1 (616) トンネルの中へ 2 (625) 登山前のウォームアップ 3 (640) 地下の存在を感じさせない空間 4 (653) 入山前の再確認 5 (678) 本格的な入口までの坂道 6 (692) 山道になっていく国道 7 (714) 点線区間への到達 8 (734) 外と中の境界 9 (744) 大河川の上流部 ・似たような場所の記事 海辺の集落への出入り口1(416)・2(508) |
※特に記載のない写真の撮影日 2011年9月6日
土合駅の地下のホームから改札口へつながる通路。その長さは…
水平方向に481m、垂直方向に70.7mに及んでいる。この駅での最大の目的は「谷川岳の一ノ倉沢を下から見ること」であり、駅を抜けた後にはトレッキングが待っている。もちろん、谷川岳に本格的に登山をする人も列車で来る場合この駅を使うことになる。関東側から来る場合は最初の試練、新潟方面へ帰る場合には最後の試練となりそうだ。
階段の段数が書かれている。
エスカレータが設置できそうな場所にはところどころ水が流れている。
最初のうちは物珍しさで比較的楽しく登れた。
200段目付近。まだ半分も登っていない。さらに40段ほど登り、足元を見ると…
怪談の真ん中であることが書かれている。出口の方を見上げる。
さっきより光が大きく見え、もう少しで着きそうな気がする。一方、これまでの道のりを振り返る。
光の漏れこんでくる出口側とは違い、ホームの方は結構遠く見えた。
単調な風景に少し飽き始めてきたが、残り半分も終わりに近づいてきたころ…
今度は出口の先の水平移動の通路が見え始めてきた。
最初の看板に書いてあったことだが、光が漏れてくる部分にたどり着いて終わりではないことを実感し始める。
階段を登りきってもう一度今来た道を振り返る。
光を目指していくのぼりと違って、今見えている一番遠いところにホームがあるのか分からない下りはつらそうだ。登山を終えて帰るときなら更に…
階段から通路に移るところの端には…
この先の段数が書かれていた。ただこの方向だと階段を背にする方向の人の目に止まりやすいのでもともとは別の場所にあったのかもしれない。その下の壁には…
通路についての表示があった。昭和42年にこんな構造の駅を作ろうという動きがあったことに驚かされた。生まれる前のことで感覚が分からないからだが、技術の進歩ってかなり早いんだなと思わされる。
光の当たらない階段エリアを抜け、今度は光の当たる水平通路の移動。
奥には風除けのような仕切りが立っている。通路には窓がありそこから外がのぞける。
外を見ると川の上だった。前日が大雨だったことも影響しているのかもしれないが、こんな急な流れに上にいると思うと少し怖くなった。反対側の窓から上流側の景色を見る。
こちらは比較的穏やかに感じた。この湯檜曽川は利根川の支流にあたり、この川が日本一広い川である利根川の一部になっていると思うと不思議な気もする。前日に軽井沢の碓氷峠で途中から大降りの雨に遭遇して濡れるわ、景色は見られないわという状況だったので、天気が回復して何よりだと感じた。通路の終わりの壁の後ろには…
ドアがあった。仕切りと一緒で地下の線路を列車が通ったときの風除けのためだとは思うが、積極的に閉められているような感じはしなかった。ドアにはここまでの階段のぼりへのねぎらいの言葉と、これから改札口までの道のりが案内されている。
ドアの向こうへ行き、いったん通路を振り返る。
仕切り壁の裏側はこんな感じにV字型になっていた。その先の通路…
さっきの通路よりも幅が狭く、コンクリートのブロックがもろに見え、窓の部分も減ったからか圧迫感があった。窓から外をのぞくと…
道路の上を横切っていることが分かった。一ノ倉沢へはこの国道291号をたどっていくことになる。
1箇所目の階段。
登りきった後、窓をのぞくと…
駅舎が見えた。ホームから来て進行方向が変わっていないのに改札を抜ける前に玄関が見えるのは何か変な気がした。
その後すぐに最後の階段が現れた。
最後の一段を踏みしめると…
とうとう突き当りが見えた。壁を一回はよけているものの、ホームからここまで基本的にはまっすぐであったことを今更にして驚いていた。この辺りの窓を見ると…
ちょうど玄関の下の辺りだった。
突き当りを出口と書いてある方に行くと…
ようやく改札口が見えた。でも、ここからも結構長く感じた。
改札口。
何列も通路がある割には1箇所しか通れず…
駅員もいなくて切符回収の箱があるだけだった。18きっぷ利用だったので、何も知らない人からは無賃乗車と変わらなく見えるかもしれないと感じつつ通過した。この本数でこの規模の駅でも列車を下りたときに車掌さんから切符を点検されなかったのも意外だった。
一つ前の駅を出るぐらいから地下が続いていたので、火の光に当たれることの気持ちよさを感じた。