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日経平均 2020年1月第二週

2020-01-17 16:06:17 | 日記

13日は成人の日で祝日のため今週は4営業日でしたが、一週間の値動きは280円高(1.0%高)と小幅なものでした。

 14日 米国、中国の為替操作国指定解除 △174円

 15日 海外勢利益確定売り、個人投資家は押し目買い ▼108円

 16日 米中の合意署名への反応は限定的、小動き △16円

 17日 米ダウ最高値で心理改善、上値は重い △108円

 相場に膠着感がでてきました。米国利上げ、米中通商問題、そして最近の中東問題、その他諸々、株安につながってきた悪材料がすべて今のところ影を潜めています。悪材料が後退し、米国株がジワジワと上昇し、日本株も追随しています。

 

この状態がいつまで続くのか、動くとしたらそのシナリオは?

① 小幅高が続く、あるいは買いが買いを呼んで、上昇幅拡大(ミニバブル状態)

② ここ最近株価を大きく動かしてきた諸問題のどれかの懸念再発による急落

③ 偶然売りが重なって下落、不安心理に火が付くと急落

 

株式は急騰というより長い時間かけてゆっくり上昇しているので堅調、という見方もあります。しかし、「ゆっくり」と言いながら米国S&P500は昨年9月末からわずか3ヵ月半で12~3%上昇し、日本株も10%以上上昇しました。ミニバブルとも言えなくはない状況です。

この動きを支持する意見・指標もたくさんあります。ただ、GDP成長が年率2~4%の現状でこのペースは妥当といえるのでしょうか。いずれ反動・調整がくるという意見も堅調だとする意見と同じくらい耳にします。

 

① → ②+③ の順で進むと暴落します。暴落は、起こらないかもしれませんが、起こるとしたらいつからか、も気になります。

「上げ100日、下げ3日」のことわざがある通り、ジワジワ上げることがあってもジワジワ下げることは少なく、どこかでドンと落ちるのが経験則に思えます。

2018年2月・10月・12月に大きく下げました。それぞれに要因は微妙に異なりますが①~③はけっこう共通していて、長い陰線が印象的です。

2019年は比較的穏やかな値動きでしたが、後半上げたあとたいした戻りがありません。これを気にする人が増えると?

個人的には2018年同様どこかで来そうな気がしますが、2020年はこれからどうなるでしょうか?

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貨幣とは何か

2020-01-17 07:55:12 | 日記

マクロ経済学で一番重要な用語は何かというと「国内総生産」です。

生産される財・サービス(の付加価値)の合計です。財・サービスが取引される市場のことを「財市場」と呼びます。

たくさん生産し、たくさん消費すれば国内総生産は大きくなり、国の豊かさの尺度となります(数字だけでなく内容も大事ですが)。

 

これに対応してマクロ経済学では「貨幣市場」を考えます。

そもそも貨幣とは何を意味するものでしょうか? 答えは支払手段です。あるいは決済手段とも呼びます。財市場での取引を媒介するものです。具体的にいうと、何を貨幣に含めるかには何種類かありますが、基本的には現金(紙幣・貨幣)・普通預金・当座預金です。

媒介手段ですから、貨幣の流通量が大きいからと言って国が豊かとは言えません。国内総生産が少ないのに貨幣流通量ばかり大きくなるとインフレになります。お金があっても、買うものがなければ意味がないということです。

 

しかし、マクロ経済学では貨幣市場が財市場に影響を与えると考えます。正確にいえば、マクロ経済学の中でもケインズ派の考え方です。

市場万能主義の新古典派はこれを否定します。また、短期的には影響を与えるが、長期的には影響がないとするマネタリストのような中間的な考え方になります。

ケインズ派の考え方を説明するために用いられるものがLM曲線と呼ばれるものです。(続く)

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