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(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

ドリームX(奥村、デジパチ)に関する50の質問

2014-02-04 15:54:08 | 現金機デジパチ

(もう1つ、盤面左上にDREAMの赤いデザイン文字があり、デジタル周辺がブルーのセルもあった筈だが…画像は現在捜索中)

(追記)⇒不鮮明ながらも、某所にて別セルの映像を発掘!

(ドリームXの新パネル)

 

 ドリームX(奥村、旧要件デジパチ)に関する50の質問

Q1 「登場時期は?」
⇒公式HPによれば、1988年(昭和63年)12月です。前身機「ドリーム」(ストップボタン付)の後継機種として登場しました。但し、本機にデジタルのストップボタンはなく、サウンドや一部図柄、リーチアクション、大当り抽選方式なども異なります。

 

Q2 「兄弟機種は?」
⇒西日本中心に出回った「ドリームW」です(東日本も一部設置)。こちらも大変な人気機種でした。このドリームWは、前身機「ドリーム」から単にストップボタンを外しただけの純正後継機です。

 

Q3 「大当り確率は?」
⇒1/225です。

 

Q4 「賞球数は?」
⇒スタートチャッカーは7個戻し、その他の入賞口は13個戻しです。

 

Q5 「始動チャッカーの賞球が通常より多い台が、一時期出回ったと聞きましたが?」
⇒はい、メーカーの製造ミスにより、ヘソチャッカーが「13個戻し」となるお得台が数台混じったシマが、神奈川県大和市の某店をはじめ全国各地に存在する事が判りました。ただ、朝一状態で打つと13個戻しでも、大当り後は7個戻しに戻るような台もあったのです。こうした払出しバグがある台を狙い、全国を回るプロ(?)もいたそうです。平和の舞羅望極IIやブラボーエクシード、西陣のリムジンなど、他機種にもこのテの払い出しバグは存在しました。

 

Q6 「大当り図柄は?」
⇒0~9の数字、果物、¥、$、V、Fvの計15図柄です。果物マークを「リンゴ」とか「爆弾」とか呼ぶ人もいました。

 

Q7 「図柄のFvは、どんな意味ですか?」
⇒「Fever」(フィーバー、大当り)の意味と思われます。三共に対する敬意でしょうかね。初心者の頃は、この図柄が「Fu」に見えていました。

 

Q8 「デジタルの停止順は?」
⇒左→中→右の順に停止します。高速回転中のデジタルがスローに切り替わって数コマ進む、独特の停止パターンが気持ち良かったです。

 

Q9 リーチアクションの特徴は?
⇒リーチ時は、右デジタルが速度を落としてスクロール、停止前数コマでさらに減速します。この時、「ピロリロリロ、ピロリロリロ…」という甲高い効果音が鳴って、徐々に図柄が大当りに近づく時の興奮感を煽りました。

 

Q10 「リーチの先読みは可能ですか?」
⇒左デジタルが停止して、中デジタルが高速から判読可能になった瞬間、「左デジタル-5コマ」の位置だと必ずリーチが掛かります。

 

Q11 「リーチ時の大当り判別も可能ですか?」
⇒左中テンパイ時、右デジタルが判読可能となった瞬間、「中デジタル-10コマ」の位置だと必ず当ります。

 

Q12 「実際は、『中デジタル-9コマ』のリーチが当るように感じましたが?」
⇒内部仕様は―10コマでも、その瞬間を目視で確認するのは容易でなく、―9コマに見える事もあります。どの図柄が見えるかは、打ち手の動体視力によって変わってくるでしょう。かくいう私も、よく判別コマ数を間違えて、ぬか喜びする事がありました。まぁ、逆に1コマハズレと思ったら当りだった事もありますけどね。

 

Q13 「ハズレリーチも、右デジタルは必ず10コマ進んで外れるのですか?」
⇒その通りです。当りハズレを問わず、リーチ時の右デジタルの移行コマ数は常に10コマです。

 

Q14 「メインデジタルの形状は?」
⇒左・中・右ともに、タテ7×ヨコ5の赤色ドットマトリクスを使っています。

 

Q15 「大当り継続ラウンド数は?」
⇒最高10ラウンド継続します。但し、途中ラウンドでアタッカーVゾーンに入らないとパンクします。大当りファンファーレやラウンド中のBGMにも味があり、あれが打ち手をより興奮させましたね。

 

Q16 アタッカー開放時間は?
⇒約22秒となっています。当時の旧要件デジパチは、約18秒~約29.5秒(平和「イリュージョン」は約30秒)とアタッカー開放時間に幅がありました。本機はやや短めの開放時間ですが、22秒程度の機種も多く存在したので、おおむね標準的といえるでしょう。

 

Q17 「大当り時の出玉は?」
⇒アタッカー両脇の「おまけチャッカー」の釘により違います。約1300~2900個と幅があります。ちなみに「ドリームW」の場合は、アタッカー開放時間が約25秒と長く、出玉は本機より多めです。

 

Q18 「賞球の払い出しスピードは?」
⇒非常に遅かったですね。出玉が2700~2800個くらいあると、最終10ラウンド終了後も、しばらくの間は「チンジャラ、チンジャラ」と下皿から玉が出続けました。1回交換やアンラッキーナンバー等で払い出しを待つ間は、何ともいえぬ余韻に浸れましたね。

 

Q19 「店舗ごとに、出玉数の差が存在した理由は?」
⇒換金率(2円~等価)や持ち玉ルール(無制限、ラッキーナンバー制、1回交換)など、当時の営業形態が多様だったからです。低換金で一回交換やLNが多いエリア(例:向ヶ丘遊園)、等価・高価が中心のエリア(例:JR大塚駅周辺)、無制限主流で出玉少なめのエリア(例:JR上野駅界隈)など、様々な地域差も存在しました。

 

Q20 「出玉差の理由は、それだけですか?」
⇒もちろん、ホールの営業姿勢(良心的か、ボッタクリか)で出玉が変わる事も、多々ありました。また、同じ店でも、台ごとに出玉の差をつける場合がありました。さらに、同じ台でもストロークの違いで、全く出玉数が変わる事があります。

 

Q21 「当時の売れ行き、人気はどうでしたか?」
⇒東日本で多く出回りましたが(西日本も一部設置)、非常に人気度が高く、設置店舗は多かったですね。90年代初頭の新要件初期まで、各地で息の長い活躍を見せました。個人的にも、かなり好んで打ってました。新宿の各店はじめ、遊園の「ニューギンザ」、「大塚センター」(大塚)、それに「コスモ」(高田馬場)にもよく打ちに行きました。見た目のヘソが大きい台が多く、かなり回ってくれそうな気がしましたよ。もちろん、ダマシ釘の場合も多かったですけどね。

 

Q22「たとえば、1990年の新宿には、何店舗くらい導入されていましたか?」
当時、新宿駅周辺には21軒のパチンコ設置ホールがありましたが、うち15軒が本機を設置していました。まさに、「どのホールでも見かける定番機種」という感じでしたね。歌舞伎町は「日拓」系の4店舗全て、中央通りの「ニューセブン」と「747」、花道通りの「コスモ」、さくら通りの「トップス」、あずま通りの「ニューメトロ」、それにゴールデン街入口の「大番」。あとは東口・アルタ裏の「モナコ」、東南口の「平和」、西口大ガードの「ニューミヤコ」と「ジャンボ」、ヨドバシカメラ近くの「アラジン」といったところです。

 

Q23 「同時期、他にはどんなデジパチが設置されていましたか?」
⇒私のパチンコ歴は1990年からですが、90年当時は「ダービー」「F・レクサスIVD」「FレクサスV」「FレクサスVII」「F・ボルテックスII」「FフラッシュI」「エキサイト麻雀III」「エキサイト123」「ブラボーエクシード」「ブラボーセンチュリー」「ファンキー7」「ラスベガス」「キャスター」「舞羅望極II」「パニックコスモ」「パールセブン」「マジックセブンD」などが人気機種でしたね。まぁ、他にも山ほどありますが、書ききれないので自重します。本機も、登場から既に1年以上経っていましたが、依然人気は高かったですね。

 

Q24 「後継機は?」
⇒旧要件時代の後続機は「ローリングセブン」や「マーブルX」などがあります。この時代は、「V」図柄の代わりに「当」図柄が採用されています。また、ドット機でドリームの名を冠した新基準機では「ドリームEX」「ドリームZ」「ドリームランデブー」「ドリームジャンボ」「ニュードリーム(GX)」「ドリームウィスパー」などがあります。特に、「ニュードリーム(GX)」は名機「ドリーム」の復刻版といった位置付けで登場しましたが、やはりリーチアクションも「ドリームW」と同じで、「X」のファンだった自分には少し物足りない復刻でしたね。

 

Q25 「電源立ち上げ直後の出目は?」
⇒朝一は「モ・ナ・コ」という目が出ます。ちなみに、ドリームWの開直目は「0・0・7」です。

 

Q26 「大当りの抽選方法は?」
⇒3つの出目作成カウンターA(左)、B(右)、C(中)が拾った乱数を参照して、大当り抽選及び出目の決定を行います。

 

Q27 「乱数を拾うタイミングは?」
⇒単発回し、連続回しともに、始動チャッカーに入賞して「ピュイッ」と入賞音が鳴った瞬間です。

 

Q28 「各カウンターの移行範囲は?」
⇒A(左出目)、B(右出目)、C(中出目)ともに「0~14」の15コマで、それぞれ15種類の図柄に対応しています。

 

Q29 「各図柄とカウンター値の対応関係は?」
⇒0~9はそのまま数字が図柄に対応。10は果物、11は¥、12は$、13はV、14はFvに対応しています。

 

Q30 「各カウンターの移行速度は同じですか?」
⇒いえ、違います。Aは1コマ0.0025秒、Bは1コマ0.0375秒、Cが1コマ0.5625秒です。Aの速度がもっとも速く、Cの速度が一番遅いです。

 

Q31 「カウンターの移行速度に、何か特徴はありますか?」
⇒Aが一周するとBが1コマ進み、Bが一周するとCが1コマ進みます。つまり「桁上がり」の関係です。

 

Q32 「体感器を使ったラッキーナンバー狙いが出来る、という噂がありましたが?」
⇒中出目カウンターCの速度が「1コマ0.5625秒」、「1周8.4375秒」と遅い為、体感器で中デジタルの図柄を狙うことが出来ました。体感器なしでも、玉の打ち出し間隔0.6秒を目安にするなどして、中出目のLNをを狙う方法がありました。

 

Q33 「カウンター値が大当りと判定される条件は?」
⇒カウンターA(左出目)とB(右出目)が共に「0」を取ると、大当りとなります。よって、大当り確率は1/15×1/15=1/225です。

 

Q34 「大当り図柄の決定方法は?」
⇒A=B=0(大当り)の場合、チャッカー入賞時にカウンターC(中出目用)が拾った値が、そのまま大当り出目になります。各大当り図柄の出現率は、均等に1/15です。

 

Q35 「では、ハズレ出目はどうやって作成しますか?」
⇒大当り時を除き、各カウンターの拾った値が、そのままハズレ出目になります。カウンターA、B、Cがそれぞれ「3、5、7」を拾った場合は、「375」というハズレ目が出ます(カウンターBが右出目、カウンターCが中出目となる事に、注意が必要です)。但し、これには「例外」があります。

 

Q36 「例外とは何ですか?」
⇒A、B、Cが偶然同じ値を拾った場合、出目をそのまま表示すると、大当りとなってしまいます。これを防ぐため、A=B=C=0(000で大当り)のケースを除き、A、B(左右)が強制的に0となってハズレます。但し、C(中出目)のカウンター値は、そのまま使われます。

 

Q37 「つまり、A=B=C=5のゾロ目の場合、『050』のハサミ目で外れるのですね?」
⇒はい、強制的にそういったハズレ目になります。「0のハサミ目」は、3つのカウンターが偶然ゾロ目を拾ったときの「強制ハズレ」を意味するので、ちょっと悔しかったりもします。

 

Q38 「0で掛かったリーチは必ず当たる、という話を聞いたことがありますが?」
⇒それは大きな間違いです。A(左)=C(中)=0の時に、B(右)が0以外の値を取れば、0のハズレリーチが普通に掛かります。本機では、「朝一の0リーチがアツい」という特徴はありますが。

 

Q39 「では、0リーチ鉄板説の真相は?」
⇒0リーチが鉄板だったのは、後継機マーブルXです。マーブルでは、左&中出目カウンターの周期と大当り乱数カウンターの周期が同調しており、かつ左・中出目カウンターが「00」を取る位置(0リーチが掛かる位置)と、大当り乱数「0」の位置も見事に重なっていたのです。ただ、マーブルXでも、大当り後の保留玉4つについては、例外的に0リーチが外れる事があります。

 

Q40 「CPUは、何を使っているのですか?」
⇒ドンスペシャルBやFレクサスVと同じ「6802」です。前身機「ドリーム」ではZ-80を使用していました。大当り判定方法もドンスペに酷似していた為、「本機も連チャン機ではないか」という疑惑が常に持たれました。

 

Q41 「では、意図的な連チャン性はなかったのですか?」
⇒それが、そうでもないのです。大当り後、約1/50~1/70で保留玉連チャンする時がありました。

 

Q42 「連チャンの特徴を教えて下さい」
⇒大当り後の「保留玉1個目」で発生し、かつ前回大当りと「同一図柄」で連チャンします。

 

Q43 「連チャンシステムは、どうなっているのですか?」(論点1)
⇒今なお不明点が多いのですが、ドンスペタイプの「大当り中の保留上書き回避」ではないようです。大当り中ではなく、「通常時」に上書きを回避するタイミングや条件(チャンスタイム)があり、そのタイミングで始動チャッカー入賞すると、乱数書込みに失敗するレアケースがあったと思われます。

 

Q44 「乱数書込みに失敗すると、その保留エリアの大当り判定はどうなりますか?」

⇒保留エリアに格納されていた古い乱数が生き残り、それが大当り判定に使われます。たとえば、保留消化により保4の乱数「000」(000で大当りする乱数値)が左にシフトすると、ランプが消えた保4エリアにも、もとの乱数「000」が残ります。

ここで保4に追加玉が入賞すると、本来なら新たな乱数が書き込まれて、元の「000」は消えるのですが、チャンスタイム中の入賞だと、乱数書き込みに失敗した結果「000」が生き残るのです。こうなると、初当りの直後に再び「000」の大当りが来ることになり、同一出目の保1連チャンが発生した訳です。

もちろん、保留全灯→全消化を使い、保4の乱数を保1~保3にもコピーさせれば、保4が大当りだった場合は、全保留エリアに大当り乱数が入ります。後は、各々が保留点灯時に乱数上書きを回避すれば、保1に限らず連チャンする訳です。ただ、上書き回避率が2%程度と低く、自力連チャンに毛の生えた程度ということで、当初あまり問題になりませんでした。

 

Q45「という事は、単なるハズレ目が連チャンする事もあったのですか?」
⇒もちろんです。同じ原理によって、通常時は1/50~1/70程度の確率で、全く同一のハズレ出目が2回以上連続する現象も起こりました。

 

Q46 「ところで、当時は朝一出目の台がアツい、という話でしたが?」
⇒はい。「モ・ナ・コ」という朝一出目の台は、まだ一回もデジタルが回っていない事を意味し、その状態では「モーニング」をゲットできるチャンスでした。

 

Q47 「モーニング機能があったのですか?」(論点2)

⇒連チャンの項でも説明しましたが、通常時は始動チャッカー入賞のタイミング次第で、新たな乱数を書き込まないレアケースが、約1/50~1/70程度の割合で発生したと考えられます。

電源立ち上げ直後は、保1~4の全保留エリアに初期値「000」が入った状態です。「000」は、初期値であると同時に、大当り乱数の1つでもあります。カウンターA、B(左右)が0で大当りと判定され、C(中)が0で「000」の目が揃います。

通常、4つの保留エリアに入った初期値「000」は、各保留ランプが点灯した瞬間、新たに拾った乱数に「上書き」されてしまいます。しかし、たとえ朝一状態でも、始動チャッカ-入賞の瞬間、各保留エリアが約1/50~1/70で乱数書き込みに「失敗」するケースがあったようなのです。

その結果、上書きを回避した各保留エリアには、初期値の「000」が生き残り、その乱数が大当り判定に使われて「000」の出目で大当りしたのです。モーニングとは、この初期値「000」を最大限利用したものです。

但し、上書き回避率はどの保留エリアも「1/50~1/70」(2%~1.4%)程度と低いのが難点です。98%の高確率で、初期値「000」は上書きされて消えるので、露骨なモーニングは起こりません。

また、保留を一度でも点灯させると、それ以降はその保留が上書き回避するチャンスは消滅します。つまり、モーニングのチャンスは、各保留玉ごとに1度だけです。したがって、ホールで「モナコ」出目の台を見つけたら、片っ端から保4点灯させて全消化する、「カニ歩き」が有効でした。

 

Q48 「では、モーニング時は、必ず000の大当りとなるのですか?」
⇒はい、自力大当りを除き、保留エリアの初期値「000」を利用するので、参照されるカウンター値はA=B=C=0となり、モーニングの大当りは必ず「000」の出目となります。運が良ければ、この「000」が1/50~1/70で保1連チャンする事もあるので、やはり朝一は通常時よりもお得といえます。

 

Q49 「モーニングは保2~保4のみ期待できる、とする攻略誌もありましたが?」(論点3)

⇒必勝G誌1991年2月号(8~11P)や同誌1991年3月号(46~47P)には、そういった趣旨の報告があります。朝一状態では、保1が点灯してもモーニングのチャンスはなく、連続回転中に点灯した保2~保4に限って、それぞれ1/50で大当りのチャンスありとしました。これを「通説」とすれば、保2~保4のみがモーニングの対象で、保1は「000」で当らない事になります。同誌の実験データでも、保1では「000」が一度も来なかったともあります。

また、同誌3月号では、実際ホールに行って朝一打法を検証したところ、1/50という結果は得られず、モーニング発生率は「1/130」という低い数値に終わっています。検証失敗の理由として、「デジタル停止中、または左デジタルが低速に切り替わった後にチャッカー入賞してもチャンスタイムとはならず、乱数の上書き回避はされない。あくまでも、デジタル高速回転中にチャッカーへ入賞させる事が条件だった」としています。

つまり、攻略ルームでの実験では、朝一状態から5つの玉を立て続けにヘソに流し込んだ結果、保2~保4が「000」で当る確率が1/50となり、「モーニングあり」との結果が出たのです。一方、釘がシブいホール実戦では、攻略ルームで手入れしたような連続入賞は到底不可能で、デジタル高速回転中に保2~保4をつけるチャンスが少なかった訳です。結果、乱数書き込みを回避するチャンスタイムを多く逃す事となり、実験データの1/50よりも低い結果が出たと言う風に「推測」しています。

しかし、これは解析のみから導かれた結論ではなく、あくまでも解析と実戦データを基に、攻略スタッフがモーニングの原理を「推測」した結果にすぎません。よって、G誌の推論(デジタル高速回転中をチャンスタイムとする説)が100%正しい、という事にはなりません。

一方で、同誌1990年12月号(113P)には、「これまでは、連続回転中のみで前回と同一出目が現れると思われていたが、なんと単発状態で玉が(始動チャッカーに)入った場合も、前回と同一の出目が現れることが判った」という、非常に興味深い記述があります。

サラッと書いてありますが、実はとんでもない「問題発言」だと思います。私としては、この記述が「誤記」だと信じたいですが…。

ドンスペやレクサスの場合、保留ランプを付けない単発回しをすると、チャッカー入賞時に拾った乱数が「保1エリア」にいったん格納された後、「判定エリア」(現在回転中の乱数を判定するエリア)に移動します。この時、判定エリアと保1エリアには全く同じ乱数が入ります。ドンスペやレクサスの「単発回しダブル狙い」は、この原理と「大当り中の上書き回避」を併用している訳です。朝一は、この方法でダブルが狙える上に、他の保留エリアに入っている初期値「00」での大連チャンも期待できる、という訳です(特にドンスペの連チャンは長い)。

ドリームXにも同様の特徴があるとすると、チャッカー入賞の瞬間に拾った乱数は、保1エリアにいったん格納されてから、判定エリアに移動します。この時、空いた保1エリアには、やはり判定エリアと同じ乱数が書き込まれます。

もし、単発回し時にも前回と同一の出目が出るならば、デジタル完全停止時にチャッカー入賞した玉も、乱数の書き込みに失敗する事がある、ということになります。その場合、空きの保1エリアに残っていた「前回乱数」が判定エリアにそのまま移動して、前回出目と同じ出目が続く現象が起きると考えられます。

これが朝一ならば、保1エリアには初期値かつ大当り値の「000」が入っています。朝一状態から最初にチャッカーへ飛び込んだ玉は、やはり1/50~1/70で乱数書き込みに失敗すると、保1にもともと入っていた「000」を参照して、大当りが発生するチャンスが生まれます。

G誌の実験では、朝一は保1の「000」大当りが1件もなく、上記の「単発回し説」を否定する結果になっています。ただ、これが、サンプル不足で「たまたま」保1の当りが引けなかっただけとすると、理論上は保1も1/50~1/70のモーニングが期待できる事となり、「単発回し説」は俄然信ぴょう性を増します。

まぁ、事の真相を確かめるには、完全単発回しで長時間実験を行い、同一の「ハズレ目」若しくは「大当り目」が2連続するかどうかを検証すれば、すぐに判るはずです。G誌が単発回しで検証を行った資料は見当たりませんが、実機でデータを取れば、すぐに確認できると思います。

 

Q50 「最後の質問ですが、ドリームXとはどんな機械でしたか?」
⇒「見た目はシンプルでありながら、ドットデジタルの香ばしい挙動、打ち手のツボを突くサウンド、リーチから図柄が揃った時の刹那の感動、おまけチャッカーに次々と玉が流れる喜び、大当り終了後に賞球払出しを待ち続ける時の余韻、朝一『モナコ』目からの謎多きモーニング、意表を突いて訪れる保1ダブルなど、文字通り、打ち手に様々な『夢』を与えてくれた『名機』であると思います。」

 

 



3 コメント

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Unknown (たろへい)
2014-02-04 20:01:28
大物の登場ですな^ ^

僕のイメージではキングオブセブン5の後釜、奥村のボタン無くなった最初の機種で使えない奴って感じです(^_^;)

ジワリジワリと設置を増やし雑誌の扱いも増え当時を代表する機種の一つだと思いますね。

使えない奴だと決め付けていたので数回当てた事しかないですが、パチ屋にドリームXの設置されている風景は今でもハッキリ覚えてますよ。…懐かしいなぁ(^_^)
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Unknown ()
2014-02-04 22:21:01
ドリームXはボックスで導入されている店も多く、シマ内には回転の音で脳が麻痺する独特の感じがありましたね。ファンキー7も同様でした。

デジタル役物が小さめで、中央に集まった玉が大きく跳ねて入賞口に入っていくのが気持ちよかったです。

同時期にあったちょっと古めの台だとニュービッグセブンパート4とか、パニックエクセルも思い出しますよ・・
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Unknown (とも)
2014-02-06 16:27:55
私の愛するパチンコ旧台の一つです。モナコサウンド最高!

あ、WではなくXの方です。
Wは大当たりタイミングが読めないので論外(笑)
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