐から登場したAタイプ4号機「アラベスクR」


(赤7中段揃い…青7より、赤7を揃える方が個人的に好きだった。ファンファーレも赤7が好み。)


 

(ボーナス確率など)

Big Bonus

設定1  1/292.6
設定2  1/277.7
設定3  1/264.3
設定4  1/252.1
設定5  1/240.9
設定6  1/240.9

Reg Bonus

設定1  1/655.4
設定2  1/606.8
設定3  1/565.0
設定4  1/528.5
設定5  1/481.9
設定6  1/364.1

 

小役確率

(通常時)
・ベル(8枚)…1/9.990(設定6)~1/10.923(設定1)※設定差アリ
・チェリー(2枚or4枚※)…1/11.703 
※チェリーフラグは1種類のみ。左第一停止時は、テーブル制御で成立ラインを振り分ける。
その他の押し順だと、全て「2枚チェリー」となる。
・スイカ(15枚)…1/163.84
・リプレイ…1/7.298

(ビッグ中)
・ベル(8枚)…1/1.862
・スイカ(15枚)…1/18.204
・チェリー(2枚のみ)…1/512.00
・JAC・IN・・・1/3.641


(ゲーム性) 

当時、山佐が力を入れていた「テトラリール」(4thリール)を搭載。
(シーマスターX、おいちょカバ、コングダムに次ぐテトラ第4弾)

従来のテトラ各機とは異なり、メインリール右横のテトラリールが毎ゲーム作動する。メインリール停止後に、テトラの上・中・下段にもボーナスや小役の図柄が停止して、出目を表示する。

その為、メインリール3本のオーソドックスなリーチ目(メイン3)に加えて、メイン3本&テトラの計4本を使ったリーチ目(4リール)、さらに中・右&テトラの3本が作る出目(エクストラ3)という具合に、パターンは非常に多彩であった。メイン3のリーチ目だけでも、1800種類を超えるといわれた。

また、メインリールがハズレ濃厚目でも、エクストラ3で「左チェリー付きボーナスハサミ目」や「色違い7の一直線」「小役揃い」などが出ている事もあり、意外な形での「入り」にハッとすることも。さらに、リールのスベリ(左4コマスベリなど)によるボーナス察知の機会も少なくなかった。

(「メイン3」のリーチ目:例)
   
(色違い7の一直線)     (左チェリー付き・ボーナスハサミ目)  

   
(BARのダイヤモンド型)   (左上段赤7⇒中BARリプBAR⇒右上段赤7)※リプハズレ目でもある
                    

(「4リール」のリーチ目:例)

  
(スイカの一直線=ストレート)     (ベルのバウンド)

  
(ベルの小ジグザグ)           (リプレイの大ジグザグ)

 

 

(「エクストラ3」のリーチ目:例)

   
(チェリー付・赤7中段揃い)       (チェリー付・青7右下がり揃い)

   
(チェリー付・ボーナスハサミ目)     (リプレイ揃い…通称「滑り台」)

 

 

こうしたリーチ目のみならず、従来機同様に、演出面でも本機のテトラは大活躍した。小役ナビ、ジーニーチャンス、ハイパーテトラアクション(HTA)など、テトラによるチャンス演出が適度に出現して、飽きの来ない作りに仕上がっていた。

★小役ナビ
レバー音が通常と異なると(ピュロンッ)、テトラが小役図柄で一旦停止して、成立役をナビする。ナビした小役が外れると、ボーナス確定。

好調時はベルナビやリプレイナビがスカッと外れるが、逆に、スイカナビが延々ハズれない展開も。

なお、チェリー時はテトラが停止せず、レバー音のみでナビを行う(テトラにチェリー絵柄はない)。よって、「レバー音変化⇒テトラ一旦停止せず⇒左チェリー否定」なら、その時点で一確(但し、制御でチェリーの引き込みが悪い箇所アリ)。

チェリーナビ以外にも、「ベルナビ」で左に「スイカBARスイカ」(スイカハズレ目)が出て一確になったり、「リプレイナビ」でハサミ打って、「ベルハズレ目」で二確になったりと、様々なリール停止タイミングでボーナスを察知できた。

★ジーニーチャンス
通常、テトラは第3リール停止後に止まるが(例外アリ)、レバーオン後、第1リール停止前にテトラが止まるとチャンス。テトラに出現した「魔法のランプ」と「煙」が、第2停止時にそのまま消えずに残れば、小役以上が確定する。第3停止時に「魔人ジーニー」の全身が現れると、ボーナス確定。確定時には、リールの派手なフラッシュと共に、ジーニーが「ワッハッハッハ」と高笑いする。フラッシュと笑い声の組み合わせには複数のパターンがあり、ビッグ確定となるレアパターンも存在。

★ハイパーテトラアクション(HTA)…「エクストラ3」の左・中リール(メインの中・右リール)で、「同色ボーナス図柄」がテンパイすると発展のチャンス。テトラが派手なアクションを見せた後に停止する。小役ナビからHTAに発展する場合もある。

HTAには、(1)「アースクエイク」(テトラがブルブル震えながら動いた後に停止)、(2)「ステップアクション」(テトラがコマ送りで進んで停止)、(3)「スーパーレブ」(テトラが超・高速で回転した後、ビタっと停止)、(4)「セブンルーレット」(テトラに3連の白7が出現、ルーレットの要領で上から順にランプ点灯を繰り返す)の4種類がある。いずれも、最後にエクストラ3で同一図柄が3つ並べば、演出成功=ボーナス確定となる。

★その他の演出
・テトラが第1停止時or第2停止時に止まると(テトラ停止音も変化)、小役以上が確定。
・テトラの通常停止パターン(第3停止時)には、即止まりの「ショート」と、しばらく回ってから止まる「ロング」の2種類がある。ロングの方が期待度は高く、ボーナス確定後はロング出現率がアップ。
・ジーニーチャンスやHTA等の演出成功後、テトラ上の「LEDランプ」が3つ光ってボーナスを告知。
・レアだが、何の演出も発生せず、いきなりLEDランプのみ光る告知パターンもある。
・第1停止時、派手な効果音と共に、テトラに「虹色の3連7」がズドンと止まれば、ビッグ確定。

などなど…

 


その他、白色LEDを使ったバックライトによるリール視認性の向上、PCMステレオ音源による高音質サウンドの実現など、メインのゲーム性以外にも特筆すべき点が多々あった。特に、ビッグ中のBGMやJAC中のアラブ調サウンドは秀逸で、JACサウンドをフルコーラスで聴く為に、わざわざジャックゲームをゆっくり消化する事もあった。


(リーチ目)

※リーチ目に関しては、当時の記憶に基くものも多く、記載ミスも少なからずあるかもしれない。その際は、適宜ご指摘を頂ければ幸いである。

 

山佐の十八番ともいえる、多彩なリーチ目をウリにしていた本機。テトラとの絡みも含めて、中身を知れば知るほど、その出目パターンの奥深さに感心させられた。

ただ、私はいわゆる「リーチ目マニア」ではない。実戦時には、いかに効率よく小役をこぼさず、早く回せるかを基準にしており、特定の1か所を狙い打つ事が多かった。 

もちろん、ある時は逆押しで「ゲチェナ」を狙うような、変則打ちでの楽しみもあった。しかし、左リールを最初に押さない場合は、制御でチェリーが必ず「2枚」になってしまう為、変則押しはコイン持ちの面で欠点があった。

一方で、本機は左リールを第一停止させる限り、順押しでもハサミ打ちでも、各リールのテーブル制御は同じである。つまり、個人の好み、或いはその時の演出などに応じて、どちらから押すのも「アリ」だった。

 

私がアラベでよく実戦したのは、左上段に「チェリー下の赤7」をビタで狙い、左⇒右と打つ「ハサミ打ち」手順である。

この箇所を狙ってハサミ打つと、チェリー成立時は2枚(中段)・4枚(上・下段)ともにカバーできる。また、中リールで取りこぼしのあるスイカ成立時は、左のスイカが必ず大きくスベってくるので、ハサミ打った瞬間に一旦手を止めて、中リールにスイカを狙う余裕が出来た。回転数を稼げて、かつ小役もカバーし易い手順として、「枠上チェリー付赤7」を上段に狙うハサミ打ちは、実に好都合だった。

しかも、左を押した瞬間に「一確」となったり、ハサミ打って「二確」に昇格したり、中リール停止時までドキドキ感が継続したり、テトラ演出を最後まで堪能したり…という具合に、この形から楽しめるポイントはかなり多かった。

全てのパターンを網羅する事は不可能だが、今回は、「左上段赤7」狙いでアツくなれた出目を、演出と絡めつつ幾つか紹介したい。

(1)
(条件…チェリーナビorスイカナビ発生)
この形は、ハズレ時に当たり前のように止まるが、小役ナビとの絡みで「一確」となる場合もあった。スイカナビやチェリーナビで、左がこの形でビタ止まれば、チェリー・スイカの双方を否定しているので、1確目となる。

 

(2)

いわずもがなの「ゲチェナ」=ハサミ2確目。この形が降臨した瞬間、分かっていても頬が緩む。

 

(3)

赤7を左上段にキッチリ狙っても、目押しミスで赤7が「枠上」でビタ止まる事がある。だが、この時こそ、「左枠上・赤7ビタ停止」からの小役ハズレという、「ボーナス成立ゲーム限定のリーチ目」(2確目)を拝めるチャンスだ。

この形が、なぜ「成立ゲーム限定」なのか…それは、本機の制御では、ボーナス成立後であれば、小役非成立ゲームは、必ず「左リールにボーナス図柄を引き込む」からである。

BR成立後に、左「ベル・リプ・スイカ」(枠上チェリー)をビタ押すと、ズルリと4コマスベって「リプ・スイカ・青7」の形が降臨するのも、こうした引き込み制御によるものだ。

ベル上の赤7が左の枠上にビタ停止した時は、「小役揃い」又は「小役ハズレ鉄板目」の2択となるが、ボーナスが「非成立」なら必ず小役が揃うし、「成立後」もやはり小役が揃う(左にボーナス図柄がない=ボーナス成立後なら小役成立ゲームでしか止まらない形)。

即ち、左リールが上の形(枠上赤7ビタ)で停止した時、「ボーナス成立」かつ「小役が揃わない」という2条件を満たすのは、ボーナス成立ゲームのテーブル制御に限られる。よって、枠上赤7ビタからのハサミ小役ハズレは、問答無用の「2確」となる。
 

(4)

同じ目押しミスでも、コチラは嬉しさと悔しさが交錯する目。ハサミ打ち時、上の形でリプレイが中段テンパイすると、「中段リプレイ揃い」が確定する。この形のリプレイは鉄板なので、「ハサミ2確目」となるが、同時にボーナス成立ゲームを見逃してもいる。ヒキの強さを喜ぶべきか、己の不注意を反省すべきか…難しい所ではある。

 

 

(5)
  
テトラに「上段青7・下段赤7」の形が出た場合は、チェリー、スイカ、ボーナスの何れかが成立。よって、左リールが上の形でビタ止まりした時、テトラが「青7&赤7」なら、左リール「1確」となる。また、第3停止後にテトラが止まっても、「青7&赤7」がテトラに出てメインリールが「ハズレ目」(取りこぼしなしが条件)なら、やはりボーナスが確定する。

 

(6)-1                (6)-2
   

(6)-3                (6)-4
   
これら4つの形は、いずれも中リールが「小役(リプレイ)ハズレ」でリーチ目となるパターン。大抵は小役が揃うが、たまにハズれると気持ち良い。小役ナビとの絡みでいえば、(6)-2は「リプレイナビ」、(6)-4は「ベルナビ」なら、それぞれ2確となる。

ただ、生入りでは勿体ないので、赤7テンパイ時は、あえて中リールに赤7以外を狙ったりした。3枚のコインロスと生入りのショックを天秤にかければ、たった60円の出費など痛くもかゆくもない。

また、(6)-4の「赤7の上段ハサミテンパイ」は、右リール枠上が「チェリー」ならば「下段リプレイハズレ目」となるが、右枠上が「ベル」だと、たとえリプハズレでも入り目とならない。見かけは同じでも、出目の持つ意味合いは全く異なる。

 

(7)
 (条件…ジーニーチャンス時、第2停止で演出継続)
レバーオン後、ランプと煙がテトラに出現する「ジーニーチャンス」では、第2停止時、演出が消えずに残れば「小役以上」が確定する。よって、ジーニー第2停止時、小役非テンパイで演出継続なら、小役が否定されて「ボーナス2確目」となる。第3停止後は、ジーニーの高笑いが待っている。

 

(8)
(演出なし)
 
(7)と同じ形でも、演出がなければ単なる「ズレ目」に過ぎない。だが、左右がこの形(左…「上段チェリー付赤7」、右…「ベル・チェリー・スイカ」)で止まり、中リールにいわゆる「強い図柄」(「中段チェリー」or「バー・リプ・バー」)が止まると、一気に「鉄板目」となる。

即ち、以下の出目は全てリーチ目(しかも、ビッグ確定目)となる。右リール上・下段にボーナス図柄があれば、分かり易い入り目となるが、右にボーナス図柄がなくとも、中出目次第では「強い出目」に昇格するのだ。

     
(中「バー・チェリー・赤7」)   (中「青7・チェリー・バー」)  (中「バー・リプ・バー」)※リプハズレ目

左リールが上の出目(赤7・ベル・リプ)の場合、右リールの枠下or枠上に「バー」が止まった形や、右「リプ・ベル・スイカ」の形も、中リールが上記3つの停止形の時は、全て「ビッグ確定目」となる。

 

(9)
   
実に当たり前すぎる2確目…チェリー付きのボーナスハサミ目。高設定っぽい台をブン回している時など、ボーナス成立に気付かず、こうした後目(あとめ)でフラグ察知する事もあった。

因みに、このテの出目には、私なりの有効な「使い方」があった。隣で打っている客が、レバーや台をガンガン叩くなどマナーが悪い場合、奴がハマっている時にこういった確定目が出ると、そのままカラ回しで台を放置して、ジュースを買いに席を立つ。日頃の行いが悪い者に対する、私なりの「制裁」のつもりだったが、効果のほどは不明…。

 

このように、「赤7上段ビタ狙い・ハサミ打ち」一つとっても、出目や演出の楽しみ方は山ほどあった。左でチェリーをカバーするには、「チェリー枠内狙い」や「チェリー下の青7を上段ビタ」など、他にも目押しポイントは複数あるが、それぞれの打ち方で純粋に出目を楽しんだり、演出との「合わせ技」でボーナスを察知したりと、幅広い楽しみ方が出来た訳だ。

そういう意味では、現役時に収支を度外視して、もっと出目の楽しみを深めるべきだったかな、とも思う。

 


 (リプレイハズシ)

 


1回目、2回目の小役ゲームは、左⇒右とハサミ打って、左には一応チェリーを狙う(4枚チェリーは出ない)。左右でスイカがテンパイした時のみ、中リールにもスイカを狙う(「BARリプBAR」を目安)。

 

3回目の小役ゲームは、押し順を中⇒右に切り替えて、中リール枠内に「BARリプBAR」を狙う(スイカをカバー出来る)。右リールは適当押し。


リプレイ上段受けテンパイ⇒左枠内に「上にチェリーが付いた青7」を狙い、リプレイを外す。




リプレイ下段受けテンパイ⇒左枠内に「下にチェリーが付いた青7」を狙い、リプレイを外す。

このように、本機のハズシは「上段受け」or「下段受け」になるが、たまにハズシポイントを「ど忘れ」する事があった。ただ、「上段受けなら、にチェリーが付いた青7狙い」「下段受けなら、にチェリーが付いた青7狙い」と関連付けて覚えていたので、とっさの時でも思い出すことが出来た。


ベルの上段受けテンパイ⇒ほぼベルなので、左枠内に「BAR」を狙う。左を適当に押すと、ベルを取りこぼす「NGポイント」(ベルのテンパイラインに赤7をビタ)があるので危険だった。

 

 
スイカ上段テンパイ⇒ほぼスイカなので、左に「BAR」を狙う。単なるハズレの場合もアリ。

 


スイカ左下がりテンパイ⇒コチラもほぼスイカなので、左にBARを狙う。単なるハズレの場合もアリ。


ベルとスイカの「Wテンパイ」⇒制御上、ビッグ中に中押しをすると、スイカ成立時は「右上段絡み」の2ライン(上段or左下がり)でしかスイカがテンパイしない。したがって、この形は「ベル」なので、左にBARを狙う。

 

残り9Gからは、左⇒右のハサミ打ちスイカ狙いに戻す。ハズシを使えば、ビッグ平均枚数は399.28枚(小役狙いのハズシ不使用時⇒平均379.47枚)と、十分な効果が見込めた。他機種と比べると、パンクが非常に少なかった印象もある。


 

(当時の記憶)

本機は、私にとって非常に好印象の一台だ。それは、上記したゲーム性の秀逸さもさることながら、初打ちが「会心の勝利」だった事に大きく起因する。

以前紹介した「ヒートウェバー」(テクノコーシン、4号機)の項で触れた、渋谷・場外馬券場近くの「ピーワン」(とんねるずの「生ダラ」でも登場)というパチ屋でアラベを初打ちした時のこと。

渋谷を徘徊中、駅から少し離れた並木橋交差点まで足を延ばすと、この店のアラベスクRがちょうど新台入替3日目で(店員がマイクでそう煽っていた)、他のシマとは違う盛り上がり方をしていた。たまたま空き台が数台残っており、特に理由もなくフラッと着席した一台が、実に気持ちよい程の「上昇波」を描いてくれたのだった。

その時は、リーチ目も演出もほとんど知らずに打った為、それまでの山佐台の経験と、台に貼られた「リーチ目表」だけが頼りだった。しかし、そんな不安もどこ吹く風で、短いG数間隔でのボーナスをひたすら連発する展開となった。

ビッグのクレジット連も多発して、200ゲーム以上のハマリはほとんどなかった。なぜ、この台が空き台だったのか不思議なほどで、サラ盛り1000枚入るドル箱が3段、4段と重なっていき、シマ一番の「好調台」である事は明らかだった。

この時、台の好調さと共に、ある「別の事」も強烈に覚えている。それは、同じアラベのシマにいたカップル(推定30代前半)が、調子よく出している自分の方を、終始チラチラと見ていた事だ。

私がビッグをかける度に、シマの右カドで打つカップルの女性が、私に強い視線を送ってくる。その視線は、私に対する「好意」などではなく、「何で、あの台ばかり出るのよ?」的な、明らかに悪意あるものに思えた。かなり強烈な「睨み」である。

さらに、この女性と離れた台で打っている彼氏が、チョクチョク女の元にやってきては、あれこれ会話していた。その度に、私が箱を積み上げるのを、実に不快そうな表情で睨みつけてくるのだ。当時の私は、台の方に顔を向けつつも、横目で周囲の客の反応を逐一チェックする「クセ」があったので、このカップルの反応が好意的でない事は、すぐに判った。

大方、入替初日からアラベを追い続ける、常連カップルといったところだろう。あまり芳しい結果が出ないまま新装3日目を迎え、「今日こそは」と狙った台でアツくなっている時、普段この店であまり見かけない顔の私が、空き台に座って爆裂させているのが、不愉快極まりなかったのだろう。

結局、このカップルの「ガン飛ばし攻撃」は、私が台をヤメる夜10時過ぎまで、ひたすら続いた。

確か、この時は最終的に7000枚近い超・大量獲得となった。設定は不明だが、BR共に、設定6の数値を大きく上回っていたのは間違いない。台を離れる際、店員が「出玉記録を店に飾りたいので、コインを流す前に、ドル箱と台を撮影させて下さい」と言ってきたのを覚えている。少し気おくれしたが、自分の顔写真がさらされる訳でもないので、素直に応じた。写真を撮っている時も、例のバカップルは相変わらず不機嫌そうな顔で、コチラを睨んでいた。

 

こんな感じで、初打ちが10万近い大勝ち(7枚交換)となった事が、本機への印象を強烈に良くした。「この台は、高設定さえ掴めば必ず爆発する」と思い込んで、その後も、あちこちのホールを回っていた事を思い出す。当時、アラベを追った店を振り返ると、こんな感じである。

・渋谷…ピーワン(初打ち、本文参照)、エルニド(イベント、札多し)、マルハン(等価、台数多)
・新宿…エルニド3(エビ通り、ガラガラ)、グリンピースタワー(客付良)
・東銀座…モンタナ(等価、店員チェック厳しい)
・有楽町…DUO(昼ガラガラ、夜リーマン多し)
・町田…エースゾーン(バラエティ2台)、回専問屋さくら屋(等価、キングジャック有)、ゴードン(等価)
・相模大野…フレスコ(客付良、ビーキッズクラブF有)
・溝の口…ミラージュ(等価、クリ7、赤光の剣、ゴシック、ユニコーンSP有、〇モノ多し)
・市ヶ尾…ダイアナ(等価)
・名古屋・太閤口(遠征)…ウィングレッド(地下フロア、シオサイ30有)

イベントや高設定札やドル箱の積み具合を頼りに、都内・神奈川(名古屋)で本機を見つける度に、「渋谷ピーワンでの快勝よ、再び」と対戦を繰り返した。しかし、どんなに頑張ってもMAX3000枚程度が関の山で、ハマリなしで5000枚を超えるような「めくるめく」展開には、とうとう巡り会えなかった。

市ヶ尾の「ダイアナ」は等価の割に設定も良さげで、ビッグ3連程度でサッと勝ち逃げしたりして、勝率も高かった。一方、町田でのアラベ実戦に関しては、ほぼ負けた記憶しかない(さくら屋は、沖スロ「ハイハイシオサイ30」と「シオラー30」でお世話になったが、アラベのシマはいつもガラガラだった)。

渋谷や新宿のエルニドチェーンは、「高設定多数」をやたらとアピールしていたが、アラベで勝てたのは4回に1回くらいの割合だったか…。特に、渋谷ニドのアラベのシマ(1F)には足繁く通った時期もあり、アラベが不発の時は、2Fの高設定札が刺さった「キングオブザタイガー」に座り、アラベの負け分を補てんしたりした(逆に、傷口を広げる事も…)。同じ渋谷でも、マルハンのアラベでは箱を積む事も多かった。

 

トータルの勝率もまずまずで(末期は推定1の台がゴロゴロしていたが…)、やはり最初の爆勝ちが大きなアドバンテージとなった。まぁ、渋谷での体験は、ある意味「奇跡」に近い展開だった。例のカップルが感情的な反応を見せたのも、「已む無し」といったところか。

それにしても、アラベの良き思い出が、このカップルのお蔭で、今も鮮明に脳裏に焼き付いている事をを思えば、今となっては彼らに感謝すべきかもしれない。

こうして個人的に振り返ると、山佐4号機では、定番ニューパルよりも、アラベに対する熱中度の方が、むしろ上だった。それだけ「ツボ」にハマった機種という事になる。後に、町田でシオラーに出会わなければ、低設定オンリーの末期でも、懲りずに本機を追いかけた事だろう(さくら屋に感謝…)。

 



5 コメント

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Unknown (たろへい)
2014-04-08 19:32:25
アラベスクはかなり打ちました。

設定打ち変えイベントで高設定が頻繁に取れ、毎度9000Pとか回してました。
打ち方はもちろん効率重視、ブログ内で紹介されている手順そのまんまでしたよ(^^)
たしかテトラリールの影響で微妙にウェイトが掛け難いパターンがあったと記憶してます。


僕が打ち込んだ最後のリーチ目スロットで、パチスロが純粋に楽しかった頃を思い出しとても懐かしい気持ちで拝見しました(^_^)
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コメント (白夜男)
2014-04-08 22:50:15
超詳細な解説 本当にありがとうございますU+203CU+FE0E 個人的に とても思い入れのある機種です。号泣しながら何度も読み返しました。大感謝します。
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Unknown (折口)
2014-04-10 20:26:19
なつかしい
まったく同じ打ち方でしたね。
唯一不思議だったのが枠上ビタからのゲチェナがコングとちがってベル確定なんですよね。
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Unknown ()
2014-04-14 08:24:37
この機種は触った程度しか打ったことないのですが、
この頃の山佐の機械ってテトラリールも、液晶機も不思議と独特な雰囲気を持っていましたね。出るときはやけに出る(高設定だっただけだと思います)ので、仕組まれた連チャン?などと思っていました。
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幼心をパチスロに傾けた真犯人 (悉若無(しゅーにゃん))
2014-07-13 14:36:25
世代によってはギャンブル年齢でないけどパチスロが好きになった、という人もいるわけで・・・それがワタクシ。
当時はゲームセンターにもよく置いてあったのですが、ゲームセンターのスロットのなかでもとりわけオーラが違ってて、100円で出した30~50枚でよく回していた最初の機種が、このアラベスクでした。

いまでもスロゲーセンなんかいくとたまに置いてありますが、マイルドな出玉でありながら根強い支持がされてる機種ですよね。「リーチ目が出来る」こと自体を演出にする(もともとリーチ目は演出だけど、リーチ目以外の要素をリーチ目と綺麗に混ぜる)というアイデアを、「シーマスター」のころから温め続けてきた成果が凝縮されてるんですよね。

自分が山佐を大好きになった要因は、たぶんこの山佐がもつ「リール愛」みたいなのも多分に絡んでる気がします。リールだけでパチスロは総てを表現できる!そこに言葉にならない感動を覚えてたような。
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