歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

カオス曼荼羅

2009年07月14日 | 仕事 -work-
最近は、建築模型を作っています。



建築の模型づくりなんて、
建築学科の学生だった時以来!

(、あ、いや、
 そういえば、前の造園事務所でも一個、作りました。)



模型は苦手でした。

というより、

いざ作り出すと やけに丁寧に頑張りすぎてしまって、
とても時間がかかりすぎる。それで、
めんどくさがっていたのです。材料費もかかるし。

で、
「積極的に作らない」方向で、やっていました。


だから、そんなに手慣れてるわけでもないわけで。
おまけにブランクもあり
今回も、
すごーく、時間がかかってしまいつつ。




高円寺の高架下、今勤めている「プラットフォーム・ワークショップ」の、模型です。



「こんなカオスな家に住みたい!」

という模型ではありません。

スタディー模型(検討用にたくさん作る試作)を、適当に、どさっと積んでるだけです。



なんとなく、廃墟っぽいですね。
こんなカオス、けっこう好きです。





「カオス」といえば。

自分の創作のテーマだったりします。

一番のお手本は



曼荼羅。

曼荼羅(マンダラ)って、
カオスどころか、むしろ宇宙的な秩序(コスモス)の、
シンボリックな密教画。

ここに描かれているのは、無限に広がる「個」のミクロコスモスであって、
同時に、どこまでも唯一の「全」であるマクロなコスモスでもあって、
究極的には「無」であって、
要するに、「無限」なのです。


、、、説明するのは、難しいね。
ここらへん、なんか「カオス」でしょう?

コスモスの説明なのに、カオスになるんです。


極論を言うと、
宇宙って、そうだと思うの。(←大きく出てみました)


だけど

これが、自分の創作のテーマの、究極であり、象徴です。

だって、この「コスモス」って、すごい「カオス」で
カオスだからこそ、コスモスたりうる というか。

逆説的だけど。
そして ますます意味不明ワールドに陥って行きそうだけど。


そんなことを漠然と考えたり考えなかったりしながら、

そんな”意味不明だけど実は理にかなってて、なんか凄いもの”

具現化してしまった「庭」が作れちゃったら、いいなー。
なんて、夢を見ています。






そんな高尚な「庭」は まーだまだ作れないけれど、

「カオス」を作るのは得意です。


部屋に入るなり、
数秒にして 「足の踏み場」というものを消し去ることが出来ます。

要するに、
天才的に散らかす。ということですけど。

「平面」では、そうです。

一方で「立面」は



こんな風に、
妙に几帳面に陳列してたり、整理整頓してたりする。




ちなみに
この棚は、もともとCDラックだったもの。MDF製なので、頑丈です。
某・無印の良品です。(今はとうに廃盤になってしまったもの。)
もう、10年近く大切に使っていました。


この前の引っ越しの時、
トラックの荷台から 不意に飛び立って、
壁(板)が 3面、吹っ飛びました。ぶっ壊れたのです。無残でした。

だがしかし。
そこで棄ててしまうのではなく、
こうして、リサイクル。




今朝 ここに届いた絵はがきを、
さっそく飾ってみました。

この前見に行った もりっちの「ひとやすみ展」
そこで一緒に展示していた、たつみなつこさんからの、絵はがき。

ありがとう。




平面はカオス。立面はコスモス。




このギャップは、我ながら、謎です。

謎 ではありますが、

ある意味、マンダラ的です。

故に、

善しとする。


(「マンダラ的」って言えば、何でもオッケー!って言えそうな気がして来ました・・・;)





まとまらない話の締めには、涼しい顔して、涼しげなお花を。



外国に引っ越しする友人から形見分けされた



キキョウが、満開になりました。




 キキョウ(桔梗)

  Platycodon grandiflorus
  英名:balloon flower
  キキョウ科キキョウ属

  「風船花」。確かに、ふっくらしていて、ふわっと舞い上がりそうです。





    

最新の画像もっと見る

post a comment