世の中ではIoT(Internet of Things)という言葉がはやっていますが、筆者の仕事の世界でまず連想するのはRFIDです。
バーコード、ICカード等とともに「データキャリア」とよばれ、モノにくっつける情報という点ではバーコードに類似し、たくさんのデータを保存し書き換えもできるという点ではICカードに類似し、距離は離れていても読み取りができる点で独自性があります。
データキャリアは「自動認識システム」の構成要素で、データキャリア⇔リーダ・ライタ⇔上位システム という全体像になっています。
昔なら商品の入出荷・在庫を紙に記録して人間が確認し、照合結果を上位システムに入力していました(たいへんな手間です)。
RFIDなら、モノがゲートを通過するだけで入出荷、存在するだけで在庫として、リーダ・ライタが上位システムに自動的に情報を送ります。離れていても読み取れるので、バーコードのようにスキャンする必要すらありません。トラブルなければ人手がいらないのです。
というすごいシステムですが、技術的な問題はあって、金属・水分よる影響とか、他の通信機器との周波数の割り当てとか、いろいろです。ただし、日進月歩で改良が進み、量産タイプのRFIDなら単価10円を切るところまでやってきました。
Amazonのビジネスを推測すると、インターネットで顧客から受注し、ホストコンピュータで発注・出荷指示をだし、自動認識技術などで倉庫作業は自動化しているのでしょう。さらに顧客への配送もドローンを活用しようとしています。究極の自動化・省力化です。
それそれ、EDI・RFID・ドローンについて詳しく解説した本です。読めば読むほど、たいへんな時代になったもんだと思います。
ちなみにWedge7月号は「知られざるトランプ」で、僭越ながら筆者とネタがかぶります。