徐仙日乗

日記、随筆

徐仙日乗 読書 ああ玉杯に花うけて 佐藤紅緑

2017-09-20 19:16:31 | 日記
徐仙日乗 読書 ああ玉杯に花うけて 佐藤紅緑 青空文庫
読了 読書メーターと重複

表題作のみ青空文庫にて。本書の楽しみ方。佐藤愛子の「血脈」を前半だけでも読む。コミックの「巨人の星」を読む。そして本書。多分紅緑センセイは熱血はもちろんだが、禍々しさを含む「過血」とか「多血」って人だった気がする。確認した訳ではないが梶原一騎少年とかちばてつや少年とかが読んでいた気がする。印象に残るのは中程の野球試合。紅緑の野球好きは十分伺えた。サトーハチローも好きだったらしい。まぁ甲子園的精神論がコッテリ添えられているのではあるが。そう言えば古めかしい精神論野球の出所は一高だったって話があった。貧乏で中学に進学出来なかった主人公が私塾に通い、ひょんな事から中学の野球部と試合をする事になり熱戦の末見事勝ちを収めるわけだが、泣かせるのが、野球部の道具を全て手作りして試合に臨む!1956生まれの小生にとっては水島新司とちばてつやでお馴染みの黄金パターン。私塾の先生が削ったバットで行うノックが凸凹のため、生徒の守備力が向上した、なんて与太話だが胸が躍る。小生幼少期のスポーツマンガでは貧乏人の子供はゴールネットを手で編み、端切れでボクシンググローブを作って奮闘していたのを思い出した。どうしてもこのシーンが川崎のぼるになってしまうのは巨人の星の刷り込みが強烈だったせいだろう、うまく言えないが、紅緑センセイから繋がる「何か」があの頃まではあったからではないか、って気がしている。掲載が昭和二年でまだ軍国主義が世を覆っていた訳ではなかった筈で極端ではあるが「有るべき子供と家庭、学生」への善導の意思は強烈に感じられる。一例を示すと活動映画館は魔窟呼ばわりされているが堕落した友人に鉄拳制裁は普通のことって世界。まぁこれも歴史である。

9月19日(火)のつぶやき

2017-09-20 04:24:47 | 日記