BP曲線は国際収支を均衡させる(国民所得,金利)の軌跡です。
IS-LM-BP分析で使われます。
① 資本移動が可能な場合
直接投資・証券投資が自由に行える場合です。
金利の高い国には投資が集まり、その結果金利が低下し、他国と同じ金利水準になります。
BP曲線より上では、金利が高いため 資本収支黒字 ⇒ 国際収支黒字 となります。
景気刺激の経済政策をとった場合
・財政政策 G↑ ⇒ Y↑・r↑ ⇒ e↑ (自国通貨高)
・変動相場 ⇒ X↓(輸出減少)⇒ Y↓ ∴無効
・固定相場 ⇒ M↑(固定相場維持のために通貨供給増)⇒ e↓・r↓ ⇒ I↑・Y↑ ∴有効
・金融政策 M↑ ⇒ Y↑・r↓ ⇒ e↓ (自国通貨安)
・変動相場 ⇒ X↑(輸出増加)⇒ Y↑ ∴有効
・固定相場 ⇒ M↓(固定相場維持のために通貨供給減)⇒ e↑・r↑ ⇒ I↓・Y↓ ∴無効
② 資本移動ができない場合
景気刺激の経済政策をとった場合
・財政政策 G↑ ⇒ Y↑・r↑ ⇒ 輸入↑ ⇒ e↓(自国通貨安)
・変動相場 ⇒ X↑(輸出増加)⇒ Y↑ ∴有効
・固定相場 ⇒ M↓(固定相場維持のために通貨供給減)⇒ e↑・r↑ ⇒ I↓・Y↓ ∴無効
・金融政策 M↑ ⇒ Y↑・r↓ ⇒ 輸入↑ ⇒ e↓(自国通貨安)
・変動相場 ⇒ X↑(輸出増加)⇒ Y↑ ∴有効
・固定相場 ⇒ M↓(固定相場維持のために通貨供給減)⇒ e↑・r↑ ⇒ I↓・Y↓ ∴無効
③ 資本移動が不完全な場合
①と②の中間的状況です。
国際収支は、BP曲線より左上で黒字・左下で赤字となります。