これは何かというと、現行のレザインのフロアポンプに付属している「AIR BLEED SYSTEM (ABS) FLIP THREAD CHUCK」とか言う、ポンプヘッドに当たる部品ですね。
現行モデルには標準装備の部品ですが、私の持っているポンプは旧型なのでこれは付属していません。
表題の理由で、今回思い立って単体で購入してみました。
なお、レザインの現行フロアポンプには他に「SLIP-FIT SYSTEM(SPEED CHUCK)」なんていう、差し込むだけのタイプのL型のアダプタも付いています。
使い勝手の面で、色々と工夫が盛り込まれているようですね。
先月、タイヤをチューブレスの、Formula Pro Liteへと換装したわけですが、このタイヤ、結構空気の減りが早くて丸一日で0.5~0.6bar圧が下がります。
と言う事で出来れば毎日、少なくとも一日おき位には空気を足すわけですが、その際気をつけなきゃいけないのが仏式バルブのコア折損。
元々GIYOのゲージ付きポンプを使っていたのですが、それで一度実際にコア折ってしまった事が有り、それでポンプを買い換え(買い足し)たという経緯が有って…。
まぁ、ポンプヘッドだけ変える手もあったんですが、仏式専用のヘッドとかに変えちゃうと家族の自転車(英式バルブ)に使えなくなるので、ポンプ自体を買い足しの方向で考えて、レザインの「CNC FLOOR DRIVE」の外見に惚れて買っちゃったという…。
レザインのポンプにしたのは、勿論、意匠だけで無く、実用面でもねじ込み式のチャック(ヘッド)というのがコア折損防止という意味で理にかなっていると思ったってのが大きかったわけです。
一般的な「差し込んでレバーで固定。」の物だと変な方向に力がかかってバルブコア折損の可能性がぬぐいきれない事と、あと引き抜く時に結構力が必要で、どうかすると引き抜く反動で手をぶつけてしまう(これも何度か経験有り。一度怪我も。)ので、似たような構造の物を避けた結果です。
ただし、ラインナップの最上位を選んだのは、見た目の問題だったと言う話ですね。
性能、機能的には最下位モデルで十分だったんですけどね。
…で、目論見通りバルブコアの折損やあちこち手をぶつけて怪我と言った心配からは解放されたんですが、別の面で欠点もありました。
それは、ポンプのチャック(ヘッド)自体はホースに対してフリーで回転できる構造なんですが、ホース内圧がかかった状態だとこれが上手く廻らず、ロックしたような状態になり、圧が抜けるまでホースごと捻って緩めてやる感じになってしまう。
で、これが案外煩わしい。
どうかするとホース内圧だけじゃ無く、力のいれ加減で少しチャックが傾いたりすると、バルブコアが押されて肝心のタイヤ側の圧も下がっちゃう事も。
ホース側の内圧さえ下がればあとはスムーズに外せるんですけど…。
通常のレバー式なら、レバーを倒せば内圧が抜けてあとは引き抜くだけ、となるので、この点はレバー式の方が優れていますね。
で、「AIR BLEED SYSTEM (ABS) FLIP THREAD CHUCK」は、チャック部分に減圧弁(釦)を設ける事で、ホース内圧を抜けるようにしたもの。
どうやらメーカーサイドでも同じ認識だったようで、まさに、私の感じていた欠点を補うために作られたものでしょうね。
当初は製品付属だけの展開で、入手するには結局ポンプ買い足さなきゃならなかったんで見送っていましたが、最近補修パーツ扱いで普通に手に入るようになったので、購入に至ったという訳です。
しかしこれ、単体で買うと結構ばかばかしい値段します。
なので、従来型のレザインのポンプで特に不満が無いなら、特に必要ない物でもありますし、わざわざ購入しようという物好きは多くはないでしょうね。
私としても、ポンプの使用頻度が上がらなければ、購入しようとまでは思わなかったかも知れない。
…従来型の製品ユーザー向けに、格安提供とかしてくれたら有り難かったんだけどなぁ。
で、肝心の使い勝手としては、予想していたのとはちょっと違って、どういう構造か解りませんが、釦を押しっぱなしにしても最後まで圧は抜けきらず、完全に内圧が下がるまでは二、三回ボタンを押してやる必要があります。
でもホースごと捻るよりは全然扱いやすいし、確実。
唯一不満だった外す時の煩わしさが解消されたんで、私としては払った値段分の価値は十分あると感じました。
それにしても思った以上にタイヤの空気の抜けが早いの、もう少し何とかならんかなとは思いますね。
前後でほぼ同じ感じで圧が下がるので、組み付けが悪いとかビードを傷つけたと言う事は無いでしょうが…とはいえ一応、一度空気抜いてビード落として上げ直し…とかはやってみましたけどね、結果リア側は少し改善したかな、相対的にフロント側の方が僅かに抜けが早い感じに今はなっています。
もういっぺんちゃんと組み直したら、フロント側も改善するかなぁ…リムもタイヤもゴミや埃の付着が無いようにいっぺんばらして拭き上げて組み直してみようかな。
シーラント入れると良いという話もありますが、リムに対する攻撃性も結構指摘されているんで、出来れば使いたくない所。
と言うか、タイヤ自体のシール層の薄さが原因なら、多分シーラントでは改善しないんじゃ無いかな…!?。
空気入れる作業自体は、チャック交換で全く苦では無くなったので、このタイヤのライフが終わるまではまぁ、こんな物と思って使うのが一番良いんでしょうね。
脱着性と軽量、それらとのバーターで空気の抜けが早い訳だからねぇ。
それに、同程度の重量になるWOタイヤに軽量ラテックスチューブだともっと抜けが早いらしいしね。
ま、脱着に関する不安は「レバー使えば何とかなる。」という感じなので、次回は重くても空気の抜けにくいタイプで良いや…とは思います。
その頃には(主に価格面で)もうちょい選択肢が増えてくれると嬉しいですけどねぇ、今の感じだと余り代わり映えはしなさそうだな。