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IoT と EDI / RFID / ドローン

2016-07-26 02:52:33 | 経済統計

世の中ではIoT(Internet of Things)という言葉がはやっていますが、筆者の仕事の世界でまず連想するのはRFIDです。

バーコード、ICカード等とともに「データキャリア」とよばれ、モノにくっつける情報という点ではバーコードに類似し、たくさんのデータを保存し書き換えもできるという点ではICカードに類似し、距離は離れていても読み取りができる点で独自性があります。

データキャリアは「自動認識システム」の構成要素で、データキャリア⇔リーダ・ライタ⇔上位システム という全体像になっています。

昔なら商品の入出荷・在庫を紙に記録して人間が確認し、照合結果を上位システムに入力していました(たいへんな手間です)。

RFIDなら、モノがゲートを通過するだけで入出荷、存在するだけで在庫として、リーダ・ライタが上位システムに自動的に情報を送ります。離れていても読み取れるので、バーコードのようにスキャンする必要すらありません。トラブルなければ人手がいらないのです。

というすごいシステムですが、技術的な問題はあって、金属・水分よる影響とか、他の通信機器との周波数の割り当てとか、いろいろです。ただし、日進月歩で改良が進み、量産タイプのRFIDなら単価10円を切るところまでやってきました。

Amazonのビジネスを推測すると、インターネットで顧客から受注し、ホストコンピュータで発注・出荷指示をだし、自動認識技術などで倉庫作業は自動化しているのでしょう。さらに顧客への配送もドローンを活用しようとしています。究極の自動化・省力化です。

            

それそれ、EDI・RFID・ドローンについて詳しく解説した本です。読めば読むほど、たいへんな時代になったもんだと思います。

ちなみにWedge7月号は「知られざるトランプ」で、僭越ながら筆者とネタがかぶります。


大岳山 2016/7/24

2016-07-24 13:22:36 | 登山日記

早朝目覚めると意外にも晴天。もったいないので、奥多摩・大岳山(1266m)へ。

五日市の奥の養沢林道終点(約500m)から三時間かけて登りました。ただ、晴れていたのは行きの運転中だけだったのです。

0630 クルマで自宅発

 養沢バス停から林道終点までは約2km、単調な林道なのでクルマを選択。

0730 養沢林道終点着(標高約500m)、0745 歩行開始

   

 林道終点から岩石園(ロックガーデン)までは急登、階段多数あり。

  

 岩石園は景観よく、なだらかな傾斜が、芥場峠をすぎてもしばらく続く。

      

0845 防災ポイントNo4で休憩、ちょうど一時間

   雨上がりで巨大なカエルも

 大岳神社から山頂まで20分の急登。

  

0920 大竹山頂着、雲で展望なし、おにぎり一個食べて 0930 発。

  

 帰りは登山客激増、老若男女。

 すり減った靴底が雨上がりの岩肌を滑る。

   

 

1045 林道終点着、着替えたらすぐに出発

1200 自宅着、やはり曇り。

 


回帰式(統計学)

2016-07-23 13:02:47 | 経済統計

X→Yへの因果関係があり、XとYとの間に相関が認められれば(相関係数が高い)、線形回帰 Y = a + bX を考えます。

係数 a,b は最小二乗法を使って求めますが、回帰式はデータ X,Y よりも、偏差 x,yを用いたほうがすっきりします。

y = bx    → a(y切片)がなくなります。

なぜなら、回帰式は必ず(Xの平均, Yの平均)を通るからです。

ちなみに b = XYの共分散/Xの分散です。 

「Xの偏差:Yの偏差 = Xの分散:XYの共分散」とも表現できます。

回帰式の意味するところなのですが、単純化しすぎてわかりづらくなってしまったかも  (;・ェ・)(汗)

 


ドナルド・トランプ

2016-07-21 22:29:19 | 経済統計

トランプ氏が共和党の大統領候補に指名されました。当初はエキセントリックな泡沫候補に過ぎなかったのですが、他の候補者にはない本音トークでアメリカ民衆の中に確固たる支持基盤を築いたように思えます。

・TPPなんかいらない、保護主義歓迎(そもそもTPPが真の自由主義経済に則るものかさえわからない)

・世界のリーダーになる必要もない、軍備縮小(パックスアメリカーナを望まない国は多数あり、逆に世界は平和に向かうかもしれない)

 見せ掛けの経済指標や緩和マネーが流入しただけの株式市場とはうらはらに、格差が大きく、少数の勝者強者にやさしく、その他大勢にきびしいアメリカ社会の問題が背景にあると思います。

トランプ氏の過激な言葉が、問題に直面し真の解決へ向かう触媒の役割を果たしているのかもしれません。民主党ヒラリー氏では外見と実質の「格差」解消を期待できないという世論が大きければ、勝算も充分でしょう。アメリカ政治についてコメントする資格などないのですが、もし政権をとったら、議会・行政・国民の「担ぎ方」次第です(少なくともヒトラーのようにしない責任は問われるでしょう)。

半年前には予想さえしなかった展開に思い出した映画があります。

「ネットワーク」

 1976年アカデミー賞の脚本賞・主演男優賞・主演女優賞・助演女優賞をとりました。政治の話ではなく、マスコミの話で一見クレイジーな話の展開が面白い映画です。この年の作品賞は「ロッキー」で、アメリカの「理想」と「現実」が見事に対比しています。

ベトナム戦争が泥沼化し、製造業は日本に追い上げられ、オイルショックに苦しんだアメリカの現実が、いわゆるアメリカン・ニューシネマを生み出しました。「タクシー・ドライバー」「カッコーの巣の上で」等が同時期の映画で「俺たちに明日はない」「イージーライダー」「ファイブイージーピーセズ」にさかのぼります。豊かで自由な国アメリカが自国の問題をえぐった懐の深さに感銘を覚えました。(最後は脱線してしまいました)


ヴェブレン「企業の理論」

2016-07-19 21:47:04 | 経済統計

ヴェブレンはアメリカの経済学者(1857-1929)で「有閑階級の理論」(1899)が有名ですが、経済学と社会学の中間にある中途半端な著作で、筆者にとってはあまり価値を感じません。こちらの「企業の理論」(1904)が本格的著作にして代表作であると信じています。

企業を、生産活動に従事し技術を利用し生産性を高めていくIndustryと営利追求(つまりは金もうけ)が目的のBusinessに二分しました。前者はトヨタやアップルのような世の中に利便性を与える企業で、後者は欧米の投資銀行やヘッジファンドのような企業のイメージです。一見実業をおこなっているように思えても、社員を安月給で長時間働かせるブラック企業もBusinessでしょう(Businessを悪者にするのは筆者の偏見かもしれませんが)。

技術発展でIndustryの生産性は常に向上し、労働力は余りがちで失業問題につながっていくこと。Businesssは利益追求のために過剰な信用創造(要は回収可能性が確実でない相手にも貸付をおこなうこと)に走りがちなこと。等を中心に景気循環を理論展開しています。

1929年の大恐慌も、1990年代のバブル崩壊も、2008年のリーマンショックもこれにあてはめることが出来ます。マルクス「資本論」(1867)やケインズ「一般理論」(1936)と論点が類似しますが、時代に先んじた秀逸な理論だったのに、これらの著作に比べると知名度はなく、「異端の経済学者」などとレッテルを貼られて入るのが少し残念です。

この頃の著作は数式をいれた説明もなく、文章も無骨で粗削りなところがありますが、それゆえの力強さ・迫力もあります。

原著はこれらのサイトで読むことができます。

https://www.free-ebooks.net/ebook/The-Theory-of-Business-Enterprise

https://archive.org/details/theorybusinesse00veblgoog