<シンビジュームの花芽も伸びてきました。>
昨日始まったNHK大河ドラマ「天地人」。
その中で、豊臣秀吉に家臣になるよう財宝を積まれた直江兼続がその申し出を断るシーンの後にこのようなセリフを話していました。
「蔵の財(たから)より身の財(たから)身の財(たから)より心の財(たから)・・・・」
びっくりしました。
なぜかというと、これは日蓮聖人の御遺文の中にでてくる言葉だからです。
なぜ、直江兼続がこの言葉を口にするのか?
確か直江兼続が預けられて勉強していた寺は雲洞庵という曹洞宗のお寺だったと思うのですが。
まあ、理由はともかく、日蓮聖人の御遺文(崇峻天皇御書)の中では「蔵の財よりも 身の財すぐれたり 身の財より 心の財第一なり この御文を御覧あらんよりは心の財をつませ給ふべし」と書かれています。
つまり、蔵の中にたくさん財宝を積むことができても、健康でなくては何にもならない。
だから、蔵の財より自分の体(財)のほうが大切である。
さらに体が健康であっても心が清く豊かでなくては何にもならない。
この文を御覧になったら、心の財を積み上げるように心がけなさい。
というのが原文の意味です。
何にもまして心の財が一番だということです。
そして、心の財を積むことが大切であると説いているのです。
確かにそうですよね。
今でもそのまま通用するのではないでしょうか。
アメリカのサブプライム問題を引き起こした人々も、蔵の財を積み上げてばかりで、心の財を積むことがなかったのでしょう。
もし少しでも心の財を積むことができていたら、こんな金融不況になることもなかったのではないでしょうか。
残念なことです。
今、標語作りをしていますが、その候補の中にこの言葉を考えていたのですが、先に使われてしまったので、別の御遺文から作ることにしましょう。
今年の目標を立てていない方、「心の財を積む」ということを目標にしてはいかがでしょうか。
きっとあなたにとって良い年になることでしょう。