徐仙日乗

日記、随筆

徐仙日乗 読書 文化麺類学ことはじめ 石毛直道

2017-08-14 10:06:51 | 日記
徐仙日乗 読書 文化麺類学ことはじめ 石毛直道 講談社文庫
読了 読書メーターと重複

再確認した事。食器と料理の関係。箸・漢字文化圏と麺食。東南アジアでのインドとチャイナ文化圏の境界。インドには麺が無い。イタリアのパスタは歴史が新しくチャイナからの直接の伝播は確認できない。移民に伴ってアメリカにもスパゲッティが渡る。中央アジアに「ピラフは西からラグマン(麺)は東から」って言い伝え。小麦栽培って、収穫後粉にして、色々混ぜてこねて、焼いたり茹だりした後、料理に使用する。ある程度社会が発達していないとパンもナンも饅頭も餃子も麺と食えなかったのだなぁ、と人の歴史を想う。著者は国立民族学博物館の先生なのだが、作中で各々の地域の専門家に気軽に色々教えて貰って本作で紹介しているのが微笑ましい。研究には日清食品と傘下出版社が協力していたらしい記述が見える。20世紀の終わり頃盛んに言われていたメセナって言葉を思い出した。これはその産物か。こんな本を遺したのは成功例で素晴らしいと思う。特に調べてはいないけど。