(仮) …でも多分ずっと

でもまあなんだ、残しておきたいと思う出来事もあるからね。

少し気持ちに余裕が出来たのかな。

2014-03-23 21:36:00 | 日記

 先週、私の誕生日があったのですが、それに合わせてという事で、こんな物が我が家にやって参りました。

 アナログプレーヤーでございます。

 こういうものに手を出そうという気になった辺りが、心の余裕の表れでは無いかと、かみさんと二人で話していたわけです…。

 

 オーディオテクニカの「AT-LP120-USB」というプレーヤーです。

 国内販売されていない海外向けモデルですが、並行輸入でかなり広く出回っている様で、Amazonのマーケットプレイス辺りでもかなりの出品が見られますね。

 ま、これもそういう感じで入手した物です。直に海外通販するよりは割高ですが(それでも3万円台)、面倒が無いですからね。

 USB対応で、直にPCに取り込みが出来る物です。

 必ずしも直にUSBで取り込める必要は無かったのですが、色々物色した結果最低限必要と思われる機能が揃っていたのが、このモデルだったというわけで。

 

 アナログプレーヤー自体はずっと前から欲しいと思っていたんですね。

 決して手が出せないわけでは無かったのですが、かといってなかなか踏み切れずに気がつくと十数年…今回重い腰を上げたのはかみさんとの会話の中で「レコードをCDに落とせたらなぁ。」みたいな事を言われたからですね。

 いやまぁ、出来ますよと。面倒だけどね、プレーヤーさえ有ればね、等という話をしていて、そういえば自分も(特に貴重盤というわけでは無いけど)思い入れがあって且つCDでは手に入らないレコード何枚か有るなぁ…また聞きたいなぁ…等と思ったからでした。

 手持ちでまだ残っているレコードは、かみさんの物も合わせると段ボール一箱、数十枚はあるわけで、ただ死蔵するのも勿体ないよなぁ…とね。

 

 でまぁ、消費税も上がることだし(苦笑)とか、適当に理由付けて物色始めたわけですが…これがなかなか難儀な作業でした。

 まずオーディオメーカー製はほぼ全滅というか…流石に10万超える中-上位からハイエンドは今でも百花繚乱というか、内外含めて色々ありますが、予算的に手が出ません。

 但しDJ用途の楽器屋さん系のプレーヤーは逆にかなり出回っています。

 音楽観賞用としては無駄に多機能だけど、プレーヤーとしての基本機能に違いがあるわけでは無いので十分ありかと。

 DJ用途ならTechnicsのSL-1200シリーズが定番ですが、御本家は既に製造中止だし…まぁ、中古で相当数出回っていますので、その線で行こうかと一旦は考えて、中古実勢価格を眺めてみたんですが、程度の良さそうなのは結構するのねぇ…確実にまともそうなのは5万未満じゃ買えそうも無いなぁ…。

 更に、PCで取り込むことを考えた場合、プリメインアンプのPhonoアンプは生きているからテープアウトからPCへ取り込めば良いけど、マザボのラインインから入れるんだったらUSBインターフェース内蔵のプレーヤーの方が良いかな?

 或いはPhonoアンプ内蔵の単体USBアダプターとか、そもそもPhonoアンプ内蔵のプレーヤーの方が多い位だから直接PCに繋がるじゃ無いかとか、こっちも色々条件は考えられるわけで…。

 PCのラインインからの入力だと音質面で不安かなぁ…だったらUSBインターフェース内蔵か、単体USBインターフェース噛ませるか、或いは今自転車用途で使っている「BEHRINGER UCA202」とPhonoアンプ内蔵プレーヤーか、プリメインアンプのテープアウトから繋げば良いかな…とか、いろんなやり方が出来るんですよね。

 後、取り込むソフトの有無。これもまた、フリーでかなり強力なツールがあったりするし、何とでもなりそうだなぁ…後から考えれば良いだろうと。

 結局、とにかくプレーヤーがあれば何とでもなるな、と言うのが結論で、後は「予算」と「プレーヤーとして最低限何が必要か。」という事に尽きると思われ。

 

 んで、予算は、色々考えて税込み4万まで、最低限必要な機能は汎用のヘッドシェルが使えること、アームリフター装備、トーンアーム高さ調整が出来ること。

 要は、カートリッジを取っ替え引っ替えするとか、後々弄れることを想定しているわけですね。

 なので予算内で良さそうなSL-1200系の中古があればそれで、無ければ他を当たるという感じで色々ながめていました。

 

 予算の上限を押さえているのは、今まで必要を感じてこなかったので、入手したからと要ってどれだけ活用するか…半置物状態になるものに余り出費はしたくないよね、という事と。

 それと、逆にもし面白くなっちゃって使用頻度が上がるなら、もっと良いものが欲しくなるかも知れないじゃない!?と言うかみさんの助言も有ってね。

 置物化しても買い換えになっても惜しくない金額の上限って事を考えると…あと、どうせプレーヤー本体以外にクリーナーやらの出費もあるだろうし、本体+カートリッジで今の感覚だと4万が良いところじゃないかな、ってのが結論でした。

 

 という事で暫くはあれこれ検討していたのですが…で、解ったのは、アーム高さの調整が出来るの、これが以外と無いんですよね。

 結論としては、予算内では程度にある程度目を瞑ってSL-1200に行くか、今回購入したAT-LP120-USBしかなかったと。

 まぁ、後2万も出せば、Stantonの「ST.150」と言う選択肢があったんですが、使用頻度も考えてそこまで必要か…ってのと、その値段で期待外れだったらダメージでかすぎるだろ、という事で除外しました。

 という事で、USBインターフェース付きになったのは偶々で、基本機能が目的にかなう、予算内のモデルは実質これだけと言う事で、購入しました。

 

 という事で早々にセットアップして、およそ20年ぶりにレコード引っ張り出してきて何枚か聴いてみました。

 まず、ずっと押し入れの段ボール箱の中で冷遇されてきたレコードが、全く何の問題も無く良い状態のままだったのが嬉しかったですね。

 繋いでいるアンプは「MUSICAL FIDELITY A120」というプリメイン。

 プレーヤー内蔵のPhonoアンプは使わずにアンプのPhonoアンプを使っています…つーか、始めてA120のPhono入力使ったわ。

 このアンプもかれこれ十数年ものでテープ入出力が2系統有るのが時代だなぁ…と言う気がします。

 そしてスピーカーは「ProAC Tablette50」と言う2way…写真にはぎりぎり写ってないですね。どっちもイギリス製ですねぇ…なんか色々あってこの組み合わせ。

 そして実際に鳴らし始めて出てきた音は…なんかやっぱり良いですねぇ…。

 思った以上にいい音が出てきてビックリしたというか、このアンプとスピーカーの組み合わせはレコード向きだったか…と今更ながら感じたりしています。

 何というか、気持ちの良い響き…。

 

 で、面白いことに、レコードの音に娘が偉い食いついてきました。

 「ああ、なんか録音した部屋の広さとかが解る様な音だ。」と。

 この位の広さの部屋で歌うとこんな感じに響くんだとか、そういう雰囲気が凄く解ると。流石合唱部。

 更に曰く「生楽器の響きも良いし余韻の消え方とか生々しいし、気持ちの良い聞こえ方だし、凄く良いと思う。」とのこと。

 結局レコード一枚再生終わるまでずっと聞き込んでいきました。普段私の聴いてる音楽には殆ど興味ないんでスルーされるんですけどねぇ(笑)。

 そもそも娘はレコードもプレーヤーも初めて現物見たんですよね。

 割とメカっぽいものとか好きな方だから興味はあるかもなと思ったけれども想像以上の食いつきの良さに実際ビックリ。

 合唱とか、自分が音楽活動(部活だけど)やっているせいか、耳の良さとかは確かなものがある様だし、私等世代の様にレコードに対する思い入れや予備知識一切無しでも有るし、そんな娘が「良い。」と言うんだからやっぱり良いんでしょうねぇ…。

 

 娘の言う良さってのは、レコードの良さと言うよりはこれは、古い録音の良さも有るんだろうなぁ…とも思いました。

 生音を、後処理で殆ど弄っていないからねぇ…。

 レコーディング技術の進化の功罪、CDも出た頃はヘッドマージン大きく取らないとクリップするってんでかなり控えめなレベルだったのが、今は多分当時よりも10~12dbくらい通奏(通常演奏)のレベルは高くなっていると思います。

 編集機材が向上したから出来ることで、でもそれだけ帯域が圧縮されてもいるわけで、やっぱり失われるものもあるんでしょうね…。

 印象派の絵画とルネサンス様式の絵画の違いみたいな感じかな…

 

 …でも、音楽を聴く楽しみはどっちが優れているとは言えない、やっぱり歌だったり演奏だったり、音楽そのものの持つ魅力の問題だからね。

 ただ、レコードで出た作品は、そのままレコードで聴く方が良いなぁ…とは思いましたね。

 PC取り込みも考えてはいるけれども、実際やる意味があるかどうかなぁ…取り敢えずPCに繋いできちんと音が出ることは確認しました。

 USBインターフェースは電源はUSB側から取る仕様の様で、プレーヤーの電源落ちていてもサウンドデバイスはPCから見える状態ですね。

 それと、PhonoアンプのON/OFFはUSB側には影響しません。ラインケーブルへ流す音声を内蔵Phonoアンプ経由させるかさせないかの切り替えだけのようです。

 ま、そうじゃ無いと使いづらいですからね、真っ当な仕様だ。

 

 プレーヤーそのものの作りに関しては値段なりというか、間違ってもSL-1200シリーズのクオリティは期待できないし、スペック見比べてもワウフラとか比較になるレベルじゃ無いけど(笑)、実用的には十分だと思います。

 クオーツロック位は有るし、下位のベルトドライブのプレーヤーみたく速度そのものが何%かずれていて当たり前の様な代物からは確実に一線引けてますしね。

 ま、DJ用としての成り立ち故の疑問というか、気になる点は色々あるんでその辺はまぁ、追々。

 とにかく、流石にこの価格帯未満の製品と比べるとやっぱり機能的に勝るし、作りも自分的には値段に見合う価値はあると思いました。まぁ、頑張ればもうちょい安く買うことも出来る様だけどね。

 それはそれとして、基本機能は良いんだから、ピッチコントローラーやらリバース再生、スポットライトなんかは省いてシンプルに纏めたらオーディオ用として国内でも結構売れるんじゃ無いでしょうかね。

 と言うか、自分的にはそういうのが欲しかったんだよね…。

 

 後は…まぁ外観デザインがなぁ…これだけは何というかまぁ…もっとオリジナリティを出して欲しかったよなぁ…とは思いますね。

 機能的に似通ってくるのはしょうがないけど、ねぇ…。

 購入に際して一番悩んだというか、気になった点がそこなんですよね実際(苦笑)。

 ものが悪くないだけにね。


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