徐仙日乗

日記、随筆

徐仙日乗 読書 亜剌比亜人エルアフイ 犬養健

2020-01-07 21:05:00 | 日記
徐仙日乗 読書 亜剌比亜人エルアフイ 犬養健 豊平文庫
読了 読書メーターと重複

娘の道子によると上品でリベラルで知性溢れる父親として描かれている。戦時中はチャイナとの秘密和平工作に奔走している。戦後は法務大臣も務めた。それでいて若い頃は小説家としても活動。アムステルダム五輪・マラソン金メダリストの青年がチュニジアを訪れたアンドレ・ジイドの思い出を語る、アンドレ・ジイドの人と思想紹介って趣か。カソリックとの関連にも言及している。

徐仙日乗 読書  ある歴史の娘 犬養道子

2020-01-07 20:49:00 | 日記
徐仙日乗 読書 ある歴史の娘 犬養道子 中公文庫 
読了 読書メーターと重複

著者の犬養道子は名前だけは知っていた。母親が読んでいたのかも知れない。
森達也のクォン・デ―もう一人のラストエンペラー (角川文庫)絡みで本書を知り、購入した次第。一応自伝てな分類になるのだろうが、著者の円熟と読者の欲求の結果、誠に不思議な本になっている。各章が歴史のトピックを背景にして若き著者が思い悩むのだが、これがすこぶる小説的で、重厚な印象を与える。文章とか構成、表現が如何にも70年代を思わせる生真面目さが有る。ある意味では懐かしいとも言える。その上著者が古典を引用するものだから、此方としては恐れ入るしかない。クォン・デーに止まらず、頭山満、横山大観、尾崎秀実などなどが幼馴染の如く登場する本書が面白くない訳がない。些か胃にもたれるけど。昭和史に興味がある方は是非。決して上流階級のお嬢様の思い出の書では有りません。 これもコメントをまとめるのに時間がかかった。理由は書きたい事、紹介したい事が多すぎた為。当然だが並の人には書けない材料を持っている。こう云う物は書き残して貰わないと、と言ったところ。少し年下の母親の人物評価とかを聞いておけば良かった。著者描く母親とか祖母の言葉遣いとかも印象に残る。