ミクロ経済学の消費者理論は価格と効用を使った理論ですが、マクロ経済学における消費理論は
Y=C+I+G+X
の式によって表現されるGDP支出面の構成要素である消費Cがどのように決定されるかについての理論です。
公務員試験等における論点としては大きなものではないですがわりとよく出ます。
➀ケインズ型消費関数 C=C0+cY GDP計算・乗数理論・ISLM分析ででてくる一番よく出てくるものです。
②クズネッツ型消費関数 C=cY 基礎消費がないとするクズネッツの唱えた消費関数です。
③流動資産仮説 C=C0+cY+mM 流動資産Mも消費に影響するというトービンの唱えた消費関数です。
また、以下の理論もよく出題されます。
④ライフサイクル仮説 生涯所得÷生涯年数が一年あたりの消費額となります。(モデリィアーニ)
ケインズ型は当期所得のみが消費に影響します。
⑤恒常所得仮説 毎年の確実な所得によって決定されるというフリードマンの説です。
固定給が代表例で、不確定・不確実なものはここには含まれません。
⑥相対所得仮説 消費は過去の所得水準にも依存するというデューゼンベリの説です。
・ラチェット効果 過去の最高消費水準に影響されるとする説です。
・デモンストレーション効果 周囲の家計の消費水準に影響されるという説です。
特にライフサイクル仮説は国家一般職・特別区では頻出です。
また、➀~⑥の理論を総合的に問う問題も出題されます。
特別区 2016